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誰にも知られず、ひっそりと良いことを。

私が勤めている会社では、新入社員1名とスタッフ部門のメンバー11人でゴミ捨て当番のサイクルを回している。

私も、当番の日は「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「ビン・カン・ペットボトル」「シュレッダー」のゴミをそれぞれ袋にまとめ、帰り際にせっせとビル1Fのゴミ置き場へと持っていく。

特に、シュレッダー用のゴミ袋は大容量なので、ゴミ置き場へ持っていく時はかなりかさばる。
まあ、力持ちの私にとってはどうということもないが(ドヤァ😏)

* * *

私がゴミ当番ではないある日のこと。
今日も1日お疲れ様でした~とPCをロッカーにしまい、近くにあるゴミ箱をふと覗いてみたら・・・

あれ?まだゴミがパンパンに残っている・・・??
通常このぐらいの時間帯には、まっさらの新しい袋がゴミ箱に設置されているはずなのに、もしや誰か当番を忘れているな・・・??

この時私の頭をよぎったのは、いつの日かゴミ箱に入りきらないペットボトルが、床に何本も置かれていた光景。

ゴミはゴミ箱に捨てるものなのに、なんで床にペットボトルを置いているんだ?他のゴミ箱を探すのが面倒だから?転がさず、ご丁寧にペットボトルを床に立てておけば捨てた気になっているのか?それじゃ、そこらへんにゴミを捨てるポイ捨て野郎と変わらなくないか?アホなのか??

心の声

このまま放置して、またあの不快な光景を見ることになるのかと思うと業腹だったので、私は素早く「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「ビン・カン・ペットボトル」3箱分のゴミ袋を交換した。

当番であるとかないとか関係ない。
あるのは、二度とあの不快な光景を目にしたくないという一心のみ。
つまりは自分のため、自己満足のためである。

シュレッダーの設置場所はゴミ箱から少し離れているので、大量の紙くずが入った巨大なゴミ袋を忘れずに回収した後、両手に4つのゴミ袋を持ち、1Fのゴミ置き場へ。

「燃えるゴミ」の袋、「燃えないゴミ」の袋、「ビン・カン・ペットボトル」の袋、それぞれ決められた場所に置いて・・・よし、任務完了!

* * *

後日、ゴミ捨て当番表が共有されているスタッフ部門のメンバー11人宛てメッセージの中で、こんな投稿があった。

昨日にごみ捨てをしてくださった方、ありがとうございました!
どなたかわからないので、この場を借りてお礼申し上げます!(^^)/

・・・ふっふっふっ😏
私はバカ正直に名乗りを上げたりはしないのだ!
ただ自分がやりたいからやっただけだからね。

こういうのってたしか、「陰徳」って言うんでしたね。
人に知られないようにひそかにする善行。隠れた良い行い。

好きだな~、私に合っている気がする。
これからも少しずつ、陰徳を積んでいきたいです!



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