コンサルティングのバブル?なぜ、コンサル人気なのか?東大生の人気就職先もコンサルに!

先日、母校である慶應の就職実績を紹介した。いわゆる総合系ファームに、野村総合研究所やベイカレントなど日系も含めると、慶應の学生の就職者数約5000人の10パーセントをコンサル会社が占める。なぜ、こんなことになっているのか?なぜ、コンサルの年収は高く、大量の雇用があるのか?大学生はコンサルを目指すのか?

JTCがジェネラリスト社員ばかりだから

JTC(伝統的日本企業)は、社員がジェネラリストばかりだ。そのため、専門性の高い仕事は社内でできないため、高級派遣のコンサルを頼るわけだ。逆にいえば、ジョブ型雇用が浸透すれば、コンサルの価値は落ちるかもしれない。これは、コンサルの需要(雇用)が大きいことの説明だ。

コンサルは稼げるし、年収も高い

コンサルは高度頭脳者による労働集約ビジネスだ。同じ労働集約ビジネスでも、繊維工場とは異なる。そのため、巨大な設備投資なく、ビジネスができるので、すぐに稼げる。人さえ集まればできるビジネスなのだ。あとは、ブランドさえ良ければ大丈夫だ。工場などがないので、人件費に配分しやすく、年収も高くなりやすい。これが、コンサルが人気の理由だ。

泥臭い仕事を隠して花形ビジネスとして見せるのが上手い

銀行員の仕事は、半沢直樹などで世の中に周知された(誇張されてはいるものの)。それで、出向転籍など、厳しい現実も周知された。しかし、コンサルは、「なんとなくカッコイイ」「転職もしやすい」と、花形ビジネスであるとのアピールに成功した。臭いものにはフタをしたわけだ。実際には、コンサルは徹夜やパワハラなどがあるし、戦略系など上流の仕事ばかりではなく、システム設定などITのブルシット・ジョブも多い。そこを上手く隠して採用しているのだ。

東大生の就職先ナンバーワンもコンサルに

東大生の就職先ナンバーワンが、EYストラテジーというコンサル会社になった。しかし、先にも述べた通り、コンサルというのはしょせんは高級派遣だ。日本の将来を動かすために官僚になるのではなく、高級派遣が東大生の人気就職先になったのは、悲しい気がする。ちなみに、大学院(修士)の就職先もアクセンチュアだ。

参考までに、生物学者の池田氏がこの状況を憂慮されている記事も紹介する。


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