半導体を制するものが世界を制する──『2030年半導体の地政学』読書感想文
その半導体をめぐる国際政治と産業の変容を地政学の視点で考えていくのが、本書である。
序文の締めの言葉の通りだ。
半導体を制するものが世界を制する。
では、この世で現在進行形で起こっている流れは、いかようなものか。
複雑な半導体のサプライチェーン例えば金属や石油などの資源のように、産地と流通を抑えれば良いというわけではない。半導体の覇権争いを複雑化しているのは、その長いサプライチェーンだ。
本書で簡易的に分類されているだけでも、下記のような分野がある。
半導体チップ(