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ロード オブ ザ カクカクサギ

パパSEが丸1年小説を書いていないと発覚した時、
noteでも〇〇になろうでも特に話題にもならず興奮もありませんでした。

なぜなら、

ただのカクカクサギだから。
偉大なるホ〇ットの誕生日とは違うのです。

ファンタジー、もしくはソーズアンドソーサリーはいいです。
私が物書きの道に進む切っ掛けでした。

もちろん、ファンタジーで壮大なプロットがあります。

タイトルは「ドリーム(仮)」
そのまま夢に出てきた話をベースに考えた作品です。

主人公のフィンは魔法使い見習いのグロリア(仮)を連れて、
青き宝石を盗むために魔女の館に忍び込みます。
が、あっさりと魔女に見つかり追いかけられることに。
しかも魔女は一人、二人と増えていき、
しまいには100人の魔女がほうきにまたがって追いかけてくるのです。
なんとか谷にかかる橋まで逃れたフィンたちでしたが、
その橋の真中にはなぜかモアイ像が立ちふさがり、
月がゆっくりと欠ける中、二人は途方に暮れてしまうのでした。

出典:パパSEの頭の中

なお、主人公のフィンという名前には
偽りの神話を暴き神々の暴挙を終わらせるFinという意味を持たせています。

バリ中二病。

例の如く書いていないのかと思いきや、
残念なことに高校時代、漫研の部誌にサイドストーリーを掲載しました。

え?
本編??

そこはほら、

カクカクサギだから。


しかし里には多くの同族がいるものです。
彼らはとても気がよく、きっと一緒にエールを飲み食事をすれば、
お互いの創作活動の話で盛り上がること間違いなし。

そして、その会話で彼らが本当にカクカクサギなのかわかるのです。

なぜならカクカクサギは必ず、
「次は〇〇を書くんだ」
と、具体的な作品を書く宣言をするから。


そもそもカクカクサギってなんでしょ?

書く書くって誰にも言わないで書かないのなら詐欺になりません

書く書くって先に言ってしまうから詐欺になってしまうのです。

じゃぁ言わなきゃいいんじゃね?

いやいや、
言ってしまうんですよ。

というより、
言わないと書けないんです、我々カクカクサギという種族は。

あ、言っても書かないか。

カクカクサギという種族は
どうも自分がカクカクサギだと自覚している節があります。
自覚しているので何かテーマやプロット・構想ができても、
それが世に出ることがない可能性が高いのを知っています。

誰の目にも触れることなく消えていく生まれる前の作品。

そんな作品への憐れみ同情からか、
タイトルだけでも、プロットだけでも、片鱗だけでも誰かに伝えたい
だから言わなくってもいいのに、
「次はこんなのを書くんだ」
と言ってしまう訳ですね。

もちろん、言ってしまった以上は書かないといけない
それは判っているので誰かに言った後は少しは筆を進めるでしょう。
でも様々な理由から筆を置いてしまいます。
書いてみたら良いと思えない作品だったってオチもあったりなかったり。

ほんと、言わなきゃいいのに。

ただね、

ただですよ。

我々カクカクサギは不安なのです。

今から書こうとしている作品が本当に面白い物になるのか、と。

だから作品の片鱗を誰かに言うことで反応を見ているのです。

その反応が思った通り、いや思った以上に良ければ、
きっとモチベーションが上がり、
筆を休めることなく書き進めることができるでしょう。

なのでそこのあなた、
目の前でカクカクサギが次の作品の構想を嘯いたとしても、
「まーた言い出したよ、書きもしないのに」なんて思わず、
少し大げさに
「それいいじゃんっ!!面白そうっ!!楽しみっ!!」
と言ってあげてください。

そうすれば私は次の日、

「あ、あの日酔っぱらっててよく覚えてないんだよね」

と言って逃げ出すことでしょう。


逃げ出して・・・、そして後悔する。

そう、我々カクカクサギはフ〇ドスメ〇ゴルと同じ。

一度、物書きという指輪を身につけた以上、
あの目からは逃れられないのです。

「忘れた」なんて言いつつも覚えているんでしょ?
続き、書きましょうよ。

大丈夫、構想を伝えた時のあの反応、
決して良好ではなかったかも知れない。

でも、仕上がっていない作品を誰が批評できますか?

未完成で評価されるのは銀河鉄道の夜かサクラダファミリアぐらいです。

書き上げないと誰も正しい評価をしてくれません。

だから書きましょう。

書いて、その作品に日の目を見せてあげましょう。

だって、その書く書く詐欺の被害者は、

他でもない、あなたの作品自身なのですから・・・。


※この記事は私の個人的な独断と偏見で書かれております。
「次はミステリを書いてみようかな」と言って、
畑違いなのに本当にミステリを書き上げた作家さんもいらっしゃいます。
まぁプロの方だからと言ってしまえばそうですが、
そうやって有言実行できるからこそプロになれるのです。