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「経営者と価値観が合わない…」「面接では何を見ればいい?」尽きない人事のお悩みを、CHRO佐藤邦彦が一刀両断。Vol.3

Thinkings株式会社執行役員CHROの佐藤邦彦です。
X(旧Twitter)に、質問を寄せていただきありがとうございます。
限られた文字数ではお伝えしきれない部分もあるので、noteでもご紹介していこうと思います。

これは非常に難しい話ですよね。
人事として採用を頑張っていきたいと思っていても、自社組織に課題が山積み。心から自社をおすすめできないというケースです。
 
HRを含めた管理部門は経営との距離が近いので、方針や価値観に対する共感度が、エンゲージメントに影響します。自社の理念と自分の考え方がフィットしたときに、この人事の方の力が最大限に発揮されるでしょう。
 
経営のメッセージを理解し咀嚼して伝えられるかどうか、すり合わせやチューニングが大切です。すでに努力していらっしゃるでしょうが、経営者とコミュニケーションを取り、言動や態度を改めてもらうアプローチも必要でしょう。
 
コロナ禍を経てオンラインやチャットによるテキストコミュニケーションが増えた環境においては、経営者のメッセージを伝える重要性と影響度が高まっています。人事は経営に近いところで業務することが多いため、思うところもあると思いますが、それも含めてある程度適応しながらメッセージを組み立てていくくらいのことは必要かもしれません。
 
とはいえ、人としての価値観にふれるような場合は、このまま続けても辛いだけです。仮に経営者が変わらなくても、あなたのせいではありません。もしどうしても難しければ環境を変える検討も必要だと思います。ご自身を責めたりはせず、自分を大切にしてください。
 
 

「人をどう選ぶか」は、採用担当が抱く永遠のテーマですね。
 
面接慣れしている人は、耳障りの良いことはいくらでも言えてしまいます。ビジョンや事業への思いを語ることや、未来の目標を魅力的に語ることも、準備をすればある程度できてしまうのです。
 
しかし、過去の事実はそうはいきません。ですから、私は過去の話と今の行動の一貫性を最も見るようにしています。そのため第一印象で決めてしまうことはありません。じっくり話しをすると、第一印象が覆ることも多々あります。

過去、現在、未来を切り離して考え、行動や選択に一本軸が通っているかをみることがおすすめです。人のコアな部分は、取り繕うとしてもなかなか変わらないもの。ぜひ試してみてください。

曽和さんが、採用は「奪い合い」と表現をされていました。昔は企業が「選ぶ」時代でしたが、今や「選ばれる側」です。そしてもはや「奪い合い」になりつつある…。企業の採用の難易度はひたすら上がっています。
 
逆の面から見ると、優秀なビジネスパーソンは、働く企業を「選べる」ようになったということでもあります。次の職場がすぐ見つかってしまうことは、ときに求職者にとって不幸を生み出すこともあります。逃げ癖をつけてしまうんです。
 
何度転職を繰り返しても、すべてが理想的な職場はまず見つかりません。探し続けるよりも、選んだ環境を、努力により改善していく。その方が理想的な働き方への近道だったりします。
 
そのためにも、働くことで得たいことは何なのか、価値観の軸を定めておくことが非常に大切になります。
 
「共に働くメンバー」を重視するのもいいですし、「身につけたいスキル」で選ぶのもいいでしょう。もしその軸がブレてしまうと、「メンバーと合わない」とか「給料が低い」と、辞めたい理由を探してしまいそうになります。
 
ライフステージによって軸が変化していくことは全く問題ないですが、定めたのにブレることは問題です。働くことにおいて、自分が何を重視したいのか。常に意識していきたいところです。

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