若手を支えられない中堅教員は要らない。
心の病で休職する教員が過去最多とのニュースが話題になっている。
文部科学省の見解によれば
40代の中堅教員の数的要因により、20代〜30代の若手教員を支えることができていないとのことだ。
しかし、ここで気になるのが
50代の教員は何をしているのか?ということだ。
分厚く雇用された50代の教員の中には
管理職も含め、現場に配属されている者が山ほどいるはずだ。
このニュースの中で、若手を支えるファクターとして上がっていないが
このことをどう捉えたらよいのだろう。
50代の教員は若手の相談にのったり、援助したりすることはできないということだろうか?だとすると、その理由はなんだろう?
若手と年齢的なギャップあるからだろうか?
しかし10代の子どもを支える教員が、その対象との年齢差を理由にするのは違和感がある。
それとも、50代の現場教員には、他の教員に比べて多くの仕事や責任が課せられているということだろうか?
現場にいれば分かると思うが
50代のベテラン教員が、研究授業や学校行事などの負荷の大きい業務を担っているイメージはあまりない。
管理職が忙しいのは分かるが、管理職であれば尚更に現場の全職員の支えになるべきである。
この問題は、40代中堅教員が足りないことが原因なのではなく
現場を支えるべき50代のベテラン教員が、組織の一員としての役割を果たしていないということだ。
そもそも、文科省で見解を述べているのは、おそらく50代の職員であろう。
これとは別に、SNSでは、中堅教員がこのニュースに過剰反応している。
やれ管理職の理解が足りないとか
やれ忙し過ぎて手がまわらないとか
やれ中堅教員は誰が支えてくれるんだとか
中堅教員のせいにするな!!と。
記事をよく読めば、中堅教員の数的要因を上げているだけなので
中堅のせいで若手が休職になっているという解釈になるのはおかしいのだが、
あえて言わせてもらえば、
中堅教員がかかえる問題は、若手を支えることですべて解消する。
中堅がかかえる問題とは、主任業務を任せられるようになり
業務量や責任を増える中で
今までとは価値観の違う若手教員に仕事をさせつつ
今までと同じように担任業務もやらなければならない、
要するに精神的にも肉体的にも余裕がないということだ。
なんだかんだと文句を言っても
これ解決するには、若手を支え、信頼を得て
若手に気持ちよく仕事をさせること以外にない。
若手との間に一線を画していては
いつまでも理解し合い、支え合うことはできないだろう。
このニュースの一番の問題は
若手を支えるべき存在として定義していることだ
そうではない、共に働く仲間として
支え合うべき存在なのだ。
目上とか目下とか
先輩とか後輩とは
中堅とか若手とかではなく
相手が誰であろうと学ぶ者としての謙虚さを忘れてはいけないと思う。
教員であるならなおさらであろう。
若手教員の素晴らしさと貴重さに早く気付いて欲しいと
心から願っています。
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