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2024年7月に読んだ本(8冊)
7月も6月と同じく8冊の本を完読できた。読んだ本は1月から数えて52冊になった。
もともと、2024年の目標は「毎週 本を1冊完読する=1年で52冊読みきる」だったので、7ヵ月でこの目標を達成できたことになる。
引き続き、今年は読んだ数(量)にこだわって続けていきたい。
1〜6月に読んだ本はこちら👇
それでは、7月に読んだ本たちをどうぞ。
※「読みはじめたキッカケ」「ひとこと感想」「Bestパンチライン」の“いつもの”フォーマットで今月の完読本を紹介していきます。
アンガーマネジメント入門
読みはじめたキッカケ
先月(6月)は家庭で子どもに対してつい怒ってしまうことが多かったなと反省し、7月最初に読む本としてこの本を選んだ。
同じマンションに住む60代・70代のおじいさんたちが、マンションの理事会で毎回怒っていることを、この1年間理事長として見続けてきたことも、この本を手に取った理由だ。
ひとこと感想
アンガーマネジメントについてインプットしたのは、今回がはじめてではなかったため、驚くような発見はなかった。
ただ、「コアビリーフの考え方」や「アンガーログ」「3コラムテクニック」など、さまざまなテクニックをあらためて復習できたため、「あとは実践するだけ」という状態になれたのは大きい。
読書を後回しにして、「やる」時間をつくれていないところは、今月の反省である。
Bestパンチライン
会社の利益と言いながらも、優先させているのは自分の考えであり、自分の立場であり、自分の欲求だったりします。
マンガでやさしくわかるゲーム理論
読みはじめたキッカケ
著者である上智大学の川西諭先生(教授)と知り合ったことがキッカケだ。ありがたいことに、川西先生から直接献本いただき、拝読した。
ひとこと感想
ものすごく読みやすい一冊だった。
なんとなく知っている程度だった「ゲーム理論」を、さびれた温泉街の旅館の主人を主人公の目線でわかりやすく学ぶことができた。
川西先生とはこれまで、1時間半ほどお話しさせていただいた程度だったのだが、この本の中で紹介されるさまざまな事例を通じて、お人柄や興味分野を知ることができた気がした。
この本の中で知った面白い事例がこちら👇
Bestパンチライン
アメリカの政治学者ロバート・D・パットナムは『孤独なボウリング』という著書の中で、人間関係の良好な地域ほど、治安、教育、経済状態、健康などあらゆる面で好ましい状態になっていることを、米国の地域比較によって明らかにしていますし、同様の傾向は世界中で報告されているのです。
エネルギーをめぐる旅 文明の歴史と私たちの未来
読みはじめたキッカケ
アマゾンで次に読む本を探していた時、評価がとても高いこの本が目に入った。以前から、エネルギー問題には関心があり、勉強したいと思っていたので、早速読んでみることに。
序盤の「火のエネルギー」の章で、心を掴まれた。
ひとこと感想
(あんまり他の“エネルギー本”を読んだことがないのだが)人間とエネルギーとの関わり方について、ここまで詳細におもしろく書かれた本はないのではないだろうか。
「資本主義」「環境問題」「人口問題」「江戸時代の社会」「幸せの定義」など、「エネルギー」を切り口にここまで展開できるのかと唸ってしまう言及が非常に多かった。
作者である古舘恒介さんは深い教養を持った、本当に魅力的な人なのだろう。
Bestパンチライン
哲学は抽象的であるが故に、エネルギーとの相性が抜群に良いのです。
麹町中校長が教える 子どもが生きる力をつけるために親ができること
読みはじめたキッカケ
数年前に自分が企画・実行した工藤勇一さんと水谷智之さんとの対談企画時に読んだこの本。実は「完読」はできておらず、ずっと心残りであった。
次に読む本を探していた時に、この本を「完読」しようと思い立ち、一気に読んだ。
ひとこと感想
あらためて、本当にいい本だと思う。中学生の子どもがいなくても、「人間」を深く知ることができる。そんな言葉や文章を書ける方だと思う。そして、どこまでも本質的だ。
Bestパンチライン
「嘘をついた」「他の子を殴った」というのは確かに褒められた行動ではありません。しかしここで叱ったところで、彼らが変わることはないと私は感じていました。
よくない行動を叱ることは、確かに必要な時もありますが、それで子どもたちが簡単に変わったりはしません。「厳しく叱れ」「毅然として叱れ」などという言葉が教育の世界では聞かれますが、私はそうは思いません。
本当の厳しさとは「この人には信用されたい」と思わせることではないでしょうか。
字のないはがき
読みはじめたキッカケ
2023年5月に購入した絵本。偶然見つけたと思う。購入してすぐ読んだと思うのだが、内容をすっかり忘れてしまったためあらためて読んでみることに。
読み直す前に、「絵」を西加奈子さんが書いている意外性に惹かれて買ったことを思い出した。
ひとこと感想
向田邦子さんが戦時中の生活のことを描いた絵本。
当然ながら、胸が苦しくなる一冊だ。
この絵本の中に登場する向田邦子さんの「ちいさい妹」向田和子さんがご存命ということを知り、彼女の書籍を読んでみたいなと素直に思った。
※Bestパンチラインは割愛します
フェルマーの料理
読みはじめたキッカケ
『アオアシ』を読みたいなぁと思いながら、36巻まで読む気にはなれないなぁと感じて別の作品を探した。
そしてこの作品を見つけた。「4巻で完結」だと思い込んで読んでいたら、まだ完結していなかった笑 『アオアシ』の連載を続けながら、この料理の漫画を描き続けていることに驚いた。
ひとこと感想
「数学×料理」という組み合わせが斬新。
多くの人がそう感じているように、「自分も作品の中に出てくる料理(主にナポリタン)を作ってみたい」と思わせられた。5巻が楽しみだ。
作品の中でも紹介されている“数学にルーツを持つ料理人” 米田肇さんのことを知りたくなる作品でもある。
この本読みたい。
Bestパンチライン
精密機械のように完璧な計算で
無駄な手数を入れず・・・アドリブもできない
それが–––パティシエだ
遅いインターネット
読みはじめたキッカケ
コロナ禍直前の2月末に青山ブックセンターでこの本を購入した。
それ以降、見事に積読になってしまったが、常に頭の片隅に「遅いインターネットを読まねば」という想いがあった。
Audibleでこの本が読めることを知り、重い腰を上げた。
ひとこと感想
「東京五輪」「トランプの大統領選」や「ほぼ日」「糸井重里」「吉本隆明」など、自分が(詳しくはないが)興味のある人や事象がどんどん出てきたことと、それについて深い考察が書かれてあることに興奮した。
素晴らしい言語化に納得してしまう箇所が多かった。
ただ、今となってはこの本の中で提案されている「遅いインターネット」の取り組みやアイディアは、対象が限られ、現実的ではないと思えてしまった。
Bestパンチライン
問題の本質は別にある。
トランプのアジテーション(扇動的な演説)に、嘘と誇張が多いことなど、実のところ誰にでも分かることだ。
問題の本質は、「にも関わらず多くの人々が彼を指示していること」なのだ。
むしろ、こう考えた方がいいだろう。
彼らはトランプのアジテーションを“信じたい”のだ。
彼らはトランプが真実を語るから支持しているのではなく、魅力的な嘘を語るからこそ指示しているのだ。
彼らは信じているのではなく、信じたいのだ。
ビジネス書を捨てよ、街へ出ようプロ営業師の仕事術
読みはじめたキッカケ
もともと『THE 勝手にしやがれ』の読者だった私。
前職の広告代理店時代に高山さんが営業研修に来てくださったことがあり、「ほんとに存在するんだ」と驚いた経験がある。
7月中旬にふとYoutubeを観ていたら、オススメにこの動画が流れてきて、遠い昔の営業研修が懐かしくなり、高山さんの書籍を検索して読みはじめた。
ひとこと感想
いわゆる「ふつうの営業本」には書いていないことばかりが書かれていて、読み物として面白かった。
読みはじめる前は、「淡々と高山さんが営業論を書いている本」だと思い込んでいたが、新人営業マン?の主人公目線のストーリー仕立てという意外な構成。(そこも笑えてしまう) だからこそ、読みやすい。
ユニークな表現や事例が出てくるのは言わずもがな。
大塚のルノアールに行って釜飯を注文してみたくなる本とも言える。
Bestパンチライン
「初めに見聞きした“情報”に対し、さらなる興味や疑問を持って『なぜだろう?』と深掘りする。さらに自分なりの分析や考察を加え、説得力のある“知識”として強度を上げていく。それをあらゆる分野で繰り返し、知識同士が結びついて“教養”になるんだ」
今月のベスト本
今月はベスト本と呼べる本だらけだったので選ぶのが大変だったが、やはりひとりの親として、工藤さんの考え方や言葉は気付かされることが多い。
自分の子どもが社会に出ていく時の姿から逆算して、今どんな関わり方や声がけが必要なのかを問い直させてくれる本だ。
2つだけ好きな文章を引用させてください。
子育てで一番大事なのは、親子が幸せな関係であることです。
立派な親でなくてもいいのです。
「あなたを誰よりも大事に思っているのは、私だよ」と心のなかで思えていたら、それだけでいいとすら思います
しかし、もし彼が今この瞬間、僕に手を挙げて質問しても、彼を責める人はこの学年にはいないでしょう。なぜなら、僕たちは彼を知っているからです。彼の得意なこと、苦手なことを知っています。それに、最初に手を挙げて質問をするには勇気がいること、質問をするには深い考えが必要なこと、そして彼にはそれが備わっているということ。僕たちは知っています。また、彼の突拍子もない質問から、何かに気付いたり、考えが深まった人もいます。だから僕たちは、彼をリスペクトしています。