【『レバレッジ・リーディング』 本田直之著】 -読書の質は"目的の明確化"が全て-
読書は投資である。
貴重な人生の時間を割いて読書をするのなら、しっかりとその価値を回収しなければいけない。
本書では徹底的に無駄を省いて、最大限のリターンを得るための最強読書術が紹介されている。
ただなんとなく読んでいるだけの自己満足読書からそろそろ卒業しませんか?
『レバレッジリーディング』 本田直之 著
最重要ステップは読み始める前の「目的の明確化」
本を読むには順番がある。
一番最初のステップであり、重要なのがその本を読む目的を明確にすることである。
小説など心を豊かにするために読む物語などではなく、ビジネス書や実用書、学習のためのテキストブックや論文などを読むときは、それを読むことで解決したい問題があるはずだ。
自分は、それを読むことで何が解決されることを望んでいるのか、何を目的として読もうとしているのかを本文を読み始める前に確実に明確化しなくてはいけない
これをせずに読書を開始してしまい、せっかく時間をかけて読んだのに、ただ文字を追っていただけで結局何も得られなかった、などという結果に終わったことが今までなかっただろうか?
恥ずかしながら、今までの筆者の読書はそんなことばかりであった。
「目的の明確化」で必要な情報を逃さなくなる
読む目的を予め明確化しておくことで、その目的を達成するための大事な情報を見逃すことなく見つけ出すことができるようになる。
これは、「人は自分が見たいと思うものに意識を向ける」という性質によるカラーバス効果のためである。
例えば、「そろそろ歯科検診を受けたほうがいいかな」と思い立った途端にやたら歯科医院の看板を見かけるようになった、というような現象がこれに当たる。
(実際には歯科医院の数が突然増えたわけではないのに、「やたら」見かけるようになったというのがポイント)
つまり、「歯科」というキーワードが脳にインプットされたために、それに関する情報に目が止まりやすくなったというわけだ。
読書において、読む目的を予め明確化するのも全く同じ原理である。
予め脳内に読む目的(キーワード)をインプットしておくことで、目的達成に必要な箇所の活字の方から自分に話しかけてくるように、くっきりと浮き出て見えてくるようになる。
明確化した目的は付箋にメモる
これは筆者独自のやり方だが、とても効果的なので紹介したい。
筆者は明確化した目的は大きめの付箋にメモり、それをしおり代わりにしている。
メモとして残しておくことで明確化した目的を忘れてしまうことが防ぐことができる。
さらに、続きを読み始めた時に毎回このしおり代わりの付箋メモを目にすることになるので何を目的として読んでいたかのリマインダーになる。
読書中に目的に対する回答を見つけた場合は、その付箋に書き足すことも可能だ。
最後に
新しい本を手にした時のワクワク感は格別で、前書きすらも飛ばし、すぐにでも本文を読み始めたくなる。
しかし、次回からはこれをグッと堪え、まずは「なんのために読むのか」、その目的を明確化してみてから本文を読み始めては如何だろうか?
一冊の本から得られる情報の質が、きっと今までとは比べ物にならないくらい高くなるはずだ。