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意外な人物も投稿?趣味誌『片言』第4号について
以下の記事で加藤武が発行していた郷土玩具趣味誌『片言』のことを紹介したが、今回はこの雑誌の第4号(第1期)の書誌情報を紹介したい。架蔵のこの号も妖怪研究の先行者として知られている民俗学研究者・日野巌の旧蔵資料である。
大きさ:約11.8cm×約16.8cm、謄写版印刷、和装本
印刷:昭和6年10月5日
発行:昭和6年10月10日
編集兼発行人:加藤武 東京市牛込区早稲田南三三
印刷所:太陽堂 東京市四谷区永住町一
頁数:17頁
玩具の社会学 島影盟
鎌倉と江の島の玩具 鈴木常雄
高知豆人形に就いて 村松秀夫
彌次郎四家 青山良夜
玩具の浄るり人形 松下正影
寄贈御礼
でんでん太鼓(編集後記)
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上記で引用した記事の中で紹介した第2号は当時の郷土玩具の世界で大物と呼べるような人物が投稿していたが、第4号の投稿者には私も初めて知った人物も含まれている。特に興味深いのは島影盟である。国会図書館デジコレで検索したが、島影は様々な雑誌に投稿、本を出版しているので文筆家であるようだ。島影は柳田国男も投稿していた『旅と伝説』、『ドルメン』にも投稿しているので、民俗学にも関心があったようだ。しかしながら、文章中で島影は「僕は所謂郷土玩具の蒐集家でもなく、またその研究家でもない」と述べているので、郷土玩具の蒐集はしていなかったことがわかる。島影はどのような経緯で『片言』に投稿したのだろうか。
書物蔵様の以下の記事によれば、島影は青年期はアナキスト劇作家であり、その後国語、民俗学へ関心が移って最終的に宗教に関心を持ったという。島影盟は「シマカゲチカイ」と読むようだ。島影の経歴は詳細不明であるようだが、調べている方はいらっしゃるのだろうか。
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