『尾張の方言 続篇』加賀紫水に感想を寄せた人々
雑誌『土の香』を編集していた加賀紫水は『尾張の方言 続編』(土俗趣味社、1932年)を出版しているが、この本には前編にあたる『尾張の方言』(土俗趣味社、1931年)に対する読者の所感が載せられている。所感を寄せている人物を以下に引用してみたい。
熊本 能田太郎
東京 宮良当壮
東京 大岩正伸
神奈川 鈴木重光
堺 鷲見桃逸
千葉 本山桂川
福岡 梅林新市
摂津 藪重孝
愛知 大藪翠光
東京 石黒魯平
愛知 市橋鐸
大阪 澤田四郎作
東京 吉田澄夫
大阪 澤井嘉夫
大阪 室井庄四郎
名古屋 黒田鑛一
神奈川 松川弘太郎
東京 石黒魯平
広島 東條操
東京 中道等
愛知 今枝清胤
上記のメンバーを見ると『土の香』を継続して紹介している拙noteでも取り上げたことのある人物が多いことが分かるだろう。あらためて思うのは、柳田国男も評価していた(注1)ようにローカルな雑誌であった『土の香』の読者が日本全国にいたという点である。この読者のネットワークがどのように形成され広がっていったのかは個人的に興味深い課題である。
(注1)以下の記事を参照。
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