以下の記事で関西で活躍した趣味人の年賀状を紹介したが、紹介した年賀状に若林壽之助と山崎翠紅のものが含まれていた。
山崎に関して、神保町のオタ様の以下の記事から宝船の蒐集家であったことが分かったが、若林と山崎のことが以前紹介した『和漢楽(わからん)』(和漢楽、1930年)という蒐集家名簿に載っているのを見つけたので紹介していきたい。この名簿は各蒐集家の蒐集分野だけでなく蒐集を始めた時期や理由も述べられているので、若林、山崎の箇所を引用してみたい。
若林は軟派文献も蒐集していたようである。山崎は田中緑紅の宝船頒布会がきっかけとなって宝船の蒐集をはじめたようである。雑誌記事索引データベース「ざっさくプラス」によると、山崎は田中の『郷土趣味』20号に投稿しており、郷土趣味社とも関係があったようだ。