なぜか謎の歴史研究団体(?)に縁がある愛知県
拙noteでも何度か紹介している加賀紫水が編集していた雑誌『土の香』を発行していた土俗趣味社、以下の記事で取り上げた「偽史」関係者・織田善雄が所属していた名古屋温故会の両者は愛知県にあった歴史研究団体(?)である。
両者とも私にとって興味が尽きない団体であるが、またも愛知県に気になる団体を見つけた。『郷土研究家名簿』大西伍一編(農村教育研究会, 1930年)によると、愛知県に「岡崎趣味会」という団体があったようだ。この名簿から稲垣豆人、柴田顕正という人物が所属していたことが分かる。稲垣豆人は、このウェブページによると三田平凡寺が主宰していた我楽他宗にも所属しており、『郷土研究家名簿』では玩具蒐集をしていると述べられている。柴田顕正は、『岡崎市史』(岡崎市, 1926年から刊行)を編集した岡崎市図書館の館長であるようだ。岡崎趣味会に地域史の研究者と蒐集趣味人という現在ではあまり想像できない組合せの人物が所属していたのが興味深い。この団体に関しては今後も継続して調べていきたい。なぜか謎の歴史研究団体(?)に恵まれている愛知県だが、当時地域史の研究が盛んになる特別な背景があったのだろうか?
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