合理的で残念な判断
サービスが良いという前提があるから、事故が起きるのではないか?
スターバックスなら、これぐらいやってくれないと。
リッツ・カールトンだったら、もっと良くしてもらわないと。
カフェの店員は優しくて、ホテルのスタッフには無理を言ってもいい。
そんな前提が、おかしな客を生んでる気がするんです。
昨日、「お店の人を『人』と思わないから、横柄な客が生まれる」
こんな事を書いて。
自分で書いといてですが、一理あるとは思いつつ、解決策ではない事は分かっていました。
この解決策はどこかで出会ってる気がして。
脳内を探していると、見つけたのです。
側頭葉内側部にある大脳辺縁系の海馬にありました。
ファミレスの配膳ロボットだ。
猫のやつ。
あれを導入してからクレームが大きく減ったという話がありまして。
それは人手不足解消により、早く届くようになったから。
ではなく
可愛らしい猫型に癒やされたから。
でもなく
会話が出来ないから。
届けられた物や、届けた人に対して、何か思ったとしても、その場でぶつける相手がいない。
怒りは6秒で収まるので、クレームに繋がらない。
そんな理由。
完璧な対処法ですね。
お客さんの満足度は分かりませんが、ファミレスの価格帯で、商品やスタッフに難癖をつけるような人は、まあそういう人でしょう。
傲慢不遜。
お店側に落ち度がある場合もありますが。
ただ、店員に怒鳴る人を見ると、それとこれとは話が違くないかと思うんです。
例えば、天津飯に髪が入っていたとしましょう。
実際、行きつけの王将で起きた出来事です。
僕「髪が入っているので作り直してもらってもいいですか?」と、伝えました。
が
「おいこら!何で髪が入っとんねん!お前らの作業環境どうなっとんねん!」
は、違うよね。
そんな話。
怒った所で起きた事実がひっくり返る事はなく、怒鳴った所で出来る事は謝罪と作り直しで。
お店の人を無駄に脅かす意味とは?
そんな事を思うのです。
話がずれてしまいました。
相手の意識と行動を変える事は難しいというか、無理。
人を人として見ない人はいるし、偉そうにしたい人は一定数いる。
そんなお店の対処法が、「怒りをぶつける相手がいなければいいんだ」というね。
なんて悲しい対処法なんでしょう。
対話を諦めた結果です。
これは聞いた話なんですが、都内のコンビニでもクレームが減ってるみたいです。
理由は、スタッフが殆ど外国人になったからで。
怒りをぶつけた所で、日本語が通じない恐れがある。
「それなら言わなくていいか」
そんな判断をしてるんじゃないかと言われています。
沸点の低い人には、このまま英語を学ばずにいてもらいましょう。
言葉が通じて、ぶつける相手がいるから、面倒が起きる。
「それなら、いなければいい」
なんて合理的で、なんて残念な判断。
もう少し、人を労りましょうね。
これから先、人じゃないと出来ない事は減ると思いますが、人がやるから意味が生まれる事もあるので。