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#478 ”正しさ”だけでは間に合わない

こちらのnoteは思いついたキーワードから話を展開する「note放談」を行っています。

今日も思いつくままに書いていきたいと思います。

本日のテーマは「正しさだけでは間に合わない」です。

最近は、若手の指導にあたることが多いんです。

みんな一生懸命に考えていますし、目の前の方のことに対して全力で取り組んでいることが伝わってきますね。

とても良いことです。

でも、最近少しだけ気になることがあったんです。

一般的に?「正しい」とされる方法をよく使う人が多いと思うんですが、

それだけでは、成果にはつながらないんですよね。


自己紹介とお知らせ


某リハビリテーション病院で作業療法士の中堅管理職として働いています。このnoteでは、医療の中で様々な人の生き方と出会う作業療法士が、さまざまな生き方の悩みや社会での課題を、自分視点で解釈して記録しています。

読んだ方の何かお役に立てれば幸いです。

以下お知らせ。

◾️第28回福岡県作業療法学会
来年行われる福岡県作業療法学会の学会長を行うことなりました。
ホームページが公開されましたのでよかったら。
学会は2025年2月23日(日)です。みなさんぜひご参加ください!

◾️湘南OT交流会
本年度の研修も始まっています!年間で申し込みいただければ45%OFFと破格です。今までの分もアーカイブで確認できますので、ぜひご参加ください。
次回は8月24日 19:00〜勉強会「作業療法実践 OCP講演」です。


◾️湘南OT Interaction
「学びたいけどどうしたら・・・」と悩む作業療法士の方と一緒にコミュニティ作りを支援します。定期的に勉強会も行なっているのでよかったら!
立ち上がった勉強会「居酒屋 海の家」で、9月28日 21:00〜 Xスペースで雑談会
を行いますので、ぜひお聞きください!


それでは続きをどうぞ。


正しさの他に考えること


”正しい方法”は、基本的に優先されるべきとされます。

どんなことにも基本の型のようなものがあり、その基本がなければ応用を考えて使うことも難しくなります。

でもですね。

”正しい方法”だけを行うことが成果につながるとは限らない。

なぜなら、臨床や人間というのは基本が通じないのが前提にあるからです。

相手が決まった行動を取るのであれば、それは基本で対応が可能です。

でも、人間はその日の気分でも違いますし、病院ではその症状によっても対応は様々です。

病院で働くということは、毎日が応用問題の連続で、そこに決まった正解はないわけです。

でもその中で、僕たちは成果を出さないといけない。

そのための存在です。

ではどうするか?

まずは、今の状況をしっかりと見るようにしましょう。

今の状況というのは、

環境、期間、限界、マンパワー、チーム構成、心理、家族など

今の状況で使えるリソースを指しています。

これが、枠組みです。

僕たちはこれらのリソースの中で動き回っているので、これを無視してそれ以上のことはできません。

いくら正しい方法を選択したとしても、それが時間がかかる方法であった場合、

もしかしたら退院までに間に合わないかもしれません。

そうなれば、選択されるべきは「正しい方法」よりも「早く解決する方法」です。

これはその状況によっても変化することですが、この状況変化を読めるかは実はかなり重要なことだと思います。


リーズニングが大事


こういった臨機応変な対応というのは「リーズニング」という言葉で説明することができます。

特に作業療法士は、5つのリーズニングを使用していると言われています。

・科学的リーズニング
・物語的リーズニング
・実際的リーズニング
・倫理的リーズニング
・相互交流的リーズニング

詳しく知りたい方は下記の記事もよかったら↓


先ほどの若手の方の事象から例えるならば、

正しい方法(科学的リーズニング)を用いたけど、
入院期間が迫っている(実際的リーズニング)ので、
患者さんと話して優先事項を決定した(相互交流的リーズニング)。

みたいに、リーズニング当てはめながら解釈することが可能です。

リーズニングの枠組みがわかれば、

「どうしてうまくいってないか?」にも説明をつけることが可能です。

つまり、思考と判断が早くなり、様々な状況変化に対応することが可能になるということです。

臨床は応用問題の連続です。

どのような事象にも柔軟に対応できるように、リーズニングの枠組みは理解しておくことが必要ですよ。


今日は以上になります。

頑張るあなたを応援しています。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

読んでいただいた方のヒントになれば幸いです。

ではまた。

◾️質問箱
質問箱をGoogle formで作りました。仕事や生活などでの悩み(それ以外でも)があれがご記入ください。いただいた質問は、記事にして返信したいと思います。


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