マガジンのカバー画像

がんをめぐる冒険

68
アラフィフ、独身、職業:記者。 ある日、足の付け根に転移がんが見つかり、卵管がんがみつかる。 その後、2回の手術と1回の抗がん治療を経験。 抗がん治療で髪が一部残った経験から、少…
¥100
運営しているクリエイター

2024年8月の記事一覧

がんをめぐる冒険(38)抗がん剤点滴の前に我流で準備

 朝は7時からバタバタ。朝食の前にコンビニに行き、ロックアイスを買いあさり、冷蔵庫にコインを入れ、冷蔵で保管。  朝食が終わると医師の事前チェック。点滴自体は10時前くらいから始まるとのことで、点滴が始まる前に、足指の関節、足の甲にテーピング。手指の第一関節と第二関節にテーピングをして、Sサイズのニトリルグローブをはめて準備完了。看護師さんが手足を冷やす保冷剤を貸してくれました。  頭の下にはロックアイス1袋、左右に各1袋をセット。本当は三角巾でロックアイスを頭に巻きたいけれ

¥100

がんをめぐる冒険(36)入院して思うこと、メタボ多すぎ問題

 仕事をほぼリモートにし、病院にいる時間が多くなって気が付いたのは、職場、街で見かけるオジサンたちのメタボ具合。  医師を中心に病院に勤めている男性は細身で、メタボなんていません。一方、会社まわりのメタボの多いこと。おなかのボタンがはちきれそうなオジサンもいれば、私なんかより若いのに100㎏超えの営業マンもいる。こんな職場環境が普通だと思っていた自分が間違っていることに気づきました。  病院には酒でむくんでいるような人はいないし、おだやか。  一方、会社に行くと私の向かいで

¥100

がんをめぐる冒険(35)抗がん剤治療の準備

 開腹手術して、退院して、次は2週間後の抗がん剤治療のための入院というスケジュールに向けて段取りです。 前日入院の1泊2日ですが、今回は副作用というイベント付き。1回目は2種の薬、2回目からは3種の薬を入れて、3週おき6回の予定。説明パンフレットには髪が抜ける、手足のしびれ、吐き気、うつなどが書いてあります。    まずはウィッグを探すにも、腰までのロングヘアではイメージできないので、肩までのボブにカット。銭湯で近所のおばちゃんたちに会うと、抗がん剤治療の前に髪を一旦切ったこ

¥100

がんをめぐる冒険(34)退院後は銭湯で心と体を温める

 ここ10年近く毎日銭湯に通っています。 家にお風呂がないわけではありませんが、銭湯が好きです。 銭湯のほうが温まるし、一人暮らしの私にとって、毎日通うことが運動にもなるし、近所の人と他愛もない挨拶やおしゃべりができて和みます。時には「今日はこんな取材に行った」という話を師ながら、インタビューの内容を話しているうちに普通の人の疑問点や関心のポイントを聞いて、文章の構成を考えたり、アウトプットの場としても助かっています。  1回目の検査手術と2週間後に開腹手術で2カ月ほど湯舟

¥100

がんをめぐる冒険(30)おかげで脱毛も怖くなくなった

 おととい、20年来の友達のじゅんちゃんが乳がんで抗がん治療を始めました。彼女は抗がん剤治療で髪が抜けることに動揺し、共通の友達のひさよんに泣きながら電話してきたそうです。  彼女はずっとアパレル業界で働き、会社を立ち上げて10年以上、社長としてやってきています。コロナ禍で服が売れなくなると、いち早くかわいいマスクを作り、ネコを飼いだすとネコ服のブランドを作ったり、常にアイデアと行動力でガンガン前に進むヒトでした。まさに安野モヨコのマンガ「働きマン」のような、リスペクトを込め

¥100

がんをめぐる冒険(29)真由美さんとの出会い

 入院が長くなると、看護師さんが忙しい(人員が手薄な)とき、医師の指示がなかなかこない時間帯などもわかるようになります。看護師さんは本当によく動いていて「忙しそうだからもうちょっと落ち着いたころに相談しよう」と思うこともしばしばでした。  そんな中、同じ病室の奥のほうで何やら話し声が。寝たきりの患者さんが、お水の購入を頼みたいけれど、看護師さんも手一杯な様子。お買い物を頼むヘルパーさんは日中しかおらず、夜になると看護師さんにお願いするしかありません。患者さんも必要そうでしたが

¥100

がんをめぐる冒険(28)オオカミのおなか、めちゃ痛い!

 手術3日目、尿管がとれて、自分でトイレに行けるように。頸椎の麻酔と腕の点滴を連れてでも自分でトイレに行くほうがいい。  しかーし、ベッドから降りるのも一苦労、おなかが痛くて前かがみでしかいられない。廊下の手すりがないと歩けないのです。前回は手すりをバーにして足を上げてバレエストレッチしてたのに、そんな余裕は全くない(涙)。 咳、くしゃみは鬼門。 死ぬほど痛くてできない、とかそういうれ出るを超越した痛み。咳き込みそうになったら、とにかく水を飲み、必死で押さえるしかない。とにか

¥100