がんをめぐる冒険(28)オオカミのおなか、めちゃ痛い!

 手術3日目、尿管がとれて、自分でトイレに行けるように。頸椎の麻酔と腕の点滴を連れてでも自分でトイレに行くほうがいい。
 しかーし、ベッドから降りるのも一苦労、おなかが痛くて前かがみでしかいられない。廊下の手すりがないと歩けないのです。前回は手すりをバーにして足を上げてバレエストレッチしてたのに、そんな余裕は全くない(涙)。
咳、くしゃみは鬼門。
死ぬほど痛くてできない、とかそういうれ出るを超越した痛み。咳き込みそうになったら、とにかく水を飲み、必死で押さえるしかない。とにかく抑えるように必死でした。
 
 痛みを押さえるために、腹帯もつけてはいるのですがぁ。
そうそう腹帯も病院内のコンビニで見ると病人くさい……。私は妊婦さん用のピンクの腹帯にしました。色もかわいいし、帝王切開した妊婦さん向けという用途もポジティブでいいなと。子供は産めなかったけど、産んだ気分になってみるのもいいかなと思いました。使ってみると、ウエストのくびれになじむデザインでずれないのも良かったです。
 今回は切腹して(笑)いるので、腸の動きはすこぶる悪い。しかも、このおなかの痛みでは力めません。病院食はごはんは出ますが、確実に疎通確認してからでないと、食べると今度は出るときに苦行が待っています。苦痛を味わうのはご免なので、ここは水分だけにしてダイエットをしようと考え方を変えました。
 幸い、手術前から断食しておなかも慣れ、そんなに空腹感はない。麻酔薬の吐き気もあるし、ファステイングです。あとは私のおなかをスムーズにしてくれるピルクルを中心に飲み物を買い揃えました。
 テーブルには、水、ピルクル、ジュース、麦茶など常時4種類、ストローをさして常備。何が飲みたいか、むせたり咳が出そうなとき最適なものをセレクトできるようにしました。AV撮影現場用のペットボトルストロー術が大活躍。その後、みんなにペットボトルのふたに穴をあけたキャップを配り、のちに恩人となる真由美さんに出会いました。

ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?