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ブックホテル「箱根本箱」、言葉と温泉に沈み込む。
この約半年間はサナギのようなお籠り期間を過ごしていて、徐々に浮上してきている。
長いこと長距離移動が難しかったのだけど回復してきたので移動のリハビリも兼ねて少し空気を変えようと思い、おひとりさまで地元である神奈川で1泊2日の温泉宿へ。行き先はブックホテル「箱根本箱」
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館内着もオーガニック系でまとめられていて好き。
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今回は2階のグリーンビューという部屋を選んでみた。部屋に入ると着いた15時台はちょうど木漏れ日が差し込んでいる時間帯で、ついに箱根に移動できるくらいに動けるようになってきた…という安堵感と共に感動してしまった。
周りのサポートも受けながら浮上してきて、こうして素敵なお宿に来られるくらいになってきたしありがたいよなぁと思いつつ、休養中は様々な炙り出しが起きていた人生のエアポケットのような期間だった。
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キッチンツアー&ウェルカムカフェ
と、この数ヶ月をあれこれ振り返りつつ…。ブックホテル本箱は居心地がよく、できれば2泊したいよなあと感じる素敵な場所だった。
素敵なホテルは、只泊まるだけでなくインスピレーションを受けとったり、その宿のコンセプトや美意識が織り込まれた美術館のようなスペースでもある思う。ハレとケの間、もしくはハレ寄りの時間を過ごせるホテルという場所がやっぱり好きだ。
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箱根は雪が残っていて寒め。
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1泊2食付きで食事も美味しかった。部屋食はなく、レストランの大きなコの字型カウンターで他の宿泊客と同時にスタートする形式で、食事の説明も丁寧にアナウンスしてくれる。(カウンター以外の半個室もあり) 連泊の場合は毎日食事内容を変えてくれるらしい。
本に没頭するホテルなので、食事タイムはスタッフさんに説明を受けながら少し賑やかな雰囲気なのは読書の黙々とした時間とバランスがとれて良い感じ。女性の一人客も数人いて、ひとりでも気兼ねなくコース料理を愉しめる雰囲気で良かった。
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朝食は東海道の整備を命じた徳川家康公が当時4〜50歳前後が平均寿命だった当時からすると長寿にあたる70代まで生きて食事に気をつけていた健康オタク?だったらしく、彼の食事をイメージした和食御膳で、冬は腎を養う黒い食べ物がいいということで黒胡麻や黒酢などが使われていた。
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にしても、本を読む人の姿って好きだなと思う。館内で思い思いに本を選び、読み込んでいる人達の佇まいがほっとするような静けさを漂わせていた。
こうしてホテルの写真と共に書いていると、今までの籠り期間がうそみたいにも思える。まあ、何事も深刻になりすぎず調子よくいきたいですな。できれば、できればね。
春に向けて少しずつ歩んでいるところです。(すでに暖かい日もあるし、花粉も飛んでいるけど) 明るい春を迎えられますように。いや、迎えたい。迎えます。(決意)
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数年ぶりの箱根は平日でも賑わっていました。
⚪︎今回の宿⚪︎
ブックホテル「箱根本箱」
箱根登山鉄道ケーブルカー「中強羅駅」徒歩5分
*公式HPからの予約に公式限定の神奈川県民割や様々なプランあり。