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GW休暇 前 

土曜日、大学生アシスタントと少し長く話をした。

ー今年は、英語の授業があるんですけれど・・・

から始まった話、

ー1月から12月も英語で言えない人たちがいるんですよ。

と、続いた。

大学生の話だ。

彼は「書けない」ではなく「言えない」と言っていた。

もはや、そんな報告に微塵も驚かない私もどうかと思うけれど、

やっぱり、何かがおかしいとは思う。

そして、その日、私の最初の授業は小学3年生の算数だった。

こちらの説明や質問を無視して消しカスで遊んでいるので、何度か注意したら、中指を立てられた。

横にいた小学5年生が、ひぃ、と言わんばかりに怯んだ。

私の雷が落ちることを予想したのだと思う。

もちろん、雷は落ちた。

誰かに向かって中指を立てるー

アメリカに住んでいた私からしたら、もう、信じられない、笑えない行動だ。相手、地域によっては殺される原因になることだってある。

その話を授業後、同じ大学生に話した。

ー小学3年生が? 僕、そんな頃に、知らんだよ、そんな行動。

「私も、多分、映画などで見ていたけれど、Fワードとともに、その行動を実感として知ったのは、高校2年生で初めてアメリカに渡ってからだよ。そして、未だかつて使ってことはないよ。」

やっぱり、何かが、おかしいー

英語、英語という割には、
世の中、外国語学習の目的が伝わっていないのだと思うことが多い。

私は、義務教育で学ぶ英語は、子どもたちの世界を広げるきっかけでしかないと考えている。

世界は広く、いろんな言語と文化が存在することを知る単なるきっかけであり、英語は、その知識と理解を深めるための入り口に過ぎない。

でも、大切な入口だ。

言語は単に話せたり、書けたり、聞けたり、読めたりするだけでは不十分でどの言語にも文化がともにあり、その文化をきちんと認識することの方が大切だ。外国語学習はそのことを改めて理解し、その上で自分たちの言語と文化の大切さを再確認し、お互いの文化を大切にできる土台を作ることだと思う。

今は、きっとSNSやYouTubeなどを見て、いろんなことを理解する前に知ることが多くて、情報は右から左に流してしまうために、知識として定着しにくかったり、中指を立てるというような少し印象的な行動だけが身についてしまったりするのだろう。

寺子屋の授業は、そんな背景もきちんと視野に入れて対応していきたいと改めて思う1日だった。


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Terakoya Kamei
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