英語を何のために学ぶのか
私たちにとっては、英語を何のために教えるのかー
寺子屋かめいは「英語教室」で、「英会話教室」ではない。そして、私は、寺子屋かめいは、英語を通して「学び方」を教える塾だと思っている。
同時に、この塾が子どもたちの居場所の1つになってくれればと願っている。
父の時代、私の記憶が正しければ、「かめい英語教室」は4年生の3月から始まるコースと、小学5年生の1月から始まるコースがあった。
そうすることで、中学生で華麗な(笑)英語デビューをすることを目指していた。
小学校での勉強に躓いた子どもたちも英語を少しだけ早く習うだけで、「あ、ぼく(わたし)、そんなに勉強ダメじゃないかもしれない」と思って、もう一度他の勉強にも自分で向き合ってくれることを、父自身、明確に目指したわけではなくても、気が付いたら、それが自然にできる塾になっていた。
英語は言葉で、コミュニケーションの道具だ。だから、「英語だけ得意」ーなんてことは本当はないはずで、英語だけではなく外国語学習というのは、改めて、自分の身の回りにより興味を持ち、様々な学びを深めるきっかけになるものだ。
だから、寺子屋の小学生クラスでは、英語のアルファベットやローマ字学習から始まり、単語の習得や英文の書写、英語のルールの習得を通じて、まず、彼らの興味の矛先や習性、また得手不得手をじっくりと見させてもらうことにしている。
英単語を写す、大文字から小文字に直す、ローマ字のルール、英文の作り方のルール、英語パズルがしつこいほど課題に出される。集中力や文字の認識力だけではなく、日本語の理解力も見ることにより、次に必要なことを考える。小学4年生くらいまでは、繰り返しはそれほど苦にならないはずで、それが苦になるというのも、何か原因があるはずだ。
一方、その過程で、年々文字の認識力が弱い子どもたちが多くなっていると感じている。書くことが減ってきていることや漢字を使わなくなっているのが原因なのか、それが、逆に文字や漢字を書けなくする原因になっているのかはわからないけれど、そんなことも含めて、早めに自分の習性などを知っておくことは勉強へのストレスを減らし、自分で対処できることは将来自分でしっかりと学べる姿勢を整えるために必要なことだ。
寺子屋の目標は、高校生になったら自分自身で学習を進められる生徒を育てることだから、小学生の間はその土壌をしっかり耕すことだと考えている。