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Zendeskの「エスカレーションの回数を数えたい」を解決してみた
株式会社エクレクト(eclect, inc.)カスタマーサクセスマネージャーの寺田です。
前回の投稿から、とっても間が空いてしまいました。。Zendeskライセンス価格の改定など、Zendesk界隈を取り巻く環境に少々動きがありましたもので。。(と言い訳をさせていただきます🙇🏻♂️)
さて、久しぶりの投稿となる今回は、本noteの基本に立ち返って、Zendeskご利用に関するTipsをお届けしたいと思います!
カスタマーサポート業務のあるある
「エスカレーション」
カスタマーサポートの仕事をされている方にとっては、馴染みのある言葉かと思います。問い合わせの一次受けをされる担当者では回答が難しいものについて、リーダー・マネージャーに回答方針や回答案の確認をおこなうフローのことですね。
当社がご支援をしてきましたユーザーさまも、多くの方がこのエスカレーションを業務の中に組み込んでいまして、Zendeskにもそのための設定を施しています。
そんなエスカレーションですが、こんな要望をいただくことがあります。
「1つの問い合わせ対応でも、複数回エスカレーションが発生することがある。この回数を計測したい。」
「担当者の習熟度を確認するため、エスカレーションをおこなった回数の推移を観測したい」
ご存知のとおり、Zendeskは1つの問い合わせ対応=1枚のチケットの形で集約されます。そしてこの「1枚のチケットの中で何回エスカレーションが実施されたのかを数える」については、計測のためにちょいとひと工夫が必要なものだったりします。今回取り上げるのは、そのちょっとしたひと工夫です!
前提として
Zendeskでのエスカレーションフローの組み方はいくつかあると思いますが、今回は以下の方法を採用しているという前提です。ご留意ください!
・担当者は、エスカレーションをおこないたい時にエスカレーション用マクロを利用
・マクロにより設定された条件をキーとして、トリガが発動
・エスカレーション先のエージェント(リーダー・マネージャー)に通知メールを送信
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![](https://assets.st-note.com/img/1690279847246-ewpZ4LsOMw.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1690279856626-dqd14m4cf2.png?width=1200)
参考として、メールを通知しているトリガの設定もご紹介しておきますね。
![](https://assets.st-note.com/img/1690279891355-XUgbkLRFBh.png?width=1200)
実際に設定してみた
さてさて、では前述のエスカレーション方法を踏まえて、「エスカレーションの回数を数えるための設定」を施していきましょう!まずは回数を記録するためのチケットフィールドを用意します。
(料理番組みたいになってきました🍽️)
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はい、お気づきかと思います。この方法、力技です💪
エスカレーションをおこなう度に、このドロップダウンの値が更新されるわけですね。なので、「1枚のチケットあたり最大何回までエスカレーション回数を計測したいのか」を事前に検討しておく必要があります。最大値を「10回以上」などの値にしておくのが現実的でしょうかねー。
チケットフィールドを用意したら、次は本丸のトリガです。とりあえず、まずはトリガの設定をどうぞ!
前述のマクロで挿入されている固定文言 #escalation_to_agent を発動のキーとなる条件として利用しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1690280167849-BQHlArjEMN.png?width=1200)
もう1つ、エスカレーション回数2回目をカウントするためのトリガもどうぞ!
![](https://assets.st-note.com/img/1690280183133-3b1BpYXV8x.png?width=1200)
さて、もうお気づきですね。
チケットフィールドの値の数だけ、トリガを用意する。そう、ここも力技です💪
そして最後に、エスカレーション用マクロにも細工をしておきましょう。社内メモへの固定文言の挿入だけでなく、固定タグ prevent_trigger_ignition の削除もアクションに追加しておきます。
「何のためにタグを削除するの?」と疑問をお持ちの方は、先ほどのトリガの設定を振り返ってみましょう。発動の条件には「固定タグが含まれない」が、そしてアクションには「固定タグを付与」が入っていますね。
これがミソです。
・トリガが発動した際、固定タグ prevent_trigger_ignition を追加
・エスカレーション回数=1以上の状態で、エスカレーション以外の目的でチケットを更新した際は、固定タグが付与されているためトリガが発動しない=エスカレーション回数がカウントされない
・エスカレーションをおこなう際は、エスカレーション用マクロでトリガの発動条件である固定タグを削除
・トリガ発動!
ざっくりまとめると、こんな動きを実現するために用意しています!
試してみた
実際に、エスカレーションの回数がカウントされる様子も見てみましょう。
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エスカレーション用マクロを利用した際、無事にトリガが発動しましたね。
そして、用意しておいたチケットフィールドにご注目!エスカレーション用マクロが利用される度に、更新されていますね。
マクロ、トリガによる固定タグ付け外しのおかげで、チケット更新の都度、エスカレーション回数がカウントされてしまうなんてこともありません!
さいごに
今回は基本に立ち帰って、ZendeskのTipsをご紹介しました!
更新できていなかった間にZendeskが進化をしてしまったので(いや、嬉しんですよ、ほんとに😅)、紹介しないとな新機能などもいっぱいです。
というわけで、どれから紹介すべきか、これから悩もうと思います!
それではまた!✋