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『愚行録(邦画)』〜満島ひかりが挑む衝撃のサスペンス—直木賞候補作の映画化

【内容】
エリートサラリーマンの一家が殺害から1年、犯人不明事件を追う週刊誌記者を通して、被害者一家や証言者自身の思いがけない実像が明らかになっていく。直木賞候補作を映画化した作品。

監督:石川慶
出演:妻夫木聡・満島ひかる


【感想】
「日本社会は格差社会ではなく、階級社会」
この映画の一言が、私の心に強く残りました。日本社会の裏に隠された闇を描き出し、人間の深淵な部分をえぐり出す、衝撃的な作品でした。
石川慶監督のこの後に撮った『ある男』と共通して、本作でも社会構造の問題や、若者の貧困といった普遍的なテーマが深く掘り下げられています。淡々とした描かれ方が、物語に重みを与え、観る者の心を揺さぶられました。特に、ラストの衝撃的な結末は、緻密に張り巡らされた伏線と巧妙なミスリードによって、観る者を裏切らない作品になっていました。

満島ひかるの演技は、まさに圧巻でした。複雑な感情を抱えるキャラクターを、繊細かつ力強く演じきり、物語に深みを与えていました。彼女を始め、日本の若手女優の演技力の高さに改めて気づかされました。
本作は、単なるエンターテイメント作品にとどまらず、現代社会に対する深い洞察を与えてくれる作品だと感じました。

https://gukoroku.jp/sp/

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