『ゴジラ vs コング』(ハリウッド映画)
視聴環境:Amazon prime video
※ネタバレします。
【内容】
ゴジラとキングコングが大都市を襲うが、2匹の前に新たなる強敵が出現する。そして、その強敵を前にした2匹は…
ハリウッド版の怪獣映画シリーズ『モンスターヴァース』の4作目。
【感想】
海上のゴジラに大きなタンカーに乗ったコングがグーパンチでゴジラの顎を打ち抜き、振り向き様に肘鉄を喰らわす。その反動で海中に沈むゴジラが海中からレーザー光線を放つ!
負けるなコング、負けるなゴジラ!
アホみたいですが、ちょっと、というか結構楽しいかも…
こうした映画は、知能指数が一桁くらい落として、楽しむのが良いですね。
杜撰な人間のドラマパートは観ていて厳しいものはありますが、アクションシーンとかVFXは観ていて楽しいですね。
ロープで固定したコングを大量の軍用ヘリで運ぶシーンとか、単純にこのシーンを映像化したかったんだろうなあと…
果てはメカゴジラまで出て来て、ハリウッドで膨大な予算を掛けてやると、ここまでのことが出来るというのがよくわかる作品でした。
お金掛けているだけあってCGの出来は良く、スマホの小さい画面で観るのは申し訳ない気持ちになりました。やはり大きなが劇場で観ないと迫力出ないなあと思いながら観ました。とは言え、このゆるゆるの脚本の作品をわざわざそれなりのお金と時間使って観るかというと…
まあ、子供とか連れて映像の迫力をアトラクション的に楽しむ映画だなあと…
とは言え、よく考えてるなあと思った設定としては、聴覚障害のある女の子が、キングコングと手話でやりとりして、意思疎通をするというもの。
この設定をもっとストーリーとして上手く絡めていけると、良かったのになあと…
役者陣はこのおバカな世界観で、どうやって演じるのかとかを考えるのは大変でしょうが、それなりに精一杯演している感じでした。
まあ、ちゃんとした演技とかも付けられていないんでしょうし、役者の目の奥でやり甲斐ないけど一生懸命やるしかないし、それぽい演技してる感が半端ないなあと…
キャラクターの人間性を考えて、演技を突き詰めていっても、映画の邪魔にしかならないという徒労感…
そう考えると、『パシフィック・リム』みたいなそれなりにおバカな巨大ロボットと巨大怪獣の戦いを描いたハリウッド映画で、迫真の演技を繰り出していた芦田愛菜は、役者として凄かったんだなあと思ったりしました。
あの映画で、怪獣に破壊された街を一人号泣しながら歩く幼い芦田愛菜は、そのシーンだけまるでリアルな戦地に幼い少女が取り残され絶望に打ちひしがれながら歩いているようにしか見えなかったかなあと…
何気に小栗旬がそこそこ良い役で出ているのも、ゴジラの国の人間としては、ちょっと嬉しいかもとも思いました。まあ、役所としては、小栗旬の無駄遣い感が半端ない使い方でしたが…
『シン・ゴジラ』や『ゴジラ-1』で予算のない中で、頑張って作っているのとは比べ物にならない贅沢なCGの数々に、日本でもこのくらい予算を掛けて『ゴジラ』作れたら、違った形で面白いものになるのではないかなあとも思ったりしました。
もしかすると『ゴジラ-1』の成功で、山崎貴あたりが実現したりするかも知れませんが…
ラストはゴジラとコングという街の対立する最強の不良が、外からやって来た札付きの悪のヤクザ者を、協力してやっつける的な展開でした。
もう人間ドラマとかストーリーとかいうよりも、兎に角勢いとノリと迫力、カッコ良さのゴリ押ししまくっていました。
ぶっちゃけて言ってしまうと、潤沢な資金の元、大都市でこれでもかと繰り広げられる怪獣プロレス…
こんなこと書いてますが、個人的には結構楽しく観れた1作でした。
(まあ、万人にお勧めはしない映画ではありますが…)
https://godzilla-movie.jp/gvsk/sp/index.html