質問043:こんなにミスが減って、いい球がいくのかと驚いた
回答
▶生徒がコーチの「対応力」を高めてくれる
コーチという立場は基本的に、生徒さんよりも先に自分からミスできないうえ、自由に打てばいいというわけでもなく、生徒さんにとって打ちやすいボールを供給する役目が求められます。
もちろん厳しいボールを打ち込んで、生徒さんのレベルアップを図るレッスン目当てもないわけではないですが、そのバランスが大事。
それと同時に仰せのとおり、速いボールを打ってくる中上級者にも、ショットのスピードにもコントロールにもばらつきがある初級者にも応じなければならないから、実はコーチ自身がレッスンを通じて対応力を高めるレッスンを、生徒さんから受けている、という側面もあります。
▶親は「親の初心者」
まあこれは、何事においても、だいたいそうです。
教師は生徒に教わるし、親は子どもに教わるし、上司は部下に教わります。
医者は患者に教わります。
何も、一流大学の医学部を出たからといって、立派な医者になれるわけではありません。
そこから実地を通じて患者さんに学び、医者として成長していきます。
親だって、親の初心者です。
子どもを授かる前までは、これまでの人生で、親を務めたためしが一度もありません。
子どもが、何を求めているのか?
突然、熱を出したらどうするか?
何か、悩みごとはないのか?
入学手続きはどうすればいいのか?
やってみなければ、分からないことだらけです。
親は子どもに教わります。
▶指導者だって「人間」
教えているようで、実は「教わっている」という認識があると、務めが楽しいし、そのぶん、立場としての能力も上がります。
ただしひとつご承知おきいただきたいのは、コーチだって(教師も医者も上司も親も)、人間です。
「過ち」も犯します。
ですからそんな先生に対して私たちも学生時代、「あの先生はひいきする」「教え方が下手だ」「授業がおもしろくない」「※※先生のほうが良かった」などと、平気で言っていたのではないでしょうか?
指導者側は、そういう立場にも立たされます。
私もテニスゼロを始めた最初のころ、「タイブレークで競ったときにどんな心境でプレーすればいい?」といったご質問内容に、「テキトーにやってください」とお応えしたら、ひどく怒られた覚えがあります。
ご自身がコーチだからといって「ちゃんと指導できなければ!」「生徒さんから信頼されなければ!」などと、自分を追い詰めてしまいませんように。
▶教えてほしいと「お願いする勇気」
こういうときこそ生徒さんに、少し勇気を振り絞って「教えてほしい」とお願いするのです。
どういうレッスンを望んでいるのか?
お願いすると生徒さんは、喜んで教えてくれます。
そしてそういう指導者は、いつも品行方正であろうとする教師や医者、上司、親、そしてコーチよりも、逆に信頼されると思います。
即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
https://note.com/tenniszero
無料メール相談、お問合せ、ご意見、お悩み等は
こちらまで
tenniszero.note@gmail.com
スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero