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テニス上達メモ110.一瞬でボールスピードをアップさせる具体的な方法
▶筋骨隆々だからといって200キロのサーブが打てるわけではない
スピードボールを打つには、どうすればいいでしょうか?
大きく振りかぶるなど、フォームを変える?
いえフォームを変えたからといって、ボールスピードが時速10キロメートルも20キロメートルもアップするわけではありません。
筋肉をつけてスイングスピードを上げる?
いえ筋トレをして筋肉をつけたからといって、速くなるわけではありません。
ボディビルダーだからといって、時速200キロメートルのサーブが打てるわけではないのです。
▶トップジュニアたち「快速球」の秘密
筋肉が少なくても、スピードボールは打てます。
それは、トップジュニアの選手たちを見れば一目瞭然です。
彼ら彼女たちは、か細い体から目の覚めるような快速球を打ち込みます。
フォーム改造、筋肉増強をしたからといって、ボールスピードはほとんど変わりません。
むしろフォームは、自然に振れている全体のスイングに、局所的な矯正を加えるから「改悪」になる可能性のほうが高いでしょう。
また筋肉は、怪我を防ぐ補強のためならまだしも、いたずらに増大すると可動域を狭め、重みも増すから、プレーパフォーマンスを高めるにあたって必ずしも合理的ではありません。
こちらでも紹介しているとおり、ラファエル・ナダルもロジャー・フェデラーもトレーニングは重いウェイトを扱わず、軽めの負荷をかけて関節可動域を広げたり、コーディネーション能力を育んだり、神経伝達スピードを速めたりしているように見受けられます。
▶「たったひとつ」
フォームを改造しても、筋肉をつけてスイングスピードを速くしても、ボールスピードは期待するほど速くなりません。
だけど「たったひとつ」の改善により、まさにその瞬間から、時速10キロメートルも20キロメートルも、ボールスピードをアップできる可能性があります。
それは何かというと、お察しのとおり「打球タイミング」です。
たとえ同じスイングスピードでボールを捕らえたとしても、打球タイミングの精度により、ボールスピードはまったく違います。
▶「同じスイングスピード」でも球速は変わる
スイングスピードが同じなら、飛び出すボールのスピードも同じになると思うでしょうか?
違います。
ボールスピードは、打球タイミングの精度に、諸に影響を受けるのです。
それはそうですよね。
スピードボールを打つにあたって肝心なのは、スイングスピードではなく、打球タイミングだったのです。
▶スイングスピードを上げるほどボールスピードは下がる?
初心者であっても大人なら、トップジュニアと同じくらいの(あるいはそれ以上の)スピードでラケットを振るスイングは難しくないでしょう。
ですがボールスピードが彼ら彼女たちより劣るのは、打球タイミングがズレるから。
しかも一般プレーヤーの場合、スイングスピードを上げようとすればするほど、打球タイミングの精度は下がる傾向です。
▶ジャストミートvs.フレームショット
プロがゆっくり振っているように見えても、飛び出すボールが意外なほど速かったりするのは、打球タイミングがぴったり合っているからです。
レイトン・ヒューイットのように大きく振りかざすからといって、スピードボールが打てたり、ボディビルダーのように大きな筋肉をつけたからといって、速くなったりするわけではありません。
なぜ、打球タイミングが合うと、スイングスピード以上に速いボールが打てるのでしょうか?
打球タイミングが合うと、反発係数が最大化するラケット面の真ん中でボールを捕えられるからです。
※反発係数=衝突前と衝突後の相対速度の比(衝突前の速さ÷衝突後の速さ)
打球タイミングが合ったジャストミートと、外したフレームショットでは、同じスイングスピードでも球速はまったく違います。
▶「0.1秒」のズレがまったく違う結果になる
スイング中、ラケットは刻一刻と進みます。
打球タイミングが「0.1秒」でもズレたら、スイングスピードにもよりますけれども、ストリングスのマス目の数個分、ボールを捕えるラケット面の位置が変わります。
多めに見積もって中心から4~5マスもズレたら、反発係数がガクンと下がるオフセンターヒット。
ボールをポンポンと突き上げるラケッティングで、センターとオフセンターで捕えた場合の反発係数の違いを確かめられます。
▶「スコーン」と抜けるような当たりの正体
また打球タイミングが合うと、スイングエネルギーが余すことなくボールに伝わります。
ですから、フレームやストリングの反発性と相まって、スイングスピード以上のスピードボールが飛び出すのです。
打球タイミングを外すと、ボールにスイングエネルギーが伝わらない残り分は、エネルギー保存則により打球衝撃として体に伝わります。
これが、ガツッ、ガシャッと響く打球感の正体です。
逆に打球タイミングが合うと、インパクトはスコーンと抜けるようなフィーリング。
好打についてよく「手応えあり!」などと言われますけれども、抜けるような当たりですから、実際には手応えはないのです。
打球タイミングさえ合えば、ボールスピードは簡単に上げられます。
速いボールを打とうとしてラケットをビュンビュン振り回すのが、徒労のように思えてこないでしょうか?
▶「スピンをかければ強く打ってもバックアウトしない」は誤解
さきほど、一般プレーヤーだとスイングスピードを上げようとすると、打球タイミングの精度は下がる傾向とお伝えしましたが、換言すればゆっくり振ればその精度が上がるため、むしろボールスピードは速くなる(可能性があります)。
とはいえ、ゆっくり振ることを「意識」したら、やはりボールへの集中力は下がって打球タイミングを外すから要注意です。
ですから、「自適スイングスピード」です。
いずれにしても、ビュンビュン速く振りすぎて打球タイミングを外してしまう徒労のプレーヤーは少なくありません。
特に「スピンをかければ強く打ってもバックアウトしない」と誤解しているプレーヤーは、ボールに回転をかけようとするあまり、振り回しすぎているきらいがある。
そういう場合はスイングスピードを下げる実験をしてみる。
案外、打球タイミングがビシバシ合い出して、好打が炸裂するかもしれません。
そして「強く打ってもバックアウトしないボール」も、スピンではなく、打球タイミングの精度により実現します。
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