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質問087.ずばりその方法を教えてください

回答ありがとうございました。

(※注 質問086に関して)
やはり理論ばかりが先行しておりますので、自分の思い描く軌道を意識してスライスしていこうと思います。

またスピンサーブに話を戻しますが、まずこの動画見ていただきたいのですが、このような位置にボールをトスするにはどういったことを心掛ければいいのでしょうか?

http://www.youtube.com/watch?v=p8dWxr2prpw&NR=1
1分49秒から(※現在この動画は再生できないようです)

こないだは肩を旋回すること云々言いましたが、球種を変えるたびにあれこれ動きを変えたりするとサーブそのものが安定しません。おとといスピン打とうとしたら3連続ダブルフォルトしてしまいました。
正直へこみました。

とにかく頭の上に確実に上げれるようになりたいのでずばりその方法を教えてください。
スピンサーブの打ち方自体は理解しております。ただ肝心のトスがどうしても都合よく頭の上にいってくれません。
お願いします。

回答


▶「頭の思考」ではなく、「体の声」に従おう!


無意識の領域でご自身が、「この打点では打ちたくない!」と感じていらっしゃいます。
 
だけどその「体の声」には、従ったほうがよいです。
 
頭では「頭の上がいい!」と考えながらも、体が「打ちにくい!」と感じているため、無意識的に、頭の上にトスを上げられないでいるのです。
 
スピンサーブが上手く打てない原因は、トスにはありません。
 
ここでトスにこだわり始めると、この先、さらなる深みにハマりかねません。
  

▶何も考えないから「デキる人」になる

 
確かに、テニス雑誌や書店に並ぶテニスの実用書、あるいはユーチューブ動画などの解説でも、トスを正確に上げることが大切で、そのためのボールの持ち方や、ヒジや手首の使い方などが説明されています。
 
しかしそういうのは、その人がやりやすければそれでよいのです。
 
トスの上げ方なんて、何も考えずに「ただ上げるだけ」ですよ。
 
こう言うと、「それはできる人の言い分だ!」などと言われますけれども、違います。
 
何も考えないから、「デキる人」になるんです
 
サーブのトスに限らす、ストロークもボレーもリターンもスマッシュもハーフボレーもドロップショットも、みんなそう。
 
何も考えずに、「ただ打つだけ」だから上手くいくんですよ
 
小学生のころ、運動会の予行演習で歩き方について考えたら(先生に指導されたら)、同側の右腕と右脚が一緒に出ちゃった経験はないですか?
 
それまでの幼い習う前のころは、何も考えなくても、普通に歩けていた。
 
だけど考えたから、ぎこちなくなった、できなくなったのです。
 

▶トスイップスに発展しかねない

 
「トスはボールの持ち方が大事」などと大真面目に言われます。
 
しかし大の大人に向かって、ボールの持ち方などを指導する常識的なテニスレッスンの愚
 
どうやって上げているのか、身近な上級者や、あるいは機会があればプロテニスプレーヤーなどに、聞いてみてください。
 
答えは「普通に上げているだけ」あるいは「分からない」「考えたことない」などのはずです。
 
「肩関節を中心に腕を上げ、ヒジを伸ばしたまま、目の高さでボールをリリースしている」などという具体的な話は、(その人が本当に正直者なら)絶対に出てこないはずなのです。
 
確かに見た目は、そのようになっているかもしれないけれど、意識してそうしているわけではありません
 
むしろそういう動作を意識すればするほど、トスはばらつくし、挙句はトスイップスへと悪化しかねませんから。
 
トスにそれほど神経質になる必要はない(なってはならない)、というのがテニスゼロからのご提案です。

▶トスの上げ方を意識すると、ボールに集中できない


トスに神経質になると、トスそのものが上手く上げられなくなるのはもとより、なぜよろしくないかというと、トスを上げることに集中してしまうと、ボールに集中できなくなるからです。
 
試しに、頭の上に上げることを意識しながら上げるトスと、何も意識せず(打つことも意識せず)、上げたらそのまま見送ってボールを下に落とすトスとを、比べてみてください。
 
どちらのほうが、ボールをよりよく見ることができたでしょうか?
 
どちらのほうが、ボールをより気持ちよくヒットできそうでしたか?
 
打つことも意識しないトスを見送る後者の場合は、ある瞬間に体が「ウッ」と、打ちにいきたくなったかもしれません。

ここに、サーブを上手く打つためのポイントが凝縮されています。
 

▶その問題は心理学でいうところの「ダミー」

 
そもそも同じトスは、2度と上がりません。
 
お求めいただいている「とにかく頭の上に確実に上げれるようになりたいのでずばりその方法を」の問題提起は、心理学でいうところのダミー
 
こちらで述べているとおり、赤面症を治しても、女性が抱えている真の問題は、解決しないのと同じです。

赤面症の症状はダミーであり、真の問題を覆い隠すために、顔は赤く反応してくれているのです。
 
それはあたかも、「体の調子が優れないから症状を抑えるためのクスリをくれ」と言っているようなもの。
 
いえ体はあえて、調子を崩してくれているのです。
 
真の問題を知らしめるために
 
それは、生活習慣や仕事のストレス、自己肯定感の問題だったりする。
 
ご自身の場合も、真の問題を見て見ぬふりをするために、トスが上げられなくなっています。
 
「トスさえ正確に上げられれば」「お金さえあれば」「結婚さえすれば」「痩せさえすれば」……。
 
こうした「さえ思考」の危険性については、こちらでご指摘しているとおりです。
 

▶「開き直り」でいこう!

 
かつて大会史上最年少の17歳7カ月でウインブルドンを制したビッグサーバー、ボリス・ベッカーは、「30センチのトスのズレなら、打ちにいった」そうです。
 
私もそれくらいのほうが、実戦向きかと思います。
 
意識しないから、新たな能力も開花します。
 
以下の『テニス上達メモ』が、きっとお役に立ちますので、ご参考にしてみてください。
 
「そんなの関係ねぇ!」と開き直れると、ダミーではない真の問題が解決します


即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero