質問1544:最近焦っている。悶々としている
▶テニスの試合に「前」や「これから」はない
「前は勝てていたのに」というプライドが、心のどこかに潜んではいないでしょうか?
そのせいで、格下にも負け出すと焦ってしまう。
テニスの試合に、「前」や「これから」はありません。
ですから試合に出るにあたっても、あるいはその最中にも、「これから勝とう」と意識するのは誤りです
▶勝利、上達は「脇へ置いておく」
「テニスの試合では、勝つことが目標だ」
あるいは「テニスの練習は、上達することが目的だ」などと、考えないでください。
これらの目標、目的は一見すると当たり前のように感じられるかもしれませんけれども、勝利、上達といった未来(結果)を志向(思考)すると、ボールに対する集中力は出てこないのです。
いただいたメールの件名に「テニスが上達しない」とあるのは、そういった思いが反映されてのことだと思います。
▶「過去の実績」がマイナスになる時
テニスを週5日、練習するのは構わないのです。
ただしその時に「勝てるようになろう」「上達しよう」という目標、目的は、脇へ置いておいてほしいのです。
もちろん前は勝てていたのにという過去の実績(プライド)も、テニスの試合に勝つうえで、関係ありません。
関係ないというよりも、それについて悶々としてしまうと、ボールに集中できなくなるから「負の関係がある」と言えます。
▶ボールに集中し続ける「だけ」
対戦相手が格上や同等だから、どうにかしようとするのではありません。
格下だから、という位置づけも関係ありません。
対戦相手は誰であっても、ご自身がすることはシンプル。
ボールに集中し続ける「だけ」です。
▶「初心忘るべからず」
ところがある程度強くなって、実績を残したプレーヤーに限って、それができにくくなる場合があるのです。
それは、過去の記憶や未来への期待が、ご自身の思考を刺激するからです。
「初心にかえる」ことの大切さがよく諭されますけれども、まさにその通りです。
また「ビギナーズラック」が起こることも、過去の実績や未来への期待がないぶん、集中しやすい側面もあるからです。
お問合せいただいた内容に一言でお応えするならば、ずばり「初心忘るべからず」。
なぜそのように諭さがちなのかというと、私たちは少しできるようになったり勝てるようになったりすると、初心を「忘れてしまう」からなのでしょう。
シンプルにボールに集中し続ければ、焦りや悶々としたお気持ちが、スカッと晴れると思います。
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(テニスゼロ)
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