モチモチの木 第5時
はじめに
本日は「モチモチの木」の第5時を行いました。
いろいろと重なり空いてしまいました。
本日もよろしくお願いします。
授業の実際
導入部
いつも通り、導入の発問です。
先「前回はどの場面をやって何が分かった?」
子「霜月二十日のばんを読んで、豆太は自分に自信がないからすぐにあきらめてしまうということが分かりました。」
前回の読みで「豆太」への印象は少し変わっています。
「豆太」=自分に自信がないからおくびょう
という印象です。ただの”おくびょう”ではなくなりました。
読み取り部
本時は今までと少しやることが違います。今までは、「豆太」や「じさま」の会話や行動を読み取っていましたが、本時は「豆太」の会話や行動からその時の気持ちを想像して考えていきます。
板書の通り
「じさまぁっ。」⇒「こわい、助けて」
のように会話や行動から気持ちを読み取っていくのです。
当たり前ですが、初めてやるものに関しては子どもと一緒にやっていきます。
大人からしたら分かるでしょ?ということも子どもは分かりません。分かるとしてもほんの一部です。やり方が分からないとやる気なんて生まれてきません。何をすればいいのかが分かるようにするのが大事です。
その後、「豆太は見た」の場面では物語の一番の動きが起こります。それは、
「じさまはくまみたいに体を丸めてうなっていた。」です。
このことを境に豆太は変わっていくのです。
その後の「じさまっ。」から読み取れる気持ちも変わってきます。
「じさまぁっ。」⇒「こわい、助けて」
「じさまっ。」 ⇒「じさま大丈夫?びっくり」
というようにです。小さな「ぁ」があるかないかでも印象はだいぶ変わりますね。
やることが分かったらあとは子どもの自走タイムです。子どもたちは本文から「豆太」の会話や行動を読み取り、そこから「豆太」の気持ちを考えていました。
子どもの自走タイムが終わると、全体での確認の時間に入ります。今回は特に「豆太」の必死さを分かってもらいたくて、
「ねまきのまんま、はだしで反道もあるふもとの村までー」
という表現に注目しました。
「モチモチの木」は子どもに馴染のない言葉や言い方が使われており、子どもがイメージしにくい部分が多々あります。いかに子どもたちがイメージできるかを意識しています。
今回で言うと、以下のように伝えました。
霜月二十日 ⇒11月(寒い)
時間帯 ⇒真夜中(真っ暗)
ねまきのまんま ⇒パジャマのまんま(寒い)
はだし ⇒地面に何があるか分からない
半道もある ⇒約2㎞(消防署見学の片道)
光もなく寒い中地面には何があるか分からない消防署見学の片道くらいの道を一人でパジャマのまま走ったんだよ。と。
これで子どもたちは「豆太」がいかにすごいことをしたのかがイメージできました。
その後読み取りをしていき、はやく終わった子は交流に入りました。交流⇒読み取り⇒交流のように交流と読み取りの間を子どもたちは行き来していました。
読み取りを基にして、「豆太」はどんな人かを考えていきました。
私はよくやることなのですが、子どもたちが書きそうなことを先手を打って言ってしまいます。
「豆太はただ優しいんじゃないよね。ただ優しいだけで、真っ暗で寒い道をあんなに走れないよね。」と。
今回子どもに感じてもらいたかったのは、「いつも頼りにしている大好きなじさまが死んでしまうのが一番こわい。だからこそ豆太自身が行動した。」というところです。
なので、「やさしい」という一言で終わってほしくなかったのです。
子どもたちは
普段はおくびょうだけど、大変な時には勇気をもって行動できる人
とまとめていました。
おわりに
今日が「モチモチの木」でも特に大事な場面であったと思います。
次回は今までの読みを生かして「豆太」の性格を読み取っていきます。
今日も読んでくださった方ありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。
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