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【登山紀行記】木曽駒ヶ岳・木曽前岳・麦草岳 (福島Bコース)

こんにちは!
山の案内人、ミズと申します。

木曽駒ケ岳に行って来ましたので今回は山レポという事で
山のレポート記・紀行記を記事に致します。

「まるで体験している様な紀行記」



という事を目的で登山紀行記を作成致しました。
是非読んで頂き僕と同様な山行を体験していただければと思います。

今回のルートはコガラ登山口から福島Bコースを通って木曽駒ヶ岳へピークハントするルートを策定致しました。
木曽駒ヶ岳から木曽前岳に縦走し、その後麦草岳に縦走。
福島Bコースの7合目まで下山して元のルートに合流。スタート地点のコガラ登山口に帰還するルートを策定しております。

縦走ルート

山頂は雲海が広がり、雷鳥にも出会える素晴らしい山旅でした。

広がる雲海。
雲海の奥にある山のピークが見えます。
ハイマツの間から顔を出す雷鳥。この後実は・・・


最期は「あとがき」として登山口にある木曽駒冷水公園の素晴らしさをご紹介しておりますので、是非最後まで読んで頂けると幸いです。

ピークハント山:木曽駒ヶ岳(西駒ヶ岳)・木曽前岳・麦草岳

紀行記スタート

・コガラ登山口~木曽駒ヶ岳(西駒ヶ岳)
登山口から木曽駒ヶ岳のピークが確認できます。無雪期の夏であれば5時過ぎには太陽が山頂に当たり始め、登山口でも山頂が陽に当たる美しさを感じることが出来ます。

コガラ登山口
山頂に陽が当たり始める

綺麗に整備された砂利道からのスタートとなります。
車が近くを走るとかなり土埃が舞うので車が通った時は口に手を当てるなどして対策した方が良いです。
登山口表記から暫く砂利道を歩いていきます。
暫く歩いていくと、綺麗に草を書かれた道の中心に「木曽駒ケ岳登山道」の看板が現れます。

山道分岐看板

ここが登山口の山道分岐になっております。
左に進むと茶臼コース・沢登りコースとなっており、右に進むと福島Bコースとなっております。
茶臼山コースは沢の橋が流水してしまっており、現在渡渉が必要です。
別途、茶臼コースも紀行記として記事に致しますので別途読んで頂ければ幸いです。
今回は福島Bコースにて山頂へ向かいます。
右側の福島Bコース方面を進んでいきますが、最初から緩やかな登りが続きます。茶臼コースは暫く平坦な道を進んでいくのですが、こちらは最初からのぼりが続きます。ここが茶臼コースとの大きな違いに感じました。

暫くは周りが綺麗に刈られていたので朝一でも比較的明るかったのですが、段々と周りが樹木に覆われていきます。
オフロードカーがギリギリ通れる位の砂利道でしたが、どんどんとガレ場の様な石に変わっていきます。
道は比較的広くて歩きやすいです。傾斜も厳しいわけでは無く、少しずづ段々と登っていく感じです。

緩やかな山道が続く

奥に進んでいくほど石から岩に変わっていく様、歩きづらくなってきます。岩が濡れていると結構滑りますので注意です。
樹林帯を抜けていくと少し広場のような場所に出て、車止めのチェーンを抜けていきます。
広場は樹木の間隔が広く、夏であれば6時位には朝日が差してきます。

陽が差し始める

チェーンを抜けていくと、うっそうとした森のような樹林帯に変わっていき、ここも岩交じりの砂利道が暫く続きます。
段々と傾斜がきつくなってきますが、まだ山道と言えるレベルでは無いので歩きやすいかと思います。林道と言った方がイメージがしやすいです。
左手は川が流れており、沢の流れる音がずっと聞こえてます。
色々な花が咲き誇っており、林道で既に花見を楽しむことが可能です。

シロヨメナ

長い長い林道を進んでいくと、地面が砂利道からアスファルトに変わり、左側に砂防の滝が現れます。人工的ですが滝も見ておくと良いでしょう。

砂防の滝

滝を抜けると林道の終点になります。 今まで沢に並列して歩いてきましたが、この沢を渡ることになります。ただ、石の上をうまく渡れば濡れないので、渡れそうな場所をしっかり見極めてから渡りましょう。
僕のおススメは奥(上流)のトラロープ付近です。水面から出てる岩が多く渡りやすい気がしました。

沢を渡ります。

こちらのポイントでも、沢の上流を見上げると朝日が山肌へ綺麗に当たるのが見れます。

陽がどんどん出てきます。

「7合目の薪ストーブの薪は緊急用」とのことなので、安易に使わないようにしましょう。
沢を渡りきっても安心するのはまだ早いです。沢を渡るとまた小さい沢があるので、そちらで滑らないようにしっかり渡りましょう。特に記載はありませんでしたが、こちらの林道終点が3合目地点に当たると思います。
そしてここからが本物の「山道」がスタートします。
一気に登っていきますので、沢を渡った時点で一旦呼吸を整え自分に気合を入れましょう。

4合目の尾根に向けて山の法面をジグザグと登っていきます。
何往復もします。

山道のスタート
尾根に向けてジグザグと法面登り

山道の状況は、最初の沢から抜けたばかりだとゴツゴツとした大きい岩でとても滑るので注意です。
山道も人ひとりが通れる程度で広くありません。 暫く登っていくと段々と岩も少なくなってきて、歩きやすい山道に変わってきます。
ただ、やはり岩がゴロゴロ転がっているので注意は怠らないようにしましょう。
何回も何回も折り返しながら登っていくと4合目で尾根に出ます。

4合目到着

4号目までの道も狭く、やはり岩も多めなので、注意なのですが、4合目まで行き、尾根に出ると、暫く歩きやすい樹林帯が続きます。
4合目から山道も広くなります。ただし、木の根が増えます。なので、雨の日や濡れている日は物凄い滑るかもしれません。

尾根歩きのスタート

4合目からまた尾根の傾斜も厳しくなり、4号半(力水)というポイント迄暫く大きい段差も続きます。
時折花が咲いているので、花もちゃんとみながら歩くといいですよ。
暫く行くとめちゃくちゃ大きい重ね岩がありますので、皆さま気づかれると思います。ここも見どころポイントです。

大きな重ね岩

山道の岩は無くなってきて、大きめの石に変わっていき、樹木の根の登りが増えていきます。

木の根の大きな段差が増えてくる。

樹木の丸太で組まれた橋や、同じく丸太で作られたちょっとしたはしご場などもいくつかあります。

ハシゴが組まれてます

苔が沢山生えており、まるで小さな森が岩の上にあるようです。
暫く歩いていくと4合半(力水)に到着します。
到着地点に丸太のベンチが2つあります。

4合半(力水)

奥に行くとチョロチョロとでる小さな水場があるのでこちらで水分補給をすると良いでしょう。
水場は少し入り組んだ形になってますが、周りがかなりぬかるんでいるので、ぬかるみが目印になるかと思います。水場の水が出てくるパイプが地面に近く、ウォーターボトルに直接入れるのは角度がキツすぎて全然入りません。近くに銀色のカップが置いてありますので、そちらで水を汲んでからボトルに入れる様にした方が効率的に汲むことが可能です。

力水(水場)

また、周りは湿度のせいか、山道にはキノコが沢山生えております。なので間違って食べないように注意です。
4合半を抜けていくとまたそこから急登が続いていきます。
山道がいくつかあるのですが、全部同じ場所に合流します。
またここからも丸太のはしご場がいくつか点在します。丸太は歩きやすい様にステップカットをしてあったり、なかったりしますので、手も使ってしっかり捕まって登った方がよさそうです。

下部はステップカット
上部はそのまま。。

左を振り返ると樹木の間から朝日が差し込んできてとても気持ちが良いです。
植林された木では無いので樹木の間隔は比較的広く、日が差し込みます。

木漏れ日が気持ちいい

暫く進んでいくと、松ぼっくりで作られたヘリポートのアート作品がありました。綺麗に並んでいるので、少しでもずれていると直したくなりますね。

山中にヘリポート?

歩いていると左側(東側)に景観が抜けてる場所も出てきて、隣の山の輪郭を綺麗に見ることが可能です。
ここら辺も苔が凄く多く、まるで小さな森がそこら中にあるような気がします。

小さな森

また暫く歩くと5合目に到着します。 5合目は少しだけ広場になっているので、休憩するのであればこちらで休憩が良いかと思います。
やはり上に行くほどシラビソの様な針葉樹が増えてきます。また、苔の生えた大きな岩が増えてきますので、岩を避けるアクションも増えてきます。

針葉樹が増えてくる。

5合目を抜けて歩いていくとゲイターの片方忘れがありました。
途中、倒木処理をした痕跡が多々あり、山の整備隊に感謝ですね。
暫く歩いていくと6合目に到着します。
6合目もちょっとした広場の様になっておりますので、ベンチなどはありませんが、休憩するならここだと思います。
6合目を過ぎると更に岩が増えていく気がしました。太い樹木も生い茂り、根も太いので、段差が大きくなっていきます。

岩場が少しずつ増える。

日の当たる量が体感でもわかるくらい強くなっていくのを感じます。
大岩も増え始め、樹木の間からピークを望める場所も出てきます。

樹木の間からピークが見え始める

6合目中盤から高低差が大きくなり、岩場も増えます。
大きな岩の歩きもあります。暫く歩いていくと、岩場の上に「見晴台」があるようで、登ってみると駒ケ岳のピークの方面(東側や南側)には景観がありませんが、御嶽山や乗鞍岳が綺麗に望めます。

見晴台から見える乗鞍岳

朝一のガスって無いタイミングで見れる景色としては最高です。

見晴台から御嶽山


南西にピークが少し覗けましたが、おそらく麦草岳だったのかと思われます。

南西に麦草岳

岩場を抜けて行くとまた高低差のある山道を暫く歩いていきます。
地図上を確認しても幾つかのピークを越えながら歩いている様でした。
暫く行くと7合目の避難小屋に到着します。

7合目避難小屋が見えてくる

中はベンチの休憩所が薪ストーブを囲う様に設置してあります。

薪ストーブが設置しております。

入口左側の扉は薪の保管場所、右側の扉は2階建ての土足禁止避難エリアとなっております。
緊急時にはこちらで宿泊する事が可能です。
小屋もまだ新しく、緊急用の水やアクエリアス・救急箱などが親切に置いてありますが、使用は緊急時のみにしましょう。
7合目の広場にも丸太のベンチが2つ設置されており、お手洗いも夏用と冬用の1つずづ設置しております。

小屋の隣にはお手洗い
ベンチもあります。

奥に鐘も設置しておりましたが、鳴るのかどうかは不明です。
ここまででコガラ登山口からは5km、木曽駒ケ岳山頂までは4kmと記載がありましたがYAMAPで調べてみると、コガラ登山口から7合目まで3.4km、7合目から山頂迄は2.6kmの様です。
片道6kmですが、何と高低差1653mとのことで、かなり傾斜がきついことがわかります。

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