『お腹』と『おなか』
次男は多くを語らない。
最近の仕事帰り直後の父子のやり取りは大体こんな感じ。
「K。今日は何して遊んでたの?」
「(ゲームをしながらの背中ごしに)うーん、ゲームとテレビ」
「楽しかったことはあった?」
「・・・。うーん、普通」
そしてしばらくすると次男はゲームを一旦止め、仰向けで休んでいる私の腹の上に乗っかってくる。
食べることに全然興味がない次男はいまだ体重が20kgに遠く及ばないので、びっくりするほど軽い。
「自分、ガリガリやないか~い!」
パパのくだらないひと言ののち、しばしの「沈黙の時間」が流れる。
以前より随分しゃべれるようになり親子の会話も増えたが、きっと彼的には「伝えたい思いにまだまだ言葉が追い付いていない」段階なんだろう。
彼の私を掴む両手にぎゅっと力が入ったのを感じ、私もぎゅっと掴み返す。
「(お休みも長くなったねえ。その間、君なりにたくさん考えて思うところもあったんだろうなあ。僕に話したいこと、ホントはあるんだよね?お腹越しに伝わってくるよ。大丈夫!パパは今こんな感じでおしゃべりだけど、君と一緒で昔は自分の気持ちを話すの苦手だったんだぜ~)」
こんな風にパパのでっぷりした『お腹』と、次男の小さな小さな『おなか』をつきあわせた不器用な男同士の「無言の会話」を繰り返す日々が続いている。
明日はママが仕事で、パパはお休み。
たっぷり時間はあるから、『お腹』と『おなか』でたくさんたくさんお話をしよう。
そしていつか「言葉が追い付いた」ら、『口』を使ってお互い腹を割って話そうね💜