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人生二周目、還暦からの学び直し!VOL.5「百人一首2」

3位:「花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに」小野小町

現代語訳:花の色は、すっかり色あせてしまったなあ。春の長雨が降って、私がむなしく世の中や恋のことについて物思いにふけっている間に(同じように私の美しさもすっかり衰えてしまった)

解説:すっかり色あせた花に、老いてかつての美しさが衰えた自分の姿を重ねた歌。

世界三大美女の一人で、絶世の美女といわれた小野小町が詠んでいることで、嘆きや憂いの深さがより伝わってくるようです。
また、外見の衰えだけでなく、恋が実らずに心もすっかり衰えてしまったという意味もこめられているかもしれません。

出典:古今和歌集
作者紹介:小野小町(おののこまち)(生没年未詳)
平安時代の歌人。平安時代の和歌の名人である「六歌仙」「三十六歌仙」の一人。

多くの情熱的な恋の歌で知られていますが、その生涯や詳しい経歴はわかっていません。

クレオパトラ・楊貴妃 とともに世界三大美人といわれています。


4位:「しのぶれど色にいでにけりわが恋はものや恩ふと人の問ふまで」平兼盛

現代語訳:心に隠していたけれど、顔色に表れてしまっていたのだなあ、私の恋心は。

「何か物思いをしているのですか」と人が尋ねるほどに。

解説:この歌は、960年に村上天皇が開いた天徳内裏歌合で詠まれたものであることが「拾遺和歌集 」の詞書 に記されています。
「忍ぶれど 色に出でにけり」を最初に置き、「わが恋は~人の問ふまで」と語順を逆にする。

出典:拾遺和歌集
作者紹介:平兼盛(たいらのかねもり)(生誕年不明-990年)
平安中期の歌人で「三十六歌仙」の一人。光孝天皇のひ孫の子どもである玄孫。

平安中期の女流歌人で、百人一首にも和歌が収録されている赤染衛門の父との説もあります。

その昔は口論でなく歌を詠み合う時があったそうです。

960年に村上天皇が開いた天徳内裏歌合での壬生忠見との歌の対決が
名勝負として有名です。

先攻、平兼盛がしのぶれど・・・を詠み、後攻の壬生忠見は、百人一首で第41首に収録されている次の歌を詠みました。恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり人知れずこそ 思ひそめしか

(現代語訳)私が恋をしているといううわさがもう立ってしまった。
誰にも知られないように、思い始めたばかりなのに。

どうにも勝負の判定は難しいように思います、相当な博識かな・・・?

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