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映画感想文 さがす

2022年 日本

「岬の兄妹」の片山慎三監督が佐藤二朗を主演に迎え、姿を消した父親と、必死に父を捜す娘の姿を描いたヒューマンサスペンス。大阪の下町に暮らす原田智と中学生の娘・楓。「指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」と言う智の言葉を、楓はいつもの冗談だと聞き流していた。しかし、その翌朝、智が忽然と姿を消す。警察からも「大人の失踪は結末が決まっている」と相手にされない中、必死に父親の行方を捜す楓。やがて、とある日雇い現場の作業員に父の名前を見つけた楓だったが、その人物は父とは違う、まったく知らない若い男だった。失意に沈む中、無造作に貼りだされていた連続殺人犯の指名手配チラシが目に入った楓。そこには、日雇い現場で出会った、あの若い男の顔があった。智役を佐藤が、「湯を沸かすほどの熱い愛」「空白」の伊東蒼が楓役を演じるほか、清水尋也、森田望智らが顔をそろえる。

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佐藤二朗演じる原田智、佐藤二朗はこんなに深い演技もするのかと思わず見直した。私が知らなかっただけかも💦娘の楓役の伊藤蒼ちゃんも、すごく良かった。

映画は、智が金槌を振り下ろす場面から始まる。
まるで練習をしているかのように。
その智が20円足りなくてスーパーから万引きをして、楓が父を引き取りに行く。情けない親父を印象付けるかのように。

『300万円の報奨金が掛けられている指名手配犯を知っている』
そう言って智は失踪する。
楓は、必死に父を探す。ある土木現場に居ることが分かり、行ってみると、同じ名前の若者だった。
そして、『この人を探しています』チラシを作り街中の掲示板に貼り、ふと見ると、土木現場に居た父と同じ名前の若者の顔、300万円の報奨金が掛けられらている指名手配犯のチラシがあった。

話は伏線を張り、それを回収していく形で進んでいく。
最初に見た金槌を振り下ろすのは、この時だったのか!智にゾッとする。
智は、安楽死、自殺幇助、そして殺人を犯していく。ふたりで。最後はひとりで。
サイコパスのような殺し屋と。
それが、報奨金の男なのだが。


人って一度タガが外れると、コロコロと転がるように落ちていく様子を観ていくことは、映画では多い。そして、
片山慎三監督の『此処は絶対観て欲しい』という箇所が分かるというか、『此処、力入れてるから』という部分がまさに、そうだなぁと思ったりしたもんだから、観ていて面白かった。

娘は父を許したのだろうか?
観る側に委ねられた。

ふわりふわりとネタバレの無いように書いてて、すごく読みづらい書き方になってるのは私の語彙力の無さです💦
でも、佐藤二朗が好きな人には観て欲しい映画です。

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