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シン映画日記『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』

ユナイテッドシネマ浦和にてアニメ映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を見てきた。

前作『スパイダーマン:スパイダーバーの時点では「マルチバース」という言葉がまだ使われていない中で、実写映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』や『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』よりも先駆けてマルチバースをフル活用し、その続編に当たる『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』。今回は主人公マイルスをしっかりと別次元で活躍させ、マルチバースに特化したアニメ版スパイダーマンの面目躍如となった。

前作『スパイダーマン:スパイダーバース』では基本的にマイルスの次元で他の次元のキャラを召集(?)させた『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』方式(こちらの方が後の公開だが)のマルチバースだが、本作はマイルスやグウェンを「アース○○」という別次元に次々と飛ばして、そこで活動させる『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』方式での展開になる。

そのキーになるのがスポックという白黒ツートンカラーのヴィランになり、このヴィランの異次元への穴を作る能力を使ってのマルチバースとなる。が、スポックの能力はこれだけで、特にビームや炎などを出す属性攻撃はないので、ヴィランとしての面白さはもう一つになる。

別次元での展開を見せながらも、高校生マイルス・モラレスの成長と家族との物語とグウェンとの交流は前作と同様で、そこを押さえていればどんな次元に飛ばされようとマイルスの物語を楽しむことが出来る。

スパイダー・ソサエティのリーダー、スパイダーマン2099やソウルフルな妊婦ジェシカによるスパイダーウーマンなど本作からのキャラも色々楽しめるが、あくまでもマイルスとグウェンのストーリーに集中させるため本作ではやや控え目になっている。

終盤の展開から続編ありきの「パート1」仕様であり、あらゆるエピソードがこれからの所で終わる壮大な前編。それでもアクションとマルチバースは前作『スパイダーマン:スパイダーバース』と同様に楽しめるので、前作が好きな方は必見。

 

 

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