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シン映画日記『ゲネプロ★7』

ユナイテッド・シネマ浦和にて堤幸彦監督作品『ゲネプロ★7』を見てきた。

ゲネプロというと舞台劇の本公演前の本公演同様のリハーサルで、本作はそのゲネプロで起きたトラブルを中心とした舞台劇リハーサルの様子と劇場での舞台裏をドラマにした映画。

人気のユニット劇団SEVENは、舞台劇「シェイクスピア・レジェンズ」の公演発表記者会見が行われ、既存の6人のメンバーの挨拶と新加入メンバー山井の発表と挨拶が行なわれ、翌日から劇場での稽古を開始。
しかし、主催者による脚本の作り直しやメンバーのスキャンダル、音楽や他の作品への出演などで、稽古に身が入らない。
そんな様子が続き、ゲネプロ当日、思いもよらないことが起きる。

舞台劇「シェイクスピア・レジェンズ」は
ハムレット、ジュリアス・シーザー、リア、オセロー、マクベス、ロミオといったシェイクスピア作品の歴代の主役が一同に会して真の主人公を決める、というような流れに、
妖精パックが各メンバーに茶茶入れをする、というもの。
劇団SEVENにはそれまではカリスマ的なリーダー・蘇我がいたが、急死し、「シェイクスピア・レジェンズ」は新生劇団SEVEN初めての公演になる。
リーダーはハムレット役の陣内が取り仕切り、
そこに、
くまのぬいぐるみを後生大事にするジュリアス・シーザー役の芥川、
舞台よりも健康弁当プロデュースにいそしむマクベス役の唐沢、
舞台よりも売れっ子作曲家との音楽に気がいくリア役の麻真、
週刊誌にスキャンダルをすっぱ抜かれるオセロー役の焼野、
そして舞台よりも音楽ユニットのバックダンサーの内定に喜ぶ筋肉バカのロミオ役の黒江、
とクセだらけのメンバーが揃う。
そこにインディーズの劇団出身の山井が新人として加わり、リーダーを失った劇団の様子を見ていく。

やっていることの方向性としては悪くないが、
もう少しミステリーになるのかと思いきや、
愚直に内紛劇だけで終わってしまった。

内紛劇としてはまあまあ見応えはあるが、
例えば、劇場外の普段の生活を入れた話も足すとか、
全く別の探偵みたいな人物の視点でミステリーにしてしまった方がより面白かったかもしれない。

本作はズバリ、探偵がいない不穏な劇団内紛劇であり、そのものは悪くないが物足りなさを感じてしまう。
加えて舞台劇がこれまた学芸会の劇のようでちっとも面白くないというのもマイナスポイント。

思ったよりかはマシだったが、
もう一捻りすればさらに面白くなっただけに
色々残念。

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