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信玄餅と安倍川餅のちがい

結論

  • 信玄餅はきなこもちに黒蜜をかけて食べる。

  • 安部川餅はあんこ、きなこの2種類味わえる。

山梨県のお土産の定番といえば、信玄餅。静岡県のお土産の定番と言えば、安倍川餅です。信玄餅と安倍川餅は見た目がそっくりです。甲府駅に行くと、信玄餅、静岡駅に行くと安倍川餅が買いたくなります。

安倍川餅

静岡駅のキヨスクに行くと、浮世絵をモチーフにしたパッケージの安倍川餅が売られています。

安倍川餅は、戦国時代、安倍川上流にあった梅ヶ島金山で「金がたくさん採れますように」という願いを込めたお供えものがルーツです。きな粉で金粉を表現しました。徳川家康のお気に入りでもありました。当時は砂糖が貴重だったため、無糖でした。8代吉宗の時代に砂糖の国産化され、手に入りやすくなったため、砂糖入りの餅に変わりました。

砂糖が加わることにより、甘味がつくだけではなく、保水効果により、おもちがずっと柔らかくなりました。砂糖を入れてから人気に火が付き、安倍川を越す東海道沿いに和菓子屋さんが続々と登場し、東海道名物になりました。

しかし、東海道本線の開通、戦時中の物資不足により、通行者が激減したり、作れなくなったことから、安倍川沿いには、江戸時代から続く老舗は石部屋のみ残りました。明治時代から続く老舗としてかごや商店も残っています。店主の兼業のため、日曜日、休日しか販売されてません。1950年、やまだいちが復活させ、静岡土産として復活しました。

やまだいちの安倍川餅は、一口大に3つに分けられ、小さなだんご三兄弟みたいでした。きなこだけではなく、こしあんもあります。

一方、安倍川沿いにあるかごや商店の安倍川餅は、おはぎほどの大きさがありました。きな粉は、砂糖をつけないと、甘さ控えめで餅の味がはっきりと分かります。あんこは、つぶあん、こしあんの2種類ありました。

信玄餅

甲府駅構内のNewDaysに行くと、信玄餅が販売されています。箱入りのものと風呂敷包みのものがあります。

山梨県でもお盆に安部川餅を食べる文化がありました。また、戦国時代、武田信玄が非常食として戦などに持ち込んだと言われています。しかし、金精軒が先に商標権を取得したため、桔梗信玄餅という名で販売されています。

金精軒

1902年、現在の北杜市白州町(国道20号長野県との県境の町)の台ケ原宿で宿屋から和菓子屋さんに業態転換しました。

生信玄餅が発売当初の信玄餅に近いです。生信玄餅は、甘さ控えめでお米の味もしっかり感じられます。賞味期限が3日間しかないため、買ったあと、すぐ食べましょう。

本店と韮崎店では、6月〜9月、水信玄餅が販売されます。南アルプスの湧水をギリギリまで寒天の使用量を減らしているため、消費期限は、たったの30分。30分以上放置すると、寒天の保水力が耐えきれなくなり、水になります。最近では、水ゼリーという名で全国各地のメーカーが作るようになりました。しかし、水ゼリーは長持ちするようにしっかり固められています。本物をぜひ一度あじわっていただきたいです。一般に出回っているものは、寒天、ゼラチンの食感が残り、ほのかな甘みがあります。

最初は何も付けずに、その後、きなこ、黒蜜をかけて食べます。本物は、口に入れると消えます。水信玄餅の魅力は、口に入れると無くなるという、はかなさです。

2024年は、富士吉田店、韮崎店、本店で9時から先着順の販売になります。

他にも、酒粕を使った大吟醸カステラ、季節の和菓子が販売されています。

桔梗屋

1880年創業しました。創業当初はきんつばが看板商品でした。1973年、信玄餅が発売され、大ヒットしました。しかし、商標権は金精軒は先に取ったため、桔梗屋信玄餅に変更しています。

桔梗信玄餅は、黒蜜の甘味も感じられます。プレミアムは、甘さが抑えられ、きな粉の風味も感じられます。

桔梗屋の工場が一宮御坂インターの近くにあります。本社では、味は同じなのに、見た目が悪いだけで廃棄されるもったいない商品が安く購入できます。信玄餅の詰め放題は名物です。

穴場は、従業員が利用しているコンビニも注目です。お弁当、おにぎりなど安く購入でき、ランチとして活用できます。

キットカット、カントリーマアム、ハローキティなど、さまざまな企業とコラボしています。

2021年には、ゴミを削減できる信玄餅「極」が販売されました。通常の桔梗屋信玄餅では餅をいれるケースはプラスチックでできています。しかし、極は、ケースも蓋も最中でできているため、ケースごと食べられます。最中のようにかじりついて食べてもいいです。しかし、きな粉が直撃してむせます。餅一つ食べてスペースを確保してから黒蜜をかけて食べると、汚れにくく食べることができます。

今回は、富士山を挟んで信玄餅と安部川餅のちがいについて語りました。

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