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中編まとめ

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バカっていう方がバカだし、好きっていう方が好きなの!

バカっていう方がバカだし、好きっていう方が好きなの!

咲月:だから!ここがわかんないって言ってるの!

〇〇:わぁってるって! だからここのどこがどうわかんないんだよ!

咲月:そのくらい感じ取ってよ!見ればわかるでしょ!幼馴染なんだから!

〇〇:わかるかぁ!このバカ咲月!

咲月:バカっていう方がバカなの!このバカ!

〇〇:あぁ!?お前も言ってんじゃねぇか!

「また始まったよ夫婦喧嘩」

〇〇、咲月:夫婦じゃねぇ!
       じゃない!

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私を温めるのは、缶コーヒーじゃなく、君との恋。

私を温めるのは、缶コーヒーじゃなく、君との恋。

史緒里:ふぅ....寒ぃ...

手を重ねて空洞を作って、息を吹き込む。一瞬だけ温かくなって、すぐに冷たくなる。

夏だと絶対にやらない行為だから、何となく特別な行為のように思えた。

シャーーッ

後ろから、自転車の走行音が聞こえる。

学校からの帰り道。もう年の瀬だから17時には暗くなる。今は18時を過ぎているから当然なんだけど。

〇〇:よ。

史緒里:ん。〇〇も残って勉強?

〇〇:いや、

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幼馴染兼後輩が、僕を恋に落としに来ました。

幼馴染兼後輩が、僕を恋に落としに来ました。

天:ねぇー!いーやーだー!!

〇〇:嫌だっつったって、仕方ねぇだろ笑

天:卒業しないでぇー!!

〇〇:もう卒業すんのー!

今でも昨日の事みたいに思い出せる。

卒業証書を筒に入れて、皆んなと写真を撮ろうとする僕の事を捕まえて離さない。

高校の卒業式。

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天:わたし、〇〇とけっこんする!

〇〇:え?笑

これが幼

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気付くわけないじゃん、花言葉で"好き"と伝えられても。

気付くわけないじゃん、花言葉で"好き"と伝えられても。

カランコロンカラン

〇〇:お疲れ様でーす。

店長:お疲れ!〇〇君。

〇〇:あ...また新メニューですか?笑

店長:うん!見て見て!ガトーショコラ!

〇〇:美味そうっすね笑 後で食わせてください笑

高校終わりに、町にある小さめのカフェでバイトをする。

小さいカフェだからバイトも二人だけ。本当は店長一人でも回せるんだけど、まぁ雇ってくれてるだけで有難い。

ガチャ 着替える為に、バックヤ

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ずっと姉だと思っていたけど、実は恋人でした。

ずっと姉だと思っていたけど、実は恋人でした。

母:あの子....また寝てるの? 〇〇、ちょっと起こしてきて。

〇〇:えぇ...またぁ?

母:今手離せないの。

〇〇:.....わかったよ。もう。

階段を登り、姉の部屋に行く。朝の貴重な時間が台無しだ。

コンコンコンッ

〇〇:姉ちゃーん。朝だよ。起きな。

シーン

〇〇:もう.....

ガチャ

〇〇:入るよ。

あやめ:んん......んぅ....

〇〇:朝飯できてるよ。

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好きになったら負けのゲームで、潔く負ける事にしました。

好きになったら負けのゲームで、潔く負ける事にしました。

蓮加:いひひっ笑 蓮加の勝ちー笑

〇〇:だーー! また負けた.....

蓮加:ゲームじゃ逆立ちしたって私に勝てないね笑

〇〇:調子乗んな! ....じゃ、そろそろ帰ろっかな。

蓮加:えー!家すぐそこなんだからまだいいじゃん!

〇〇:もう夕飯の時間だから無理。

蓮加:ねぇ.......ダメ?

〇〇:っ..// ダメ! 帰る!

バタンッ

蓮加:....むー...今日もダメだったか..

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あなたのことが好きな、僕が好きでした。

あなたのことが好きな、僕が好きでした。

〇〇:いらっしゃいませー.....

真夜中のコンビニで、誰も来ていないのに「いらっしゃいませ」と言ってしまった。

あんなに煩く鳴いていた蝉も、元からいなかったかのように、パタリと鳴き止んでいる。

九月 寝覚月とも言うらしい。

どうやら、夜が長くなり、眠りから覚めることも多くなるからだそうだ。

〇〇:.............

ピロンッ スマホが鳴って、客が来そうにないことを確認してから

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私が振り向かされたのは嫌いな"アイツ"だった。

私が振り向かされたのは嫌いな"アイツ"だった。

「付き合ってください!」

何回この言葉を聞いてきただろうか。別に自慢じゃない。本当に。

「ごめんなさい。今は部活に集中したくて」

この言葉も何回発してきたか。私も言いたくない。恋愛なんて必要ないのに。

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美空:えぇー!また振ったのー!?

和:またって何? 

美空:だってぇ...これで何回目?

和:そんなん数えて

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一度も話したことのない幼馴染と実は両思いだった。

一度も話したことのない幼馴染と実は両思いだった。

梅雨に入ると髪がうねる。僕はこの季節が大嫌いだ。

〇〇:うー...最悪...

△△:おーおー笑 今日も一段と癖っ毛で笑

〇〇:うるさいなぁ...もう早く終わってくれこの季節...

癖っ毛の僕にとって梅雨は一番早く終わって欲しい期間。朝に頑張ってアイロンで伸ばしたとしても昼にはうねりが発現してくる。

△△:ま、気にすんなって笑 飲み物買いに行こうぜー。

〇〇:んー...

2本の指で髪を

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義姉で推しの飛鳥さんの本音を聞いた日。

義姉で推しの飛鳥さんの本音を聞いた日。

飛鳥:私、部屋で食べるから。

〇〇:え、あ...はい。

バタンッ 僕の義姉の飛鳥さんは、夕飯を持って自室へと消えていく。

いつも怒っているのか、顔を赤くしながら。

〇〇:はぁ....

何故こんな状況に...

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1ヶ月前

〇〇父:〇〇。大事な話があるんだけど、いいか?

〇〇:なに?そんな改まって。

〇〇父:お

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妹が一日だけ姉になりました。

妹が一日だけ姉になりました。

〇〇:誕生日おめでとう!理子!

理子:あーりーがーとー! りーの誕生日覚えてたんだ!

〇〇:当たり前だろ笑 誕生日一緒なんだから。

双子として生まれた僕と理子。僕の方が先に生まれたから僕が兄で、理子が妹。

〇〇:誕プレありがとうね。理子は誕プレ何が良い?

理子:えーっと...りーはねー・・

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学校

理子:はい!

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彼女が積極的になったのには可愛すぎる理由があった。

彼女が積極的になったのには可愛すぎる理由があった。

〇〇:好きだよ。さくら。また明日。

さくら:んにゅう// わ、私もモゴモゴ

〇〇:ん?

さくら:な、なんでもない!ばいばい!//

〇〇:じゃあね〜。

今日も楽しいデートだった。いつも通り彼女のさくらの行きたい場所と、僕の行きたい場所を一箇所づつ回る。別れ際に好きを伝えてから帰る。これが僕の中のルーティン。

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受付嬢の大園さんに見透かされて溶かされた。

受付嬢の大園さんに見透かされて溶かされた。

上司:おいー。〇〇が作った資料、ミス多いぞー?

〇〇:すみません!以後気をつけます!

上司:疲れてんのか? 〇〇にしては珍しい.....でも、ミスは良くないぞー。

上司が眼前でごちゃごちゃと説教を垂れている。まぁ、オフィス内ではよく見る光景だ。

上司:ま、今後気をつけるように。

〇〇:はい。すみませんでした!

一応、頭を垂れてから自分のデスクに座る。

後輩:す、すみません....本当

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学園祭で再会した幼馴染は、大人っぽくて。

学園祭で再会した幼馴染は、大人っぽくて。

〇〇:.....レポート終わった?

△△:え、俺お前に見せてもらおうと思ってたんだけど....

〇〇:俺もやってねぇよ....あー...めんどくせ。

今年の春。俺は大学に進学した。割と偏差値が高い大学に入学し、辛い受験生活を乗り越え、後は楽しいキャンパスライフを送れる。そう思っていた。

△△:あー....彼女欲しい...

〇〇:それなー....はぁ....大学生って楽しいんじゃないのかよ

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