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学園祭で再会した幼馴染は、大人っぽくて。
〇〇:.....レポート終わった?
△△:え、俺お前に見せてもらおうと思ってたんだけど....
〇〇:俺もやってねぇよ....あー...めんどくせ。
今年の春。俺は大学に進学した。割と偏差値が高い大学に入学し、辛い受験生活を乗り越え、後は楽しいキャンパスライフを送れる。そう思っていた。
△△:あー....彼女欲しい...
〇〇:それなー....はぁ....大学生って楽しいんじゃないのかよ
義理か本命かわからないほどツンデレな幼馴染に困ってます。
〇〇:明日バレンタインだなー。
蓮加:....そだね。
〇〇:今年も俺は一個かなぁ。
蓮加:だ、誰からの一個!?
〇〇:え?蓮加毎年くれるじゃん。
蓮加:.........良かったボソッ
〇〇:え?
蓮加:なんでもない。ほら早く学校いくよ。
〇〇:へーい。
こいつの名前は岩本蓮加。生まれた病院も一緒で、幼稚園から今の高校までずっと一緒。いわゆる幼馴染というものだ。
幼馴染だか
恐怖と愛情は表裏一体。
〇〇:さっみぃ.....
とある冬の日。僕は一人寂しく登校していた。
〇〇:彼女と手繋いで登校とかしたら、寒くないんだろうな....
この世に生を受けて、17年。今まで彼女ができたことがない。珍しいことではないと思うが、欲しいと思うのは当然である。
そんな気持ちが強くなるほど、より彼女ができなくなるのは、もはや自然の摂理だ。
仕方なく冷え切った手をポケットに入れながら歩く。
〇〇:ん?