てっちー@妄ツイ

妄ツイなるものを書かせていただいております。 スキしてくれたら赤飯を炊いて喜びます。

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マガジン

  • どんくさマネージャー

    シリーズ中編です!

  • 中編まとめ

  • 夏枯れ番地一丁目

    一人の少年を中心に紡がれる一夏の物語

  • 凡豪の鐘

    一人の才能を失くした高校生の小説家と、夢を追う少女達の物語。 読み方は「ぼんごうのかね」です。

  • 秘密罪 

    一人の不幸な少年と、それを取り巻く四人の少女の物語

最近の記事

休みは何する、マネージャー。

中西:うぐぁ〜....もう休み終わっちゃう.... 三連休の最終日。ずっと家でゴロゴロしてただけど、終わるのはやっぱり悲しい。 中西:どこか出掛けようかな.... まだ昼過ぎだったけど、どこかに出掛けようという気持ちだけがあった。 ピロンッ 中西:んー? 美空L:アルノ! 映画見に行こ〜 中西:映画か....よし。 中西L:いーよー 体を無理矢理起こし、準備を始めた。 ==================================== 映画館 美

    • あなたのことが好きな、僕が好きでした。

      〇〇:いらっしゃいませー..... 真夜中のコンビニで、誰も来ていないのに「いらっしゃいませ」と言ってしまった。 あんなに煩く鳴いていた蝉も、元からいなかったかのように、パタリと鳴き止んでいる。 九月 寝覚月とも言うらしい。 どうやら、夜が長くなり、眠りから覚めることも多くなるからだそうだ。 〇〇:............. ピロンッ スマホが鳴って、客が来そうにないことを確認してから画面を開いた。 △△:"よー、元気にしてる?" 〇〇:"おー。久しぶり。元気

      • 歌が上手いな、マネージャー。

        コーチ:よーし、今日の練習は終わり。 〇〇:え?今日早くないすか? コーチ:最近、練習時間長かったから疲れてるだろ。だから今日は早めに終わる。 コーチからの気の利いた計らいだった。日曜日の練習は、早く終われば終わる程、幸せだ。 「〇〇!この後暇?」 〇〇:はい!暇っすよ。 「皆んなでカラオケ行くんだけど、来ない?」 〇〇:お!いいっすね、行きます! ==================================== 〇〇:許してね恋心よ〜、甘い夢は波に

        • どんくさ過ぎるぞ、マネージャー。

          中西:あっ...... 〇〇:うおっと.....危ねぇな笑 中西:あぅ......ありがとう... 〇〇:気をつけなよ、マネージャー笑 俺の前を歩いていた中西アルノ。転びそうになっていたので支えてやった。 今月で10回目くらいだろうか笑 〜〜 コーチ:マネージャー、ビブス持ってきて〜。 中西:はい! 中西:どわぁ! コーチ:ん!? あぁ...... 真っ赤なビブスが宙を舞う。そしてマネージャーは地面に転がっている。 〇〇:ぷっ笑....あはははは笑

        休みは何する、マネージャー。

        マガジン

        • どんくさマネージャー
          3本
        • 中編まとめ
          10本
        • 夏枯れ番地一丁目
          46本
        • 凡豪の鐘
          59本
        • 秘密罪 
          52本

        記事

          これからのこと第二弾 ※作品ではありません。

          どうも、てっちーです。 こういう形の投稿をするのは2回目ですね。僕結構こういうの好きなんです。見るのも書くのも。 まずは、3作目の「夏枯れ番地一丁目」読んでくださった方々。 本当にありがとうございます。 一作品書き終えるたびに、いちいちやるのかこれ!って方もいるかも知れませんが、僕にとっては、長編で知ってもらえるようになったという思いがあるので感謝を伝えたいんです。 本当にありがとうございます。 「秘密罪」と「凡豪の鐘」が、自分的に上手くいき過ぎてしまい、なかなかハ

          これからのこと第二弾 ※作品ではありません。

          夏枯れ番地一丁目 最終話

          ジージージー ジージージー 夏虫達は、まだ元気みたいだ。 〇〇:澪! 早くしないと遅刻だぞ! 澪:待ってー!! 澪と一緒に家を出るのが、毎日の決まり。 〇〇:あっつ..... 手をかざして、隙間から太陽を見る。夏休みが終わったというのに、まだまだ太陽は僕達を困らせるらしい。 澪:準備できた! 〇〇:よし、じゃ行くか。 澪:うん!......あのさ、今日来る? 〇〇:あぁ、授業参観だろ。行くよ。 澪:やった! 〇〇:何するの? 澪:へへー笑 秘密。

          夏枯れ番地一丁目 最終話

          夏枯れ番地一丁目 #45

          遥香:........... ただただ天井を見てボーッとしていた。さっき食べた筈の夕飯も、何を食べたかあまり覚えていない。 机に置いてある写真をノールックで取り、天井を遮るようにして見る。 小さい頃の私と、小さい頃の彼。不器用に笑う彼は、どこか愛おしくて、守りたくなってくる。 遥香:..........私、こんなに心が〇〇君でいっぱいだったんだ。 カレンダーを見ると、もう夏休みが終わる日が近づいていた。 色んな事があった今年の夏。 夏枯れ番地が、私達の一日を長く

          夏枯れ番地一丁目 #45

          夏枯れ番地一丁目 #44

          中学一年生の夏。 僕は無理を言って、コンビニでバイトさせてもらう事にした。 何とか二人で暮らしていけるぐらい稼いで、澪を育てなきゃいけない。 学校生活で友達で遊ぶなんて事はなかった。そもそもそんな度量はないし、忙しい。 学校ですれ違う彼女も、僕とすれ違っても目も合わせてくれなかった。 気を遣ってくれているだけだと思いたい。 そして、二度目の"夏枯れ番地"が始まる季節でもあった。 〜〜 〜〜 夏枯れ番地一丁目 時々来る人はいても、一日足らずで直ぐに出て行った。

          夏枯れ番地一丁目 #44

          夏枯れ番地一丁目 #43

          遥香:もー!お母さんなんて知らない! 遥香母:遥香が悪いんでしょー! 遥香:もう出てくから! 遥香母:好きにしなさい! 私の必殺。家出を持ってしても、もう母には効かないみたい。 使いすぎたか、すぐ帰ってくるからか....。 私は次の必殺技となるものは何か考えながら、家を出た。 〜〜 〜〜 小学六年生の夏。何度目かの家出を試みて、歩く。 向かう場所と言ったら、まず神社だ。 遥香:お母さんと喧嘩...何度目だろ... 遥香:.....え? 俯いて歩いてい

          夏枯れ番地一丁目 #43

          夏枯れ番地一丁目 #42

          遥香:ふぅ.......へへっ笑.. お風呂から上がってベッドにダイブ。 楽しかった思い出が、頭の中を駆け巡って思わず笑ってしまう。 遥香:.....良かった。 仰向けに寝て光を浴びる。 あの後、〇〇君は私達にピアノを聴かせてくれた。〇〇君自身も楽しそうにしていたし、やっぱり〇〇君の才能は凄かった。 ピアノを弾く〇〇君の姿は、とても美しかった。 遥香:んー...へへ// 私、多分今すごく気持ち悪い。〇〇君の事を思い出すと、笑みが止まらない。 スマホを手に取っ

          夏枯れ番地一丁目 #42

          夏枯れ番地一丁目 #41

          迅:包丁捌きえっぐ..... 〇〇:別にこんくらい出来るだろ。 大きな鍋でカレーを作る。二人分を超えて作るのは、久しぶりだ。 〇〇:おい、バカ。じゃがいもは芽取れ。 迅:おぉ.....すまん。 誰かと料理するのも、久しぶり。正直...ちょっと楽しかった。 〇〇:てか...ほんとに泊まるんだな。 迅:おう。今更帰れって言われても帰らねぇからな?笑 〇〇:言わないよ笑 むしろありがとうとは、口に出さなかった。 迅:なぁ....やっぱり見ないのか? 〇〇:..

          夏枯れ番地一丁目 #41

          夏枯れ番地一丁目 #40

          生きる意味は、澪を育てる。 それ以外、考えた事はなかった。 毎夏、夏枯れ番地は僕にそれを認識させてくる。  "彼女"が僕を前向きにさせてくれて、夏枯れがそれを否定する。それの繰り返し。 何度やっても、慣れなかった。 〇〇:んん.....ん? 山から帰ってきた後、泥のように眠ってしまった。 残党蠢く蝉の声と、下から聞こえる騒がしい声で目を覚ます。 まだ、朝ごはんを作るには早い。 もう少し...寝させてくれ。 ガチャ 〇〇:ゴフッ....うあ... 澪:な

          夏枯れ番地一丁目 #40

          夏枯れ番地一丁目 #39

          真佑:.......ま、〇〇君......大丈夫? 〇〇:.....うん。 大丈夫だよ。 目の焦点は合っていなかった。それどころか、〇〇君は少し、笑みを浮かべていた。 遥香:........ごめんなさい。〇〇君.......〇〇君のお母さんは私を守ったせいで.... 〇〇:謝る事じゃない。 彼はそう言ったけど、瞳孔は開き切って、私の方を見向きもしなかった。 それに、私の手も離していた。 〇〇:今日は.....帰ってくれないかな。もう僕は....大丈夫だから。..

          夏枯れ番地一丁目 #39

          夏枯れ番地一丁目 #38

          「夏美ちゃん、じゃあ荷台に乗ってるからね」 夏美:はい! ピアノを積んでもらって、ある程度固定。おじさんに荷台に乗ってもらって、準備はできた。 夏美:マニュアルなんて久しぶりだなぁ笑 ギアを1に入れて半クラをキープしつつ、アクセルを踏む。 良かった。体は覚えてた。 〇〇も体に覚えさせてピアノを弾いてるのかな。 〇〇の事を考える度に、〇〇の笑顔を早く見たいと強く思った。 夏美:.....ゴホッ....ゴホッ.... 夏美:ん? ================

          夏枯れ番地一丁目 #38

          夏枯れ番地一丁目 #37

          〇〇:澪、朝ご飯できたよ。 澪:ん! 日曜の朝、僕はようやく慣れた手つきで朝ご飯を作った。 澪:おいしっ! 〇〇:ははっ笑 良かった。 澪:ねぇ、にいちゃ! 今日おかさん帰ってくる? 〇〇:来るよー。 澪やたっ! おかさんが帰ってきたらねー、かくれんぼしてー、お絵描きしてー、あとはー.... 昨日からずっと澪はこんな感じだった。正直僕も高まる気持ちを抑えきれない。 よくやく、母が帰ってくるんだ。 帰ってきたとしても、これからの生活で、過度な運動は出来ないし

          夏枯れ番地一丁目 #37

          夏枯れ番地一丁目 #36

          母の退院の日が決まった。 春の始まりの時期に、母は退院する。僕が6年生になる頃だ。 澪:にいちゃ.....さむい。 〇〇:ん、くっついていいよ。 澪:あったけー.... 〇〇:はは笑 なんだそのおじさんみたいな言い方笑 この家の冬は寒い。無駄に広いし、ストーブの灯油は高いし。 最初は灯油を溢しちゃったりして、大変だった。 これらも母が全部1人でやっていたと思うと、僕は可哀想に思ってしまった。 澪:にいちゃ? 〇〇:ん? あぁ、何でもないよ。 澪が僕の目を

          夏枯れ番地一丁目 #36