机上の空論ではない、実務で活きる学びを得られる|マネジメントレイヤー向けの教育制度をご紹介(教育制度紹介・後編)
ITフリーランスと企業のマッチングサービス「TECHBIZ」を展開する株式会社テックビズ。正社員や業務委託など雇用形態に関わらず、一人ひとりが連携し合い、ともに「働き方を変え、世界を変えていく」ことを目指しています。
テックビズでは、さまざまな教育制度を実施。この記事では社内で実施している教育制度について、前編・後編に分けてご紹介します。
後編となる今回は、マネジメントレイヤー向けに実施している教育制度「GMP(General Manager Programの略称)」について、コンサルタント統括部の責任者でありGMP教育制度の開発者兼講師の森岡さん、人事の責任者でありGMP教育制度の受講者代表の藤村さんに詳しくお話を伺いました。
森岡祐介(Morioka Yusuke)/ 法人統括部、コンサルタント統括部責任者、FINANCEBIZ責任者
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藤村 大輔(Fujimura Daisuke)/ 人事部、HRBIZ事業責任者
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経営人材の輩出を目的としたマネジメントレイヤー向けの育成プログラム「GMP」
——「GMP」とはどのような教育制度なのか教えてください。
※GMPとは:テックビズが独自に開発したGeneral Manager Programの略称。
藤村:2023年の4月からスタートした経営人材の輩出を目的とするマネジメントレイヤー向けの育成プログラムです。毎月1回3時間の研修を実施しています。
内容はMBAをもとにしたもので、経営戦略や、アカウンティング、マーケティング、マネジメントなどのコンテンツがあります。
——教育制度の前編記事では、テックビズにはマネジメントレイヤーに向けた「アカデミア」という研修制度もあるというお話でしたよね。「アカデミア」と「GMP」の違いは何でしょう?
藤村:両方ともハードスキル、ソフトスキルの向上が期待できる教育制度だと思いますが、アカデミアは、どちらかと言えばソフトスキルに作用する部分が大きいです。人としての生き方や在り方など人間性の部分を磨くコンテンツが多いと思います。
対してGMPは、どちらかと言えばハードスキルに作用する部分が大きいです。経営戦略の立て方やマネジメント能力など、経営人材として最低限必要なスキルを磨くコンテンツが多いと思います。
人間性はなかなか短期的に変わるものではないので、アカデミアはコース全体が修了するまでに3年という時間を設けています。3年間かけて学びつつ日々の意識・行動変容を促します。
一方でGMPは学びつつ、現場でも直ぐに実践できることが多く、比較的短いサイクルでPDCAを回しながら学んでいくことができます。
——経営人材の輩出が目的とのことでしたが、なぜそのような目的を設定したのでしょうか?
藤村:以前、経営合宿を行ったのですが、その目的が当該年度の経営戦略の立案と経営課題の抽出でした。そこで出た課題のひとつが経営人材の輩出だったんです。
テックビズはそれぞれがプロとしての経験やスキルを備えており、多種多様な人材がいます。そのような組織をマクロな視点で見れる人材がもっと育ってくれば、組織がより成長していけるという確信がありました。
そこで経営人材を輩出できるような新しい教育コンテンツを制作することになったんです。
——経営合宿で出た課題のもと、GMPの制作を始めたわけですね。
藤村:そうですね。どのようなプログラムやコンテンツにするのか議論を交わす中で、汎用性とアレンジが効く内容が望ましいという話になり、MBAで学ぶような内容がいいのではないかという話が出てきました。ちょうどその頃に森岡さんが、経営大学院でMBAを学ばれていたので、お声がけしました。
森岡:経営大学院で学ばせてもらった知識やスキルをテックビズの社内向けにカスタマイズするために、中島さん(代表)と何度も議論を交わしながら制作していきましたね。
MBAを学んだ経営陣がテックビズ専用のプログラムを開発|他社の事例を自分ごと化し、実務で使える学びを
——GMPのプログラムを決めていく上で、大切にされたことはどのような点でしょうか?
森岡:一番大切にしていたことは、情報の取捨選択です。私は2年間経営大学院でMBAを学んでいたので、伝えたいことが非常に多くて。どのようなエッセンスを伝えるべきなのか悩みました。
その際、中島さんが「経営大学院のMBAプログラムを受講する」とおっしゃったんです。実際に受けてみて効果検証してみようと。実際、中島さんが受講し、改めてMBAの中で自社の研修として取り入れるべき部分はどこなのかを、2人で模索した部分は非常に多かったですね。
藤村:外部の講座を受けに行って、それを自社用にカスタマイズして作り直すといったことは、なかなか珍しいですよね。そうした過程でできあがったものだからこそ、「テックビズの経営を担う人材の輩出」という目的に沿って、本当に必要なエッセンスだけが凝縮されたコンテンツになっていると思います。
森岡:そうですね。はじめは外部の講師の方を呼ぼうかという話もありましたが、結果的に内製化して良かったなと思います。自分ごと化してもらえるコンテンツになっているんじゃないかなと。
——GMPは、MBAの講座よりもテックビズ仕様になっているわけですね。
森岡:そうです。MBAの講座は基本的に、実際の企業の事例を取り扱い学んでいくんです。自分が所属する組織に関係があるなしに関わらず、さまざまな事例を取り扱い学んでいく。だから自分で自分の組織に活かせることはなにかを考えないといけません。自分ごと化ができないと、ただ知識だけが身につくことになってしまうんです。
GMPで取り扱う事例は、なるべくテックビズに関係のありそうなものを自分達で探して設計しています。また自社でどのように活かしていくべきかも参加者が自分ごと化し、実務で活かせる内容にすることに重点を置いているんです。
——藤村さんは初回からGMPに参加されていると思いますが、実際に参加してみていかがでしたか?
藤村:今までも職業柄、研修を受けたりオブザーブ参加する機会は多かったのですが、その中でも非常に高いクオリティだと感じました。想定していた期待値を超えた研修になっていましたね。
森岡さんがおっしゃるように自分ごと化が非常にしやすい。アカウンティング、マーケティング、マネジメントなど一般論に終始せず、テックビズの財務三表や経営戦略をケースを通じて学ぶことができています。またテックビズのことを深く知ることができるので、エンゲージメントも高まっているように感じています。
さらに、これまでに受けたOff-JT、OJTを通して学んできたことと地続きになっているなと思っていて。何を目的に、どういった知識やスキルを身につける必要があるのかが腹落ちしています。
森岡:全ての研修が繋がってるというところは、GMPでも意識している点なので、そう言っていただけて非常に嬉しいです。
GMPではまず経営戦略を最初にお伝えするようにプログラムを組んでいます。なぜなら、経営戦略とアカウンティングやマーケティング、マネジメントがすべて紐づいているということを理解してもらいたいからです。
そこが理解できると、学びが深まるのかなと思います。
藤村:さらにその学びを実務で、アウトプットできるのが非常にうまい設計だなと感じています。私は新規事業にも関わらせてもらっていて、事業戦略やマーケティング戦略、資金繰りも考えなければいけません。
そのように学んだ内容をすぐに実務に活かせる。GMPは机上の空論にとどまらない研修になっていて、非常にありがたいです。まさに自分ごと化ができている実感があります。
チームを超えた組織単位での共通言語が生まれた|風通しのいい組織を目指して
——森岡さんは、GMPを実施してから、マネジメントレイヤーのメンバーにどのような変化があったと感じていますか?
森岡:大きく2つあると思っています。1つ目は、共通言語が生まれたこと。GMPの中で、競合他社と比較しながら、テックビズの経営戦略を考えたことがあったのですが、「ぼくらはどこを向いて仕事をするのか」という議論をしたんです。
結果、テックビズは「ITフリーランス側に寄り添ったサービスを提供している」という解が出てきました。そこからその強みと弱みはなにか、といった議論も引き続き行っています。
組織全体が目指す方向性を改めて言語化し、確認し合うことが増え、共通言語のようになってきている。これは非常に大きな変化かなと思っています。
藤村:確かに経営戦略のような大局的な視点を持って、自分が取り組んでいる事業のことを考えられるようになったのは、非常にいい変化かなと感じています。これまでは今までに経験したことのあるセールスや人事の視点でしか事業を見れていませんでした。
マーケティング、アカウンティングなど自身の知識・経験と異なる視点からも物事を考えられるようになり、「この施策は会計的に逼迫してしまうよね」といった従来では考えることのなかった話ができるようになりました。
森岡:2つ目は、マネジメントレイヤーの方々同士の交流が生まれていること。テックビズのメンバーは、フルリモートで働いている人も多く、これまで直接交流を図る機会があまりなかったんです。
GMPもオンラインで行うことはできるのですが、オフラインで実施するようにしていて。研修の前にランチを一緒に食べたり、研修後に飲みに行ったり。研修中もグループワークを行うことがあるので、ディスカッションをしてもらうこともあります。
どのような人がいて、いつもどんなことを考えて業務を遂行しているのか。現在の課題感はなにで、自分のチームの強みや弱みはなにか。こういったことをお互いに理解し合う場にもなっていて、組織全体のつながりが強くなってきているなと。
藤村:そうですね。本当にコミュニケーション量が増えたなと感じています。これまでであれば、マネジメントレイヤーのメンバーに相談したいことがあっても、少しためらいがあったんです。コミュニケーションを一度も取ったことがない方もいたので。
GMPがスタートしてからは、心理的安全性が高まって、コミュニケーションを取るハードルは下がった感覚があります。
——GMPの今後の展望を教えてください。
森岡:引き続き経営人材の輩出という当初の目的を達成することに尽力していきたいと思っています。テックビズで働いているメンバーは、全員ある分野のトッププレイヤーであることは間違いないのですが、より広い視点で活動できるゼネラリストが増えてくると、なおいいですね。
また今後新しくマネジメントレイヤーになるメンバーに対しても継続して行っていきたいですし、コンテンツ自体もアップデートしていきたい。MBAの中でもかなり厳選した内容をお伝えしているので、もっと色々なことが伝えられるような、応用編GMPのようなコンテンツを作ってもいいかもしれないなと構想を抱いています。
私自身もMBAで学んだことを振り返る良い機会になるので、継続して行っていけると嬉しいです。
雇用形態にとらわれず、学びに貪欲に。教育制度によって生まれたカルチャー
——ここまでお話を伺ってみて、教育制度が社員に限定されたものではなく、業務委託メンバーに向けても開催されている点はテックビズの大きな特徴だと感じました。
藤村:企業のあり方として、雇用形態にとらわれずどういう人材を輩出したいのかを明確にし、それに必要な教育制度を設けるというのは非常にいい取り組みだと思っています。業務委託であっても組織を構成するメンバーに変わりないので。
森岡:業務委託メンバーのみなさんも前向きに教育制度を捉えてくださっているのはとても嬉しいですよね。報酬につながらないとしても、きちんと学んでくださっている。
藤村:はじめはそこまで前向きではなかった方もいたかもしれません。ただ教育制度を通じて「働き方を変え、世界を変えていく」というスローガンや「人生を豊かにする新たな働き方の創造」というパーパスを何度もお伝えしたことで、成長意欲が高まった方が多い印象です。
成長しようという意欲をもって研修に参加すると、いいコンテンツやいい受講者たちに囲まれて、いい学びを得られる。そして実務でも活かせていく。だからさらに学ぼうとする。
このようないい循環が、徐々にですが生まれてきているように感じています。
おわりに
また、会社についてより詳しく知りたい方は下記の採用ページをご覧
いただき、カジュアルにお話しさせていただけると嬉しいです。
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