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人生の短さについて
書名:人生の短さについて
著者:セネカ
出版社: 光文社
発行日: 2017年3月9日
読了日:2021年9月20日
ページ数:310ページ
9月 :8冊目
年累計:33冊目
約2000年前のローマのストア派の哲学者
セネカによる作品。
2000年前も今も忙しさや人生の悩みは
変わらない事に改めてびっくり。
命をいきなり奪われる事はなくなったけどね。
「時間の大切さ」について。
人はお金を奪われたり、土地や財産を奪われると
必死に抵抗したりするけれども
時間にはルーズじゃないだろうか?
しょうもない約束、遅刻してくる相手
意味のない会議…etc。
自分の貴重な時間が奪われてないだろうか?
「過去を忘れ、現在をおろそかにし、未来を恐れる人たちの生涯は、きわめて短く、不安に満ちている。この哀れな人たちは死が間近に迫ってから自分が長い間ただ多忙なばかりで、なにも意味のあることをしてこなかったことに気がつく」
なんか自分自身の事を言われてるようで
認めたくないけれども、その通りかも知れないと
感じてしまう部分はある。
この”意味のあること”というのは大切ですね。
人生は短いのではなくて、浪費しているから短い。
生活していくために仕事はしないといけない
ただ、その仕事に支配されてはいけないと思った。
自分のためのどれだけ時間を使えているだろうか。
周囲で60歳、65歳で定年を迎えてから
やりたい事をしようと考える人がいるけど
その頃には体力も衰えるし、本当にやりたい事が
その時からしかできないのだろうか?
もしかしたら、そこまで生きいられないかもしれない。
ワイドショーや芸能人、タレントの騒動など
あなたの人生に何が関係あるだろうか?
それを考える時間すら無駄ではないか?
現代の浪費とはSNSも一つかも知れない。
過去、現在、未来の中で未来に何かをしようと
思う気持ちは大切だと思うけれども
その未来は確実なものかどうかわからない。
最近はこういう世の中なので余計にそう感じる。
人生のバイブルである。
何度も読み返したいと思う。