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「子供は本当に逞しい」

①はじめに 

 2度目の緊急事態宣言が出ました。今回は学校の休校措置はないとの事です。学校は通常通りですが,宣言によりより細かい配慮や業務が課せられているため,変わらず現場に心のゆとりはありません。ですが,そんな中でも懸命に過ごす子供達を見ていて心を動かされることがあったため,今回はそれをテーマにしていきます。

②マスクによる影響?反応のない子供達

 冬の寒さやマスクの影響,不安定な世の中といった様々な要因があるとは思いますが,冬休みが明けてからの子供達を見ていると覇気が極端に無くなっていました。とにかく反応の薄さが気になりました。子供がずっとマスクをしていると気持ちが塞ぎ込みやすくなるというエビデンスもあるようで少なからずこの世の中の影響はあるのかなと思いました。緊急事態宣言が出てからは,授業も自席でひたすら座学,マスクを外す給食は一言も喋らせないを徹底しなさいというお達しも出ており,正直子供達もうんざりなのだろうと感じます。ルールは守らせざるをえない,しかしこのまま3月まで淡々と過ごして良いのかという気持ちにさせられました。

③あなた達は「つまらない」

 これを解決していくスマートな方法が見つからなかったため,想いを本気で語ることにしました。

「いつもルールをしっかり守ってくれてありがとう。しかし,今のあなた達は反応がなくつまらない。今年はコロナのせいでできない事が多い,だからこそ黙っているのではなく,自分達で盛り上げていく方法を考えて欲しい,楽しくこのクラスを終えて欲しいです。」

という話をしました。紛れもない本音ですが,やるべきことをきちんとやっている子供達に「つまらない」といった言葉を浴びせることには正直悩みました。言わなければ良かったかなという後悔の気持ちもありました。

制限をかけているのは我々大人の事情だし,本当だったら,様々な手立てを私が主導でどんどん投入していきたいのですが,それはこれまで散々やってきたので自分達で見出して欲しいという想いと学年末なので色を抜いていかなくてはいけないという事情もあるため,子供達を信じて,投げてみることにしました。

④子供達は本当に逞しい

 どうなるだろうと怖い気持ちもあった翌日,何人かの子達が「先生,放課後相談があるんだけど。」と持ちかけてきました。何だろうと思いながら話を聞くと「みんなを楽しませる新聞を作りたいんだけどいい?」といった相談でした。もちろん二つ返事でOKしました。「そういえば〇〇達も〜しようかな。って言ってたよ。」という情報も提供してくれ,とても心温まりました。本音を受け取ってくれた子達がいる,大変な世の中を自分達の力で乗り切ろうとし始めているといった姿勢に成長や逞しさを感じました。

⑤終わりに

 冒頭でも述べましたが,はっきり言ってこの緊急事態の学校はキツいです。金も人もテクノロジーも用意してくれない,何も削ってくれない部分には不満を抱えています。でも,子供達は逞しいし,大変な世の中を乗り越えていけそうです。そんな子供達に嘘はつかず,何とか今年度のゴールまで走っていきます。

今回もお読みいただき,ありがとうございました。

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