AI統括部メンバーがイベントで現場のリアルを共有しました
こんにちは、トヨタコネクティッドAI統括部です。
今回は、2024年5月15日にGMOインターネットグループ様のグループ第2本社 GMO Yours・フクラスで開催したイベント「AI時代の新しい働き方を考える。生成AIキャリア戦略勉強会&交流会」の内容を紹介します。
勉強会には、AI統括部で活躍しているメンバーが登壇し、AI時代の働き方やプロジェクトの課題など現場のリアルを共有しました。
当日は、100名以上の参加者が集まり、勉強会、交流会共に盛り上がるイベントになりました。
勉強会の流れ
勉強会は以下の流れで進んでいきました。
第1部:生成AIの最新動向とAI時代の新しい働き方
トークテーマ「これからのAI時代をどうサバイブする?」
株式会社アーキタイプ代表の齋藤 順一様からは、自身の業務の中にどのように生成AIを活用できるか考えられる人が、今後活躍できるというお話が印象的でした。
ChatGPT研究所の石川 陽太様からは、AI技術の変化が激しい中で、既存の価値観にこだわらず、新しい技術に対応していくことの重要性についてお話がありました。
第2部: AI時代に活躍する人の思考回路
AI統括部で活躍しているメンバーがLT(ライトニングトーク)を行い、自身の考えや現場での取り組みを共有しました。
第3部:ぶっちゃけ、今の働き方どう?
パネルディスカッションでは、川村さん、市村さん、西山さんの3名の働き方について深掘りしました。
第4部: GMOインターネットグループ「教えてAI by GMO」のご紹介
教えてAI by GMOのサービス紹介が行われました。
第5部:懇親会
懇親会では、登壇者と参加者が交流し、有意義な意見交換が行われました。
勉強会の内容
勉強会は、第2部のLTおよび第3部のパネルディスカッションにAI統括部で活躍するメンバーが登壇しました。
それでは、LTの内容を紹介します。
地方で生まれ育ったAI統括部リスキリングチームリーダー西山泰仙さんの挑戦
リスキリングチームのリーダーでプロジェクト推進担当の西山 泰仙さんからは、行動する上で大切なことを共有されました。
行動する上で大切なこと
私が、行動する上で大切だと思うことは「行動量×アウトプットの質」です。
アウトプットの質を高めるためには、「アウトプットの量×カスタマーイン(誰かの課題を解決する)」が重要です。
この考えを基に、常に他者の課題に目を向け、それを解決するための行動を起こしてきました。
課題は自分だけのものではなく、誰かに共通するものです。だからこそ、自分ができることをアピールするのではなく、他者が抱える悩みに対してどのように解決策を提示できるかを考えるべきです。
AI時代には、カスタマーインのアウトプットを出し続けることが大事だと思います。
リスキリングチームについてはこちらをご覧ください。
AI時代を切り拓くために必要な「もっと良くする」行動力とは?
西山さんと同様に生成AIの全社推進を担当され、リスキリングマネージャー兼コンテンツディレクターとしても活躍する伍井 啓人さんからは、「AI時代で無双する人」というテーマで、AI×クリエティブ目線から自身の考えを共有されました。
結論、今の現場で活躍する人は、「もっと良くする」行動力を持っている人です。
「もっと良くする」行動力を分解すると、2つの力に分けられます。
それは、発想力と実行力です。
私は、トヨタコネクティッド内では、工数削減と新規提案の2つの軸で生成AIを活用しています。
具体的には、ChatGPTを利用して叩き台作成や文章作成などを行い、工数を削減しつつ、空いた時間でプラスアルファの価値創造をしています。
例えば、以前、役員に対して生成AI全社研修をプレゼンする際の資料の素材作成に生成AIを使用しました。
フリー素材を使うこともできましたが、生成AIを使うことで役員に対してより強いインパクトを与えることができました。
生成AIを使って現場では、時間を生み出しながら能動的に価値創造する人が重宝されます。
積極的な価値創造には、「こうしたらもっと良くなる」という発想力と、手を動かして形にする実行力が大事です。
この2つの力を持つ人は、仕事の依頼がどんどん増えていきます。
これからも私たちは、生成AIを活用して現場での価値創造を続けていきます。
生成AIの未来においてどのような人材が重宝されるのか
プロセスアナリストとして、業務改善を担当されている山﨑 陽平さんからは、「生成AIの未来においてどのような人材が重宝されるか?AIを武器にするために」というテーマでお話しされました。
生成AIの未来
未来においてどのような人材が重宝されるのか私の考えをお話しします。
まず、AIの知識は大前提必要です。その上で、ビジネススキルとITスキルの両方を持ち合わせていることが重要だと考えています。また、すべてのプロジェクトにAIを使用すれば良いのではなく、クリティカルシンキングができる人が、よりAIを効果的に使いこなすことができ、重宝されると思います。
AIを武器にするために
最後に、AIを武器にするために大切なことが2つあると考えています。
1つ目は、とにかくAIに触れてみることが重要です!
実際に使ってみることで、AIの可能性や限界を理解することができます。
2つ目は、AIに詳しい人がいる職場に身を置くことが大切です。
専門知識を持つ人から学ぶことで、自分のスキルを高め、AIをより効果的に活用できるようになります。
AI時代のエンジニアリング: 過去から未来へ
AI統括部のソフトウェアエンジニアとして、開発環境構築・運用に従事している渡邉 善太さんからは、直近でやっていることと今後の展望について自身の考えを共有しました。
現在やっていること
現在、私はトヨタコネクティッド社内で使うAIサービスのインフラ部分やセキュアな環境構築に従事しています。
AI時代が到来した今、AIは自分の相棒であると考えて、業務の中で利活用しています。
具体的には、Copilot系のツールやChatGPT、Cursorなどを使用しています。
技術的な課題を解決し、求められるシステムを効率よく、クオリティを担保しながら構築することがエンジニアの主なミッションなので、これからも最新のツールや技術を積極的に取り入れています。
今後の展望
今後の展望として未来の話をすると、私はすべてのデバイスにAIが組み込まれると考えています。
AIはインフラ化し、人とシステムの距離が非常に密接になると思います。
そうなると、アバターを持ったパーソナライズされたAIエージェントが登場し、データやクラウド上に存在しながら、各デバイスにインターフェースが備わるという仕組み化がされていくと思います。
最後に、皆さんに伝えたいことが2つあります。
1つ目は、とにかく使ってみる好奇心です。
好奇心を持って好きなことを突き詰めていけば、他者との差別化ができ、自分の評価も上がります。
新しい技術やツールに対する興味を持ち続けましょう!
2つ目は、何かを変えていく勇気です。
現状維持にとどまらず、現状を捨てる勇気を持つことができれば、新しい世界が見えてくると思います。
SaaS管理の課題解決とAI時代のエンジニアの未来
AI統括部で業務自動化を担当している市村 友佳さんからは、日々の業務で発生する課題とその解決策、AI時代におけるエンジニアの未来についての考えを共有しました。
私はトヨタコネクティッドで、社内プロジェクトが利用するSaaSの契約からアカウント管理、セキュリティ設定、カスタマイズまでを引き受けるチームのリーダーを務めています。
業務での課題
私たちが業務で直面する課題は多岐にわたります。
例えば、SaaSの申請方法がExcelのみだったため、大変な労力がかかっていました。 また、問い合わせ窓口が統一されていなかったため、様々なツールからの連絡が混乱を招きました。
さらに、アカウント利用者の集計などの対応にも多くの時間を費やしていました。
解決策
これらの課題を解消するために、行ったことを3つ紹介します。
1.Zendeskの活用
アカウント申請や問い合わせ窓口をZendeskで統一し、管理を一元化しました。
これによって、問い合わせ対応の効率を大幅に向上させることができました。
2.Zapierによる自動化
Zapierを活用してルーティンワークを自動化しました。
3.クラウドワーカーの活用
アカウントの追加や削除といった手順化された業務を時間・場所に制限がない環境で働くことができるクラウドワーカーの方々に発注し、チームの作業負担を軽減しました。
今後は、ChatBotを使用して問い合わせを自動対応させる計画も進めています。
エンジニアがAI時代を乗りこなすために
エンジニアに重要なのは、エンジニア以外の領域にも強みを持つことです。今後、エンジニアが行っていた作業の一部がAIに取って代わられることが増えると考えられるため、それ以外で強みを持っておくことが重要です。
また、今の時代には「こう動いたら生涯安泰」というレールは存在しないと思います。
自分の興味がキャリアを作ると信じ、興味のある分野に飛び込んでいただければと思います。
パネルディスカッション
パネルディスカッションは、リスキリングリーダーの西山さん、トヨタコネクティッド全社AI戦略・設計を担う川村さん(しょーてぃー)と業務自動化担当の市村さんの3名が登壇しました。
ディスカッションは「なぜ、この働き方を選んだのか」というテーマ行われました。
3名とも共通していたのが、トヨタコネクティッドは働き方は自由ではあるものの、結果が求められる環境ということです。
個々の裁量が大きいため、自己成長を実感できるとともに会社全体の成長にも貢献できます。
最後に、「自分がやったことのない領域に生成AIを活用していますか?」という質問に対して、積極的に活用はするものの、最後は自分自身が責任を持って判断して行動するという話が印象的でした。
まとめ
今回のイベントは、GMOインターネットグループ様のグループ第2本社で開催されました。
この貴重な機会をいただき、この場をお借りしてGMOの皆様に心より感謝申し上げます。
今後も積極的にAI統括部で活躍するメンバーがイベントに登壇していきます。
イベントでは成功事例や課題、失敗談など現場のリアルを公開できる範囲で共有していきます。
業務効率化や改善に興味がある方はぜひフォローやいいねよろしくお願いします!
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