80年代個人的洋楽10選Ⅷ
本当は今回はもっと華々しいアーティスト、マドンナ、マイケルジャクソン、シンディローパー、プリンスといったところをするつもりでしたが、急遽気まぐれで、少しまた地味目だけど、秋の夜長には合っているように個人的に思う80年代の曲をやってみようかと思った次第です。これまた本当はイーグルスを先にやる予定でもありましたが、それはまた秋のどこかでお目にかかれればと思ったりします。今回はまた大昔に買って未だに重宝しているCD全集「MEGA HITS 80’s」などからの選曲となっております。自分でもよくあのタイミングで結構な値段したのに買っておいたなと思ったり。そういやもっと大人のナイトなムーディなR&BのCD全集もあってそれも買おうかと迷っていて結局買わなかったことを後悔しているので、その時に買っておけばと思ったりしております。チャンスはそう何回も訪れてはくれませんね。なるべくいい流れを掴める人生でありたいです。そんな感じ(どんな感じ笑?)ですが早速どうぞ。
The Rose / Bette Midler (1980年)
1960年代の伝説的なロック歌手ジャニス・ジョプリンの生涯をモデルに描いたと言われる映画「ローズ」のクライマックスで流れる名バラードで、1980年6月に3週連続でビルボード3位になりました。持っている「MEGA HITS 80’s」の解説ではこの静かなバラードの流れで80年代の幕開けを告げたような、という記述が何とも言えない味のある感じで好きな評論文の一節となっております。本当にそんな感じがしますね。ここから激動のマイケルジャクソンとかが活躍する華々しい80年代が始まるって感じも好対照で沁みてきます。
Sailing / Christopher Cross (1980年)
つい最近の2020年グラミー賞で最優秀レコード、最優秀アルバム、最優秀楽曲、最優秀新人賞の主要4部門を独占したビリーアイリッシュがかなり話題となりましたが、その約40年前の1981年グラミー賞で同じ主要4部門を史上初制覇したのがこのクリストファークロスで、この曲が1981年のグラミー賞最優秀レコード、最優秀楽曲賞に輝きました。ビリーアイリッシュの「バッドガイ」とは全く異なる時代背景で、僕はこの落ち着いたAORな雰囲気の曲の方がやっぱり好きですね。ただひたすらに癒されます。まあ見た目はかなりおじさんで、そこはビリーアイリッシュの方に軍配が上がるかなとは思ったりしますけど。でも凄く才能があってこの曲とのちに紹介する「ニューヨークシティセレナーデ」は好きな曲であります。
Being With You / Smokey Robinson (1981年)
僕自身そこまで詳しくはないのですが、このお方かなりの大物らしいですね。持っている「MEGA HITS 80's」の解説によると、元ミラクルズのメンバーで、シンガー、ソングライター、テンプテーションズなどのプロデューサー、さらには伝説的なアメリカデトロイトのレコード会社「モータウン」の副社長まで勤め上げ、1987年にロックの殿堂入りを、さらには1989年にグラミー賞の特別賞(Living Legends Award)まで受賞している凄すぎる人らしいです。この曲はそんなレジェンドな彼のソロ最大のヒット・ナンバーで1981年5月に3週連続でビルボードで2位になったで、ミリオンセラーも記録しました。この「MEGA HITS 80’s」のCD全集の11枚目がモータウンレコードからの曲が中心で、この全集を買った当時はまだモータウンの良さが分からずに分かりやすいデュラン・デュランとかの曲が入っている1枚目とかのCDばかり聴いたりしていたのですが、大人になって来るとモータウンの渋いR&Bの曲も響いてきて、音楽っていろいろな発見が生きている段階に応じて出て来るからやっぱり飽きないですね。
Endless Love / Diana Ross & Lionel Richie (1981年)
正直言って今回の企画を思いついたのは頭の中でこの曲が鳴り響いたのがきっかけでして。そこまで好きな曲ではなかったのですが、でも秋の雰囲気にピッタリかなとか思ったので、芋づる式にいろいろ他の曲とやってきました。1981年8月15日から10月10日まで9週間連続ビルボード1位になったモータウン史上それまでの最長記録で、1992年にボーイズⅡメンの「エンド・オブ・ザ・ロード」の13週連続1位に抜かれるまでその座をキープしていた特大ヒットナンバーでもあります。モータウンの歴史的な歌手ダイアナロスと80年代を代表するヒットメイカーとなるライオネルリッチーのデュエットソングでまさに永遠の愛を歌ったとろけるようなラブバラードでもあります。まあ昔からこういう感じの曲は苦手ではあったので、避けてきましたが、今の年代になって聴くとそう悪くはないかなと思ったりします。MVはこの曲が主題歌に使われた同名映画の主演だったブルックシールズの画像とかですが、かなり美しい女優さんですね。あんまり知らなかったです。映画はかなり疎いものでして。
Auther's Theme (Best That You Can Do) / Christopher Cross (1981年)
クリストファークロスのもう一つの大ヒットナンバーは「セイリング」よりもキャッチ―で、こっちの方が「聞いたことある洋楽」で有名ですかね。映画「ミスター・アーサー」の主題歌で英語のタイトルはこんな感じですが、邦題は「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」で井上陽水の曲かと思うような題名ですね笑。僕はたまたまこの映画を大昔の深夜に見たりして、あんまり覚えてないですけど、結構いい映画だったような気がします。こうやってCD全集から「どんな映画なんやろ」って観た映画は結構多く、ほとんど映画観ない人間も少しは映画の方に流れたりしております。好奇心の赴くままに生きていきたいですね。
Hard To Say I'm Sorry ~ Get Away / Chicago (1982年)
邦題は「素直になれなくて」で一時車のCMとかで使われてかなり有名な洋楽のひとつだったかなと記憶しております。僕もこのCD全集を買って真っ先に好きになった思い出深い名曲でもあります。分かりやすくて、荘厳な洋楽ならではの雰囲気、本物感、邦楽などで馴染んだ耳に衝撃を与えた一曲でして、洋楽に傾斜していくきっかけとなった曲(かなり多めですが)のひとつです。イントロからサビまでが本当に完璧で、このまま終わればいいのにと思っていたところに曲の転調がやってきて、メドレー形式で「Get Away」に流れていくのは聞き始めた当時から「蛇足やな」と思ったりしておりました。まあでもそれがいいと思う人もいるかもなので、いろいろな見解があってもいいかなと今ではそこまで力んでその部分は否定したりはしていないです。
I.G.Y. / Donald Fagen (1982年)
AORといいますか70年代の渋い大人の洗練されたロックを響かせていたスティーリー・ダンのメンバーだったドナルド・フェイゲンがソロとなって放ったデビューシングルでビルボード26位とかでしたが、僕自身結構好きな曲の一つです。その流れでスティーリー・ダンの名作「彩(エイジャ)」にも手を出しましたが、渋すぎてその良さは若い僕にはわからなかったという記憶もあります。まだこっちの曲とかの方が分かりやすくて好きでした。またこの曲が収録された彼のアルバム「ナイト・フライ」のジャケットがかっこよくて有名でかなりの数の人がいわゆる「ジャケ買い」したとかしてないとかっていう話です。まあ普通に名盤らしいのでジャケ買いして当たりだったアルバムやたんかなあと当時のレコード文化に憧れみたいな気持ちもあったりします。
I Like Chopin / Gazebo (1984年)
日本では小林麻美という歌手が松任谷由実作詞でこの曲をカバーして「雨音はショパンの調べ」としてリリースしてそれもヒットしていたらしいです。原曲の方のガゼボのナンバーもそのまま日本でヒットしていて、それも分かりますね。ここまで分かりやすい洋楽の曲もなかなか珍しいのではないでしょうか。邦楽と言ってもおかしくないメロディーラインで、でもちゃんと英語の歌詞に乗っているし、美味しい飴ちゃんみたいな甘すぎる一曲だと思ったりします。80年代色が半端なくて僕はこういうのは大好物だったりします。
Nightshift / Commodores (1985年)
中心メンバーだったライオネル・リッチーが脱退した後のコモドアーズが放ったヒットソングで1985年4月にビルボードで3位にまで上がりました。この曲は他界した偉大なるソウルシンガー、マーヴィン・ゲイとジャッキー・ウィルソンに捧げられた歌でそれがまた味があっていいなと思わせてくれます。まさに秋の夜長にピッタリなんじゃないかと個人的に思ったりします。
Lady Soul / The Temptations (1986年)
最後も「MEGA HITS 80s」の11枚目モータウンレコードから。60年代のモータウンレコードを支えた伝説的なコーラスグループ、「マイ・ガール」などのヒットで有名なテンプテーションズの80年代の傑作とも呼ばれている一曲です。チャート的には47位とかでしたが、聞いているうちにだんだん好きになっていった味のある一曲ですね。若い時にはこの良さは分からなかった。ハードロックとか分かりやすくて刺激的な音楽の方がやっぱり好きでしたから。人生に疲れているのかな笑。まあいろいろ好みは変わっていってもいいですよね。ハードロックも未だにnoteに書いているくらいに好きではありますが。
秋の夜長にそれなりに合ってそうな曲を急遽出来て良かったです。ちょっと大学が始まってしまって、この年齢ではかなりハードで、奨学金も留年を経ているから出ない状態でバイトはしなければいけないし、単位は進級にまだ9個くらい足りないし、とかで忙しくなかなかnoteの更新も滞りがちですが、休みが出来たので予定を変更して思い付きで80年代洋楽の第8弾になりました。秋はやっぱり一番いいですね。芸術の秋だとか、食の秋だとか、スポーツの秋だとか、いろいろ昔から言われている通りにいい季節です。ただ、温暖化の影響で年々短くなっているのが残念で、さらに時代が進むと秋はほんの一瞬とかで夏から冬になってしまうのではないかと危惧したり。そこは何とか人類の英知を振り絞って秋の時間空間を死守していきたいですね。これからまた冬に向けて気温が下がったりして体調を崩しやすくなりますが、ご自愛下さいませ。ではまた何かの10選とかで。