本気って、伝わる
vol.177
昨夜、録画しておいたTBSの『クレイジージャーニー』2時間スペシャルを観たのですが、大好きなアドベンチャーレースが放映されていました。
今回はエクアドルで開催された世界選手権に、日本の「Team EAST WIND」が挑戦。
チームメンバー4人が力を合わせて、総距離600kmの険しい大自然の中を駆け抜けていました。
バイク(自転車)、トレッキング、ボートなどで移動するのですが、完走するまで、ほぼ不眠不休…
30代の頃、マラソンやトレイルランに熱中していたので、その過酷さがリアルに伝わってきます…
知識、スキル、体力、そうしたものが重要であることはもちろんなのですが、何より大切なのが気持ちであると観ていて感じます。
6日間、常に「本気」を切らさず、進み続ける。
本気だからこそ前に進めるし、本気だからこそ仲間を助け、鼓舞できる。
普段、私も仕事をしていて、本気が能力や経験を凌駕するシーンを何度も見ていますし、何より本気だとクライアントも、チームメンバーも積極的に協力してくれます。
やはり、本気って大事ということなのですが、最近、本気がこもった、ある企業の広告に感心しました。
その企業とは、アメリカの「ペディグリー」です。
ワンちゃんが家にいる方は「ペディグリーチャム」でお馴染みなのではないでしょうか。
実は同社では、
というブランド・パーパスを掲げているのですが、…とはいえ、現実的には全世界には1200万頭ものホームレス犬が存在している…
そこで、ペディグリーは「Adoptable」プロジェクトを発足します。
Ad(広告)を起点にしてAdoptable(もらい受け可能だ)というのが、このプロジェクト名の意味するところなのですが、同社の広告に登場する全てのワンちゃんをホームレス犬にするという方針を掲げたのです。
まずは屋外のデジタル広告に、その近隣の施設で暮らすホームレス犬を起用。
デジタル広告に表示されたQRコードを読み取ることでランディングページに飛び、広告に起用されたホームレス犬の特徴などを読むことができます。
さらに施設を訪れて実際に対面するためのアポイントまで取ることができる仕組みに。
そして、そのホームレス犬の引き取り手が見つかったら、また別のワンちゃんがモデルの広告に差し変わるようになっているのです。
一部の広告では、通勤で帰宅する途中の人々が目にする場所にあるデジタル広告で、そのホームレス犬からの呼びかけに見えるように、
といった、もらい受けを促すストレートなコピーも掲載。
最初は愛犬家が多いことで有名なニュージーランドで実施したのですが、お目当てのホームレス犬に会いに施設を訪れる人の数は、6倍に増加。
また、もらい受け検討のためユーザーがウェブ上で犬のプロフィールを見る時間は、施策前に比べて4.5倍長くなったとのこと。
広告に起用されたホームレス犬の半分は、最初の2週間で里親が見つかったという成果を挙げたのです。
素晴らしい話ですね。
私も普段、マーケターとしてブランディングの仕事に携わっていますが、パーパスとか、ミッションとか、そういうものを超えて
ということが本質なのではないかと思っています。
本気が自分を動かし、自社を動かし、社会を、世界を動かしていく。
アウトドアブランドのパタゴニアは
というブランド・パーパスを掲げていますが、言葉を超えた本気が至るところから伝わってきます。
〜ということで「本気」があれば、仕事ってもっと変わる。
そんなことを、アドベンチャーレースやペディグリーの広告から、改めて感じることができました。
皆さんも本気があれば、時間がかかったしても、きっと世界を変えていけるはずです😊
まずは、私からそれを実践していきたいと思います〜
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!