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新しい「アルバイト」のカタチ

column vol.1024

今朝ニュースチェックをしていたら、全国のアルバイト・パートに関する「募集時の平均時給」が公表されていました。

〈JIJI.COM / 2023年5月31日〉

4月度平均時給は1,262円

前年同月に比べて55円アップしています。

ちなみに、「企画・事務・管理系」の募集が増えているようで、こちらは133円アップ

時給は上がっているのです。

要因としては「物価高」などとともに、「人手不足」が挙げられるでしょう。

特にコロナによる自粛で苦しんだ飲食業界になかなか人が戻ってこないとも耳にします。

そんな中、人材不足解消を狙った画期的な居酒屋が東京・新橋にオープンしたのはご存知でしょうか?

アルバイト全員「スポットワーカー」

そのお店の名前は「THE 赤提灯」

同店では社員2名アルバイト4名で運営しているのですが、アルバイトは全員「スポットワーカー」なのです。

〈FOOD STADIUM / 2023年5月31日〉

スポットワーカーとは、継続した雇用関係を結ばず、自分の空き時間で働く人のこと。

実はこの「THE 赤提灯」、スキマ時間に働けるアルバイトのプラットフォーム「タイミー」と、飲食店の運営やプロデュースをする「ミナデイン」がコラボした実験的な店舗。

飲食業界の人材不足をカバーするため、スポットワーカーでも働きやすい環境をづくりを目指しています。

スキマバイト人材の活用・育成ノウハウを持つタイミーと、飲食店運営の豊富なノウハウを持つミナデインがそれぞれの知見を持ち合い、オペレーションを設計したのです。

さらに、スポットワーカーの特徴は未経験者が多いこと。

そのため、同店では4人中、2人を新人枠(飲食店の勤務が10回未満)として採用しているのです。

初めてのスタッフでもストレスなく仕事ができるよう、スタッフが着用するエプロンのポケットには接客ルールや作業手順を書いた「カンペ」を忍ばせられるようにしたり

テーブルには卓番の目印を分かりやすく付けるなど、工夫を散りばめているのです。

さらに、「飲食店で働く楽しさを知って欲しい」という願いを込めて「スキルチェックシート」を採用。

その日の仕事に対するフィードバックを行うことで、どんなスキルが身についたかが把握できるというわけです。

スポットワークでも「成長の実感」を感じられることはモチベーションにもつながりそうですね。

いかに「成長の実感」を提供できるか

スキマワーカーは本業のスキマにやっている方が多いことを考えると、「成長の実感」は大切な視点になります。

副業で求められることの1つに、「本業では得られない経験」があるからです。

一社に生涯勤めるという概念が薄くなってきている世の中において、積み上げてきたスキルやノウハウは資産になります。

その考えは最近では学生にも感じられ、当社で学生バイトに来る子の中には、社会に出る前に多くの業界を経験したいと思っている子もいます。

そういう時代の気配を感じて、「成長」をインセンティブにする企業も増えています。

例えば最近、アルバイトの給料前払い制度を導入したラーメン店「一蘭」です。

〈ENTAME Net / 2023年4月6日〉

成長の話の前に、ちょっと給料前払い制度について触れますと、既に勤務した分の60%の額を、前払い給与として引き出せるようにするシステム。

前払いの申請には専用のアプリを使用し、必要事項を記入するだけ。

最短で申請の翌日に給与が前払いされるのです。

給料日を待たずに給与が受け取れることで、急な出費にも対応しやすくなるので、嬉しいアルバイトの方もいらっしゃるでしょう。

話を本筋に戻しますと、同店には接客や調理などさまざまな分野のスキルアップを目的とした「ライセンス制度」というものがあります。

また、店の運営に貢献して得られるポイントを貯めて好きな商品と交換できる「インセンティブポイント制度」も導入。

「自主性」を生み出すための制度とも言えますが、これからの時代、さまざまな自ら課題を発見し、主体となって解決する自律型人材が求められています。

外発的動機付けではありますが、インセンティブを与えることで自身で考え、行動に移すトレーニングと見ると、こちらも成長促進になりそうです😊

というように、今後はアルバイトという働き方に対しても、「成長の実感」を提供する重要性はますます高まっていくでしょう。

指先で稼げる「時給1万4000円」の仕事

最後に最近「面白いなぁ」と感じたアルバイトの事例をご紹介して、話を締め括りたいと思います。

海外の事例なのですが、指先一つで時給1万4000円(100ドル/1ドル=140円換算)も稼げる仕事が話題になっているのです。

〈BUSINESS INSIDER JAPAN / 2023年5月31日〉

その仕事とは「TikTokを10時間スクロール」すること…(驚)

ビジネスインサイダージャパンの記事では「新たなトレンドを発見」するためと謎めいた理由を語っておりますが、信じられないほどの高額に腰が抜けそうです…😅

アルバイトを募集したのは、インフルエンサーマーケティング会社の「ユビキタス」

募集枠は3名で、申し込みフォームでは

●応募者はユビキタスのYouTubeチャンネルを登録して視聴
●50~100字の志望動機を記入し、ツイート(任意)

することが求められており、ツイートした候補者を優先的に審査するとのこと。

基本的には「新たなトレンドを発見」する力を持った方を選ばれそうです。

ちなみに、募集は昨日までということであしからず…😅

こんな求人があったんだなぁぐらいに受け止めていただけると幸いです🙇‍♀️

ということで、本日はアルバイトをテーマにお話させていただきました。

飲食業界のみならず、良い人財を迎え入れていくためには知恵が必要になりますが、少しでも参考になればと願っております。

それでは、また明日もよろしくお願いいたします!

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