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“無駄”にこそ“好機”

column vol.1293

大谷翔平選手が、ついに50-50を達成しました😊

前人未到の神記録日本人が打ち立てたことに胸が熱くなりました…

そして実は最近、もう1つ、日本人が手にした栄冠があるのです。

それが、「イグ・ノーベル賞」です。

ブタなどの動物に

「お尻から呼吸する能力があることを発見した」

として、日本などの研究チームが「生理学賞」を受賞!

ちなみに、日本人の受賞18年連続なのです🏆

〈NHK NEWS WEB / 2024年9月13日〉

「裏ノーベル賞」とも呼ばれる同賞は、「人を笑わせ、そして考えさせる」研究が受賞対象で、役に立たなさそうなユニークな研究もあります。

しかし世の中、一見無駄に見えるものにも効用があることが多い。

例えば、ポストイット接着力の強い接着剤をつくることを失敗したところから生まれたというのは有名な話でしょう。

〜ということで、今日は、そんな事例をご紹介したいと思います。


失敗からヒット

まずは、ポストイットのように失敗から生まれた商品から。

ちなみに、ペニシリン、コーンフレーク、豚骨ラーメンも、そうした商品であることをご存知でしょうか?

そして今、「偶然サンダル」という商品に注目が集まっています。

〈ラジトピ / 2024年9月12日〉

株式会社川東履物商店

どうでしょうか?

このニュアンスのあるマーブル模様

そうなのです、これも失敗から生まれています。

いわゆる “便所サンダル” と呼ばれる商品で、通常は単色なのですが、製造の特徴から色の混ざり合ったB品がどうしてもできてしまいます。

普通だったら売り物にはならないのですが、株式会社川東履物商店川東宗時さんが、これに目をつけ、展示販売を実施。

それが見事にハマり、ファッション感度の高いお客さんの心を惹きつけたのです。

そして、製品が生まれる経緯や特性の説明を繰り返し行っているうちに、

「名前を付けてきちんとパッケージ化(=ブランディング)しなければ」

と考え、「偶然サンダル」と名付けたとのこと。

川東さんも

ファッション感度が高いほど、関心が高い傾向にあります。モデルの方が購入したケースもありました」

と、その手応えを語っております。

B級品なら価値がゼロだったわけで、こうした目利きの力がポイントですね。

「無関心」をアピール材料に

「ゼロ」といえば、最近 “バズった” 広告があります。

まずは、その広告をご覧くださいませ。

えっこめ(@komesan0922)さん

中央には、このように書かれています。

「瀬戸しお マズイ」の
検索結果はありません

〈ねとらぼ / 2024年9月11日〉

瀬戸しおとは、栗山米菓のおせんべい。

つまり、X「瀬戸しお マズイ」と検索(エゴサーチ)した結果が語られているのです。

その上で、広告の一番下のコピーを見てください。

そうなので、瀬戸しおをマズイと評価した投稿が見つからなかったことから

「どうやらうまいらしい」

アピールしているのです(笑)

この投稿を見つけ、Xユーザーのえっこめ(@komesan0922)さん「面白すぎるwww」と言葉を添えて投稿したところ

「そうきたかw」 
「斬新な切り口」
「こうやられると気になる!」

など大きな反響が。

えっこめさんの投稿に対し、約21万8000件のいいねが集まるほど話題になったのです。

これは秀逸な自虐ネタ😊

マーケティングを行う上で、一番困ることは「無関心」です。

その無関心逆手にとって、関心を惹きつける

こうした逆転の発想は見習いたいものですね。

絶望からの希望

ゼロどころか、マイナスプラスに変えることもあります。

もしも、あなたが「3500年前の壺」を割ってしまったら、どんな気分になりますでしょうか…?

…恐らく、生きた心地がしないのではないでしょうか…😱

そんな恐ろしい出来事を4歳で体験してしまった子どもがいます。

その子の名は、アリエルくん

イスラエルとレバノン国境付近に位置する町・ナハリヤにあるヘクト博物館にて、その悪夢は起こってしまったのです…

〈TABI LABO / 2024年9月17日〉

©Hecht Museum Staff

…これは、もう大惨事でしょう…

原因は、アリエルくんが「中が気になり壺をすこし引っ張った」こと。

そのままガッシャーンです…

すぐにお父さんが警備員に事情を伝え、損害の賠償についても申し出たとのことですが、これには息子さんは当然のこと、ご両親も相当ショックだったのではないでしょうか…

…どんな裁きが待っているのか…、想像するだけでもゾッとしますね…

そして後日、アリエルくん一家に博物館から電話が。

まず、告げられたのは

展示品には保険が適応されるため賠償の必要がないこと。

さらに、アリエルくんの行為は、故意的な破損行為ではないと判断されたことが伝えられたそうです。

そして、次に不可解なことに、もう一度来館して欲しいとの依頼が。

…何でしょう、…非常に怖くないですよね…?

実は、博物館がアリエルくん一家を呼んだ理由は、

今回の壺を修復する過程を子どもに見て修復作業や歴史的収蔵物について、改めて学びの機会として欲しい

という想いから。

つまり、発掘調査についての説明から、修復作業のデモンストレーションなど、職員の特別ツアーに参加したのです。

これにはアリエルくんも大喜びだったでしょう😊

そして、そんな粋な計らいを行ったヘクト博物館に賞賛の嵐が。

もしかしたら、アリエルくんの人生を変えた一日になったかもしれません。

いつの日か、彼が大人になって、この時の経験を活かしてくれたら素晴らしいですね。

〜ということで、最後はハートウォーミングな話で締め括らせていただきましたが、世の中には様々な逆転劇が繰り広げられています。

一見、「ゼロ」「マイナス」に思えるものも、目線が変われば好機になる

そんな一例として感じていただけると幸いです。

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!





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