一流の人の“散歩術”
column vol.1310
土曜日は半袖と短パンで過ごしたのに、本日はコタツカバーを出す1日に。
それなのに、明日は最高気温が26℃に戻ったりと、東京・横浜の秋は“三歩”歩いて“二歩”下がる状態です…
「三歩」といえば、それでも「散歩」すると心地よい季節であることは確かだと言えます。
恐らく、多くのビジネスパーソンの方が、この散歩の力を改めて感じていることでしょう。
と思う方もいらっしゃると思いますので、今回は「散歩の有効性」についてお話ししたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
「10分」悩んだら散歩する
「散歩の達人」といって最初に頭に浮かぶのが、アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズさんです。
アイデアを発案している際、行き詰まったら散歩する。
ジョブズさんの評伝を書くなど親交が深かったウォルター・アイザックソンさんは
と語っております。
〈lifehacker / 2024年10月7日〉
ジョブズさんのもとで数々のApple製品のデザインを担当した伝説的デザイナー、ジョニー・アイブさんも
と回想しています。
散歩には脳の働きを少しだけ良くする効果があり、ただ座っている時にはどうにも答えが見えなかった問題の糸口を掴むきっかけになりうる、ということをジョブスさんは直感的に分かっていたのでしょう。
その直感は、様々な神経科学者の方々も認めていて、それを「10分ルール」と名づけています。
10分間考えても解決できないのなら、立ち上がって散歩に行く。
特に、このルールを推奨しているのが、『Hyperefficient: Optimize Your Brain to Transform the Way You Work(超効率性:脳を最適化して、働き方を一変させよう)』の著者であり、ケンブリッジ大学で学んだ神経科学者のミツ・ストローニさんです。
「脳の働き方」を変える
ストローニさんは、新しいアイデアを出したり、問題を解決したりする場合には、よりオープンで「リラックスした」精神状態を保つ必要があると語っております。
こうした状況に置かれると、脳は今まで思いつかなかった関連性や、障がいを回避する道筋を見つけることができると言われているからです。
体の動かし方によって、思考のあり方も変わる。
ストローニさんは、このように説明を付け加えます。
ちなみに、歩いている時は座っている時と比べて活動成果の創造性が60%も高まるという研究結果もあるそうですよ。
〈IDEAS FOR GOOD / 2024年6月24日〉
こうしたことを、ジョブズさんだけではなく、他の一流の人たちは直感的に感じ、有効的に取り入れている。
カント、キルケゴール、ディケンズ、アインシュタイン、ベートーヴェン…などなど、多くの偉人が散歩好きだと言われているのは、その所以でしょう。
ちなみに、私もマーケターとして、創造的な仕事をしておりますが、1日の時間割の中で、ランチと帰宅の前に1〜2時間集中してアイデアを出す時間を入れています。
なぜなら、ランチも帰宅も「歩く」からです。
ちょうど、思考が行き詰まったところで、歩く時間になる。
そうすると、ふとアイデアが降りてくることが多い。
…残念なのは、まだ一流にはほど遠い人間ということでしょうか…😅
…まぁまぁ、それでも散歩を取り入れていることで、プラスアルファになっていることは間違いないでしょう…(汗)
「Walk Club」で心を整える
散歩の効果に着目して生まれたユニークなプログラムもあります。
例えば、イギリスのメンタルヘルスショップ「Self Shop」が始めた「Walk Club」です。
こちらは、セラピストによるガイドのもと、ウォーキングペアが決められ質問リストを会話のきっかけにしながら街の中を散歩するというもの。
質問リストは何と全部で1,000個もあり、ペアの関係性に合わせて100のカテゴリーに分かれています。
ちなみに、カテゴリーは
は、重めのものからカジュアルなものまで、幅広く用意。
例えば、「仕事中のコーヒー休憩のおしゃべりに」というカテゴリーでは、
などの質問があるそうです。
時間は1時間半のプログラムで、市内数ヵ所で月に1度ほど開催。
さらに、市外に住む人でも同じプログラムを体験できるよう、質問リストは同社のホームページで無料で公開されています。
これをダウンロードして家族や友人を誘えば、どこでもWalk Clubを楽しむことができるわけです。
散歩を活用している方は多いとは思いますが、ジョブスさんやWalk Clubのように「誰かと一緒」を意図的に行っている方は、そんなに多くはないのではないでしょうか?
私も、この点はまだ取り入れられていなかったので、トライしたいと思います😊
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
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