生酛造りで造られた日本酒の味わいとは その1生酛造りのお酒の味わいとは 本日の紹介酒 香住鶴 山廃純米 (兵庫県 香美町)
生酛造りのお酒の味わいとは
生酛造りのお酒について、よく目にするのが生酛本来の味わいとか生酛らしい香りとか、伝統的な古式造りとか、よく目にします
実際にテイスティングしてみると、結構厚みが有って重たい味であったりしますが、本来の生酛の味わいってそもそも重たい味わいなのかを考えると疑問があります。
私の考える本来の生酛の味わいとは
では、私の考える本来の生酛の味わいとは、味に深みと柔らかさがあり、後味のキレが良くて爽やかなのが、本来の生酛の味わいだと考えています。
生酛造りはいつ頃から行われるようになったのか
では、生酛の造り何時頃からどこで始まったのかを考えると明確では無いですが、菩提泉から南都諸白の酒造りへ進化する過程に置いて、
酒造りの技術の大幅な改良
(ⅰ)寒造りの酒造りが行われるようになり、その際に晩夏に行われる菩提酛の仕込みでは無く、初期の生酛造りである育て酛と当初呼ばれた酛立て法の技法が確立され、(ⅱ)米と水の精選を重要視し、(ⅲ)現代に通じる三段仕込みの手法の確立、(ⅳ)従来の甕や壺を使用した酒造りから桶を使用する等、酒造技術の大幅な改良が行われました。
※画像は伊丹市観光物産協会様より引用
江戸初期の伊丹・池田酒
さらに江戸時代初期の元禄時代には伊丹・池田が江戸積酒造業の中心となり特に伊丹の酒は江戸に置いて丹醸として名を馳せました。
その頃から本格的に生酛の技法として手で山卸が行われるようになったと考えられ、その後、現在菊正宗酒造でも行われている足を使用した山卸の作業が行われていたようです。
本日の紹介酒
銘柄 香住鶴 山廃純米 (兵庫県 香美町)(兵庫県但馬地区)
※見出しのお酒の画像は香住鶴株式会社様より引用
主体となる香り 原料香主体、すっきりした乳製品の香りと淡いハーブ香有
感じた香りの具体例
炊いた白米、サワークリーム、マシュマロ、ザラメ、和梨、シャルドネ、スダチ、GF、スペアミント、レモングラス、稲藁、カシューナッツ、プレーン
具体的に感じた味わい
ふくらみがあり滑らかな飲み口、ふくよかで繊細な旨味が主体、後味のキレは良い、サワークリームやスダチを思わせる含み香
このお酒の特徴 ふくよかで滑らか、繊細な味わいのお酒
飲用したい温度 15℃前後、45℃前後
温度設定のポイント
15℃前後にて、繊細でふくらみのある味わいと後味のキレの良さを引き出す
45℃前後にて、ふくよかで滑らかな味わいを引き出す
この日本酒に合わせてみたい食べ物
のどぐろの塩焼き、カンパチの造り、ブリ大根、鶏のクリームシチュー、焼き蟹、蟹すき、フルーツヨーグルト、イチジク、アジのタタキ等