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不登校日記④~憂鬱な夏休み 水族館編~

こんにちは。山川美々子です。
小1の次女が、学校へ行かなくなってからの日々をつづっています。

(ここまでの内容)
5月下旬ごろから、「担任の先生がこわい」という理由で学校へ行かなくなった次女。アサガオの種をまきに行ったことがきっかけで、放課後に水やりをしたり観察をしたりしに行けるようになってきました。学校の敷地内には入れるものの、校舎には一切入れない。そんな状態のまま、夏休みが始まりました。

少し時間がたってしまいましたが、この記事では次女と過ごした今年の夏休みを振り返りたいと思います。

次女の憂鬱な夏休み

夏休みが始まるのが憂鬱な次女のことについては、前回の記事(↓)で書きました。毎日イレギュラーなイベントが続く夏休みは、次女にとって不安でしかなかったようです。でも、無理はさせないようにとは思いながらも、夏休み中いくつかのイベントに参加することを次女と約束したのでした。

そのうちの1つが、学童クラブ(長女が登室、次女も登録はしているがほとんど通っていない)で行く葛西臨海水族園へのおでかけでした。

葛西臨海水族園に行くにあたり、次女は私にこのように宣言していました。

学童クラブの他の子たちとは一緒に行動したくない。他の子たちには、自分がいることを見つかりたくない。ママと一緒に行動する

なんて面倒くさい奴なんだ!(笑)と思いつつ、せっかく次女が行く気になっているので、学童クラブの指導員さんに相談。すると「構いませんよ~、ママも一緒で。自由行動で良いですよ~」とあたたかいお言葉が返ってきました。しょうがない、ここは次女に合わせるしかない。ということで腹をくくって、一緒に付き添うことにしました。

学童クラブが大好きな長女は、当然友だちと一緒に行きたがるので、当日の朝は、いったん長女を学童クラブの集合場所に送りとどけ、そのあと別行動でひっそり次女と一緒に目的地まで目指すというなんとも手間のかかることになったのでした。

最寄り駅まできたけれど……

葛西臨海水族園は、東京ディズニーランドのある舞浜駅の1つとなりの駅、葛西臨海公園駅にあります。小学生は無料で入園できるという、子育て世帯にはなんともうれしい施設です。

駅構内から外に出ると、灼熱の太陽がじりじり照りつけ、道の両側にはひまわりの花がらんらんと輝いています。

すると、ここまで来て急に次女は「やっぱり行きたくない」と渋り始めました。

「え、うそでしょ!!」

暑い中、はるばるここまでやってきたのに……。頭をゴーンと殴られたような気分になりつつも、必死で次女をなだめすかし、何とか水族園の入口にたどり着きました。はぁ、疲れる……。

いざ、葛西臨海水族園へ

入口を通り抜けて階段を上ると、「空の広場」という少し開けたスペースがあります。東京湾がもう目と鼻の先。海風がふいてきてとても気持ち良かったです。

しばらく風にあたっていると、次女は「みんな来るかもしれないから隠れる」と言い出し、この「ガラスドーム」という建物の後ろに隠れてしまいました(!)。「あんたは忍者かスパイか!」と心の中で突っ込みつつ、学童クラブの他の子たちがドームに入っていくのを息をひそめて一緒に待ちました……(笑)。

* * * *

皆がドームに入ったあと、私も次女と一緒に入場します。
入ってみて感じたのは、ここは次女にとって好都合だったかも!ということです。全体的に周りが暗いので、近くに友だちがいたとしてもあまり気づきませんし、気づかれません。そんな空間だったので、次女の頑なだった心も少しずつほぐれていったようでした。

タマカイ
シードラゴン

水族館は不思議です。色とりどりの魚がすいすい泳いでいるのを見ているだけで心がスーッと落ち着いてきます。あれほど、皆から隠れたがっていた次女も、周りのことなんて忘れてしまったかのように、夢中になって水槽の中を眺めていました。

* * * *

ひととおり水族館を楽しんで、帰る時間に。
子ども達は指導員さんのもとに、集まってきました。そして、2列になって駅へ向かう彼らの最後尾に次女とふたりで着き、一緒に歩きました。

行くときは、自分の存在が見つかるのをあれだけいやがっていたのに、帰りはいいんだ……とちょっと意外な気持ちになりました。

駅で電車を待っているとき、指導員さんから塩分補給の飴をもらった次女は「おいしい!」とうれしそう。そういう表情を見ると、普通の小1なんだよなぁと感じます。

水族館という同じ空間で同じ時間を過ごせたことで、みんなと一緒に行動することのハードルが下がったのかしら……。次女の頭の中を覗けたらどれだけ楽だろうと思います。

でも最近思うこと。私自身の経験や論理思考で次女を理解しようとするよりも、次女の気持ちになって感じて、想像してみる。それが次女と生活するうえでは大事なんだなという気がしてきます。

帰宅してから次女にこの日の感想を聞くと「思ったより楽しかった」とのこと。そして、この「思ったより楽しかった」は、次女にとっては最高レベルの評価なのだということを、私は知っているのです。

次回は、次女と行った一泊旅行~母娘珍道中について書きたいと思います。

(つづく)


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