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スッタニパータ 第1章『チュンダ』Cundasuttaṃ(チュンダ・スッタ)第83偈




原文

「Pucchāmi muniṃ pahūtapaññaṃ, (iti cundo kammāraputto)
Buddhaṃ dhammassāmiṃ vītataṇhaṃ;
Dvipaduttamaṃ [dipaduttamaṃ (sī. syā. kaṃ. pī.)] sārathīnaṃ pavaraṃ,
kati loke samaṇā tadiṅgha brūhi.」


チュンダ(鍛冶屋の息子)が言った。

「私はお尋ねします、智慧に満ちた聖者よ。
仏陀よ、法の主よ、渇愛を離れた方よ。
二足歩行の存在の中で最上の者、
導き手たちの中で最も優れた方よ。
この世にはいくつの種類の沙門(修行者)がいるのか、
どうかお教えください。」


話の背景

この偈では、チュンダ という鍛冶屋の息子が仏陀に質問を投げかける。
彼は仏陀を 最も優れた導師 として尊敬し、
この世界にはどのような種類の沙門(修行者)がいるのかを尋ねる。
この問いに対し、仏陀は修行者の分類とその特徴について説明する。


注釈・補足

「チュンダ(鍛冶屋の息子)が言った(Iti cundo kammāraputto)」

  • 「Iti(イティ)」 は「~と言った」、

  • 「Cundo(チュンドー)」 は「チュンダ(人名)」、

  • 「Kammāraputto(カンマーラプットー)」 は「鍛冶屋の息子」。
    話者がチュンダであることを示している。

「私はお尋ねします、智慧に満ちた聖者よ(Pucchāmi muniṃ pahūtapaññaṃ)」

  • 「Pucchāmi(プッチャーミ)」 は「私は尋ねる」、

  • 「muniṃ(ムニン)」 は「聖者」、

  • 「pahūtapaññaṃ(パフータパンニャン)」 は「豊かな智慧を持つ者」。
    仏陀に対する尊敬を込めた呼びかけ。

「仏陀よ、法の主よ、渇愛を離れた方よ(Buddhaṃ dhammassāmiṃ vītataṇhaṃ)」

  • 「Buddhaṃ(ブッダン)」 は「仏陀」、

  • 「dhammassāmiṃ(ダンマッサーミン)」 は「法の主」、

  • 「vītataṇhaṃ(ヴィータタンハン)」 は「渇愛を離れた者」。
    仏陀は、法を説く最高の存在であり、煩悩から解放された者とされている。

「二足歩行の存在の中で最上の者(Dvipaduttamaṃ)」

  • 「Dvipaduttamaṃ(ディパドゥッタマン)」 は「二足の中で最上の者」。
    これは仏陀が人間や神々を含めた中で最も優れた存在であることを示している。

「導き手たちの中で最も優れた方よ(Sārathīnaṃ pavaraṃ)」

  • 「Sārathīnaṃ(サーラティーナン)」 は「導き手たち」、

  • 「pavaraṃ(パヴァラン)」 は「最も優れた」。
    仏陀は悟りへの道を示す最上の導師であることを表している。

「この世にはいくつの種類の沙門(修行者)がいるのか(Kati loke samaṇā tadiṅgha brūhi)」

  • 「Kati(カティ)」 は「いくつの」、

  • 「loke(ロケ)」 は「世界に」、

  • 「samaṇā(サマナー)」 は「沙門、修行者」、

  • 「tadiṅgha brūhi(タディンガ ブルーヒ)」 は「どうか教えてください」。
    チュンダは、仏陀に修行者の種類についての明確な説明を求めている。

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