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【学びの手法】『サケマス・イワナのわかる本』を読んで思ったこと
『サケマス・イワナのわかる本』
『サケマス・イワナのわかる本』という本があります。著者は井田齊さんと奥山文弥さんです。
題名の通り、サケ科魚類の分類・系統、生態、人間との歴史が分かりやすくまとめられています。生物学的な記述には難しい部分もありますが、全体として専門用語や片仮名語も少ないため、すらすらと読むことができます。
また、図鑑に引けを取らないほど多くの写真や絵が挿入されているのも魅力です。大型の鮭・鱒を釣り上げた直後の記念写真や、同種にも関わらず斑点模様(パーマーク)が全く異なる個体の写真などは興味をそそられます。
サケ科魚類について学ぶこともできれば、雄大な自然のもとに生きる鮭・鱒の魅力に浸ることもできる良書です。
幼い頃は魚図鑑が好きで、性成熟によって恐竜のような姿になるサケ科魚類のページは特に読み込んだものです。
そう言ったわけで、鮭・鱒の生態には幾分自信を持っていたのですが、今回この本を読むことで、いかに自分の知識が心許なかったかを思い知りました。そう言った意味でも新たな発見(あるいは忘れてしまった知識の再発見)をもたらす良い本です。
この本を読むことになった経緯
かなりの良書ではありますが、水産関係者でもない私がなぜ鮭と鱒についての本を読むことになったかというと、そのきっかけは以前書いた記事「各地のブランド鱒の正体」にあります。
13000字以上のとても長ーい記事ですが、各地で養殖されているご当地ブランド鱒について調べたものです。内容はブランド鱒との邂逅、鮭と鱒の違い、品種改良・養殖方法、ブランド鱒の定義・名称提案と多岐に渡りました。
この記事では自分なりの結論を出しはしたものの、まだまだ疑問に思うことや自分の当時の知識では持ち得ない視点がたくさんあると自覚していたため、記事作成後も鮭・鱒について個人ブログや新聞記事、研究機関のレポートを漁った結果、この本に辿り着いたのです。
記事作成の手順について考える
上述の通り、この本には新たな発見が詰まっています。記事作成中に存在に気付けばよかったと強く思います。この本を読んで、前の記事の内容を訂正しなければならない場所はありませんが、作成後に疑問として残ったモヤモヤの多くは解決されました。
しかし、鮭・鱒とは別に、記事の作成手順について思うところがあります。
「各地のブランド鱒の正体」は割と見切り発車で作成しました。
ふと、地元のブランド虹鱒に疑問を感じ、そこから他にもブランドの鱒がいるのか、そもそも鱒と鮭は何が違うのか、どんな品種改良と養殖をしているのか、そこからブランド鱒を「地域特産養殖ブランド鱒」と再呼称・再定義し・・・という過程は記事を作成する前に、自分の中で考えをまとめたのではなく、記事を書きながら、調べ・考えて作成したのです。
ところが、この本を読んでみて、「この本を事前に読んでから、考えをまとめ、結論を出したのちに、記事を作成したほうがいいものが出来上がるのではないか」と考えるようになりました。
通常、論文の類はそのように作成されるものかと思います。
しかし、趣味でやっているブログにその手法を用いるのは妥当なのかとも思います。
結論
悩んだ結果、下記の結論を出します。
記事の内容によっても手法を変えます。
思い出を語ったり、美味しい食べ物紹介だったりと主観で語って問題ないようなものは、手軽に記事にします。(特定の個人・お店に関する情報は精査します。)
ただ、「各地のブランド鱒の正体」のような検証型の記事は主観を排除して作成しなければなりませんので、今後は手間暇を惜しまず、参考文献を熟読、精査した上で、考え・結論をまとめてから記事とします。
なんの気なしに始めたブログでも、上記の通り悩んでしまうものなのですね。
なにはともあれ楽しく続けていこうと思いますので、よろしくどうぞ。