【ゾッとする話】「未確認生物との遭遇」がある幸せ
10年ほど前の秋口の頃
しばらく会っていなかった会社の同期と再会する機会がありました
その同期は入社して3年ほどで転職したため、正確に言うと会社の「元」同期
そして
彼は「元」中国人で、今は日本に帰化しています
母国語の中国語はもちろん
日本語も英語もペラペラ
最近はドイツ語も勉強中というとても語学に堪能な人物
その日は、彼と自分の家からアクセスのよい横浜駅で飲むことにしました
「2名で予約しているこしば屋ですけど」
中央に調理場、そこを囲むようにカウンター席があり、その周囲にテーブル席もある比較的広めな焼き鳥屋さん
自分たちが案内されたのは、焼き場が間近に見られるカウンター席でした
「久しぶりだなー、元気にしてた?」
彼が転職してから数年ぶりの再会
最初のエピソードはもちろん転職先の様子
転職が上手くいかないケースもよく耳にしますが、彼は成功したようです
その後は、新入社員研修の思い出やら会社に残っている同期の近況を話したり・・・
仕事絡みの話を一通りした後は、プライベートな話題に移行します
「そう言えば、この前の連休にアフリカに行ったよ」
アジア、アフリカ、ヨーロッパ・・・彼は様々な国に旅行します
「ジャングル間近のホテルに泊まって色んな動物を見てきた」
旅行の目的は「野生の動物を見ること」で、実際に多くの動物を見られたようです
「えっと、日本語で言うと何て言うんだっけな・・・」
あまりに流暢な日本語を使うためにすっかり忘れていましたが、彼の母国語は中国語
日本企業に勤め、日本人と対等に日本語で仕事ができる彼ですが、動物の名前は滅多に使うことがないはず
説明するのに苦戦するかなだろうと思いきや
「シマウマ、ライオン、ヒョウでしょ・・・」
スラスラと動物の名前が出てきます
「サルもいたし、サルみたいなアレもいたな・・・アレ・・・何て言ったっけ?」
さすがの彼も動物の細かな違いはわからない様子
ここは、日本語を母国語とする自分
彼の思い出せない動物の名前を当ててみせましょう
「サルみたいな動物っていうと・・・チンパンジー?」
彼の顔を見ると
「いや、違う」
即答です
「ゴリラとか・・・オランウータンとか?」
今度こそはと彼の顔を見ると
「いや、それも違うな」
これも即答
その後、しばらく考えるも思い当たる動物は居ません
サルみたいな動物はそんなに多くない
(日本人の自分が思い付かないんだから、ただの勘違いだろう・・・)
何となくスッキリしないものの、気持ちを切り替えて次の話題に移ろうかと思ったそのとき
「・・・あっ、ヒヒだ!」
・・・すいません、チンパンジー、ゴリラ、オランウータン以外にサルみたいな動物いました
「ヒヒね・・・日本人でもあまり使わないのに、よく知ってるね」
生粋の日本人である自分より日本語を駆使しています(汗)
外国籍の同期は彼の他に2人居ますが、2人とも大事な仕事のときに限って
「ちょっと言ってる意味わからない!」
と、急にサンドイッチマン化してしまう(笑)
彼はその2人と違って仕事をテキパキとこなしていた人物
(昔と変わらずしっかりしてるな)
懐かしい気持ちになりながら、彼の続ける話に耳を傾けます
「あとは、キリンもいたし、ゾウもいたな・・・」
次々と動物の名前を上げていきます
「あっ、あとね・・・アレもいた、アレ」
この後、衝撃的な言葉を耳にします
彼はアフリカでとんでもないものに出逢っていたんです
誰もが知っていて
しかし、ほとんどの人が出逢ったことのないアレ
そう・・・彼が出逢っていたのは・・・
「アレだ・・・・・カッパ!」
(・・・カッパ?)
2人の会話がピタッと止まり
これまで耳に入らなかった居酒屋独特のガヤガヤ音がどっと頭になだれ込んできます
「カッパみたのつ!?」
彼は誇らしげな顔で
「見たよ・・・カッパ!」
昔話や都市伝説でしか聞いたことのないカッパが、まさかアフリカに居たとは・・・
頭に皿は乗っているのか
キュウリは好きなのか
ボーッとしてると尻子玉を抜かれてしまうのか・・・
(何から聞こうか・・・)
目を丸くする自分の姿を見て何か異変を感じ取った彼
少し考えた後
「・・・あっ、ごめん間違えた、『カッパ』じゃなくて、
・・・『カバ』だった」
以上!
ということで、いかがだっでしょうか
彼の母国語が中国語であることを忘れてしまうぐらいに日本語がペラペラで
人間としても、とてもしっかりしているので
彼が間違えることなんてないだろう、と思っていたときのうっかりエピソード
しかも、カッパと間違えるなんて・・・この後、2人で大笑いしてました(笑)
皆さんも面白エピソードあったら教えて下さい
ではまた!